フェティコ(FETICO)の2026-27年秋冬コレクションが、2026年2月9日(月)、東京都現代美術館にて発表された。テーマは「The Contours of Grace(気品の輪郭)」。
気品の輪郭を探る
フェティコの2026-27年秋冬コレクションでは、女性の装いに宿る“気品”について考察。柔らかさの中に緊張と官能を秘めた「成熟した美しさ」に着目し、そのエッセンスを衣服へと落とし込んだ。
ガブリエル・シャネルなど3人の女性をミューズに
ミューズに掲げたのは、今から約100年前の1920~30年代、自らの意志で人生を切り拓いた3人の女性たち。女性が自己を確立することが困難だった時代に若くして独自の表現を築いたアーティストのヴァネッサ・ベル、報道写真家として戦地の最前線を記録したリー・ミラー、そして現代女性の装いの礎を築いたガブリエル・シャネルだ。
コレクションでは、彼女たちが生きた1920~30年代のヨーロッパの伝統的なアイテムを中心に、フェティコらしい視点で再解釈。ヴァネッサ・ベルの英国らしいディテール、リー・ミラーのアールデコ期のスタイルやミリタリーの要素、ガブリエル・シャネルの洗練されたクラシカルなムードを融合させ、ヨーロピアンヴィンテージを思わせる優美な装いを完成させた。
女性の造形美を引き立てるテーラリング
メンズ由来のテーラリングは、女性の造形美を引き立てるシルエットへと昇華。たとえばジャケットは、構築的なショルダーラインで強さや自信を演出しつつ、ウエストを緩やかに絞ることで身体のラインを美しく拾っているのがポイント。首元を華やかに彩る大ぶりな襟や、ヒップにかかる長めの着丈も女性らしいエレガンスを際立たせる。また、分量感のあるワイドトラウザーには贅沢にプリーツを配し、ドレスライクな表情へと引き寄せている。
色気を匂わせるレース使い
ブラックを中心にモノトーンで構成された今季、コレクションにフェミニンな柔らかさをもたしていたのが豊かなレース使いだ。厳格なブラックジャケットの下にはランジェリーライクなレースブラウスを忍ばせ、ほのかに色気を匂わせて。上質なフレンチシープレザーを使用したクロップド丈のレザージャケットは、裾にレースを施したサテンスカートにより、そのハードな質感を落ち着かせている。
ヴィンテージ風のベロアジレやツイードジャケット
ベルベットにバラ柄刺繍を配したジレやジャケットは、今季のヨーロピアンヴィンテージの世界観を象徴するアイテム。同じくヴィンテージライクな風を吹かせるツイード風のニットジャケットやスカートは、ラメ糸を編み込んで華やかさを添えつつ、裏地を省くことでクラシックな表情と軽やかな着心地を両立している。
レース柄をジャカードで表現したデニム
人気のデニムシリーズでは、今季もオリジナルのレース柄をジャカードで表現したビスチェやパンツ、スキッパー風のジージャンなどをセットアップで展開。ウエスト部分にふっくらとゆとりを持たせたエプロンドレスも同素材で用意する。また、フロック加工を施したデニムは、ベルベットのような重厚感のある質感で、ペプラム裾のジャケットやスリムパンツなどに採用した。
オリジナル配色のチェック柄でアクセントを
フェティコには珍しく、チェック柄のアイテムが散見されたのも今季ならでは。グレーを中心としたオリジナル配色のチェックは、ウエストギャザーを施したジャケットやシャツ、スカート、ロングコートなどへと姿を変え、クラシックでありながらモダンな表情を見せた。チェックにチェックを重ねた遊び心のあるレイヤードスタイルは、首元のブラックリボンでチャーミングなアクセントを添えていたのが印象的だ。






