だが、ターリントンがランニングを続ける理由は、心身の健康のためだけではない。彼女が創設したチャリティ団体「Every Mother Counts」は、「すべての女性が、思いやりのあるマタニティケアを受ける権利を持つ」という考えに基づいている。多くの女性は、物理的な距離のせいで、そういったケアを受けられていない。その大きな障壁となっている「距離」を表すマラソンを、団体はマタニティケアに対する人々の関心を高め、資金を集めるためのひとつの手段として、積極的に活用している。
「ひとりの時間が無性に欲しくなるので、ランニングが好きなんだと思います。1時間くらい、音楽も聴かずに、無音の中を走ります。そういった時間は、どこからか降って湧いてくるわけではないので、自分で作るのです」
2. 睡眠は柔軟にとる
ウェルネスルーティンを大事にしているターリントンには、厳格に決められた睡眠スケジュールがあるとばかり思っていた。私でさえ、寝る時間を厳しく管理している。決められたスケジュールに沿って睡眠をとるのは、それなりのストレスだということを認めざるを得ないが。しかし、ターリントンは、そのときどきで柔軟に対応している。「眠れない夜があっても大丈夫」と、彼女はさばさばと言う。「連日は困りますが、一日二日、眠れない日があってもどうにかなります」。どうして、そんなにゆったりと構えていられるのか聞いてみると、普段から規則正しい時間に就寝・起床ているからだと言う。

Photo: Hao Zeng for Lancôme
3. 何事もほどほどに
「これだけは、ルーティンから絶対に外せないというものはありますか」。そう尋ねるたびに、ターリントンは私を優しく諭した。融通が利かないことが苦手なのだと。「私は体が健康だから、そこまで厳しくせずに、多少ルーティンから外れても大丈夫なんです。すぐにまた、元のライフスタイルに戻ることができるので。“郷に入れば郷に従え”のタイプなんです」と彼女は説明する。「“もう寝なきゃ”と思うよりも、柔軟であるほうがエネルギーが沸きますし、心が生き生きとします」。良いアドバイスだ。「一度バランスを崩して、そこから自分の中心軸に戻ることで、バランスを取っています」
