スタイリスト地曳いく子さんが日々のお悩みにお答えします! 今週は「掲載されている服の値段が高すぎる今のファッション誌とどう向き合えば?」というおしゃれの悩みと、「結婚や出産など、ライフステージが変化する友人たちを羨ましく思ってしまう」というお悩みについて。果たして地曳さんのアドバイスは……?
【ファッションのお悩み】
ファッション誌(リアルな雑誌)との向き合い方を教えてください。
つい10年前に読んでいたキャリア向けファッション誌たち。いま掲載されているお洋服のお値段を見ると、老眼でゼロを見間違えたかと思うほどの高騰ぶりです。もはや「お仕事を頑張って買おう♪」と夢見るものではなく、「載っているものは買えないもの」。大人になったら買えると思っていたのに……と、人生の成功者になれなかったわが身を振り返り、楽しさやワクワク感よりも、哀しさを感じるようになってしまいました。私だけでしょうか……。現在のファッション誌に対して大人でハッピーな態度とはどういうものなのか。「見なければよい」以外の回答でお願いいたします。
(52歳・みつこさん)
雑誌を「コーディネートや今っぽいシルエットを知るための情報源」として活用してみては?
給料が上がらない問題と物価上昇問題は、ファッション誌側の私としても由々しき事態です。
例えば昔だったらラグジュアリーブランドのバッグも20〜30万円で買えたわけですよ。ボーナスで買えるくらいの価格だったのに、今だと下手したらゼロひとつ違いますよね。

ラグジュアリーブランドだけでなく、セレクトショップでちょっと可愛いニットでも買おうかと思って値札を見たら、昔だったら2万8000円くらいだったものが今だと6万8000円くらいして、内心驚いてそっと棚に戻したり(笑)。ワンピースも少し前までは2〜3万円出せばそこそこ立派なものが買えたのに、今だと最低でも6万円くらいがデフォルトになっています。
だからあなたの感覚がおかしいんじゃなくて、みんな同じことを感じているはず。
でも時代を悲観することばかりでもなくて。実は今、ラグジュアリーブランドのデザイナーだった人たちが、ユニクロなどのファストファッションブランドを手掛けていたりするんですよね。昔だったら手が届かなかったハイセンスなデザインの服を、今は気軽に試せるのはとてもラッキーなこと。
相談者さんはきっといいものを見抜く目をお持ちだと思うので、それを生かしてカジュアルなブランドの中から、雑誌に載っている似たような服をきっと探せるはずです。
掲載されているものをそのまま買うカタログ的な使い方ではなく、例えば「ニットにレーススカートを合わせるのもアリなんだな、パンツの形の選択肢としてバレルっていうのも新鮮だな」などと、今っぽいバランスや色合わせ、シルエットのボリューム感などを知るための情報源として雑誌を活用するのがいいと思います。
似たような服はどこにでもあるし、Googleの画像検索で気になる服の画像を入れれば似たような服を探してくれますし。
雑誌はカタログとしてでなく時代のムードを知るために使う。そういう付き合い方をおすすめします。
【人間関係のお悩み】
友人が同棲や結婚、出産などでライフスタイル、ライフステージが変化しているなかで、自分は今のままでいいのだろうかと思うときがあります。必ずしも結婚することが一番の幸せとは限らないし、「私は私らしい幸せを見つけたい」と思うのに、どうしてもそっちの幸せを羨ましく思ってしまうことも。健康で明るい心の在り方を探し中です。(27歳・たらこポテサラさん)
やってみなきゃ分からないこともあるので、婚活アプリでお見合いしてみては?
いつの時代も、30歳手前くらいの年齢は親戚など周囲から色々と言われがちな年頃。直接は言われなくても、なんとなくそういう外圧を感じるから、きっと心が揺らいでしまうんですよね。令和になっても、未だにそういう風潮がありますよね。

私たちの時代は永久就職なんて言われていた通り、結婚=就職で、他に選択肢が少なかったから今の若い人たちと比べると悩みが少なかったかもしれませんが、今は人それぞれのライフスタイルが多様で選択肢が無限にあるぶん、「自分はこれでいいのだろうか?」と不安に感じることも多いですよね。
もしも結婚が気になっているんだったら、一回婚活アプリでも使ってお見合いしてみるのはいかがでしょう? 一度やってみて「私にはやっぱり結婚は合ってないな」と納得するかもしれないし、はたまた「ラッキー! もしかして運命の人と出会っちゃった?」と思うかもしれないし。どんなことでも、実際にやってみないと分からないから。
それに結婚って思っているよりも特別なことではないですよ。結婚して幸せになっている人もいれば、結婚しても離婚する人も珍しくないですし。
27歳。大丈夫、まだまだなんでもできるからね。応援しています!
INFORMATION
スタイリスト地曳いく子さんへのファッション&人生相談、大募集!
「今まで着ていた服が突然似合わなくなった」「クローゼットに服はたくさんあるのに、毎朝何を着るか悩んでしまう」といったおしゃれの悩みから、「学生時代の友人とだんだん話が合わなくなってきて付き合うのがしんどい」など人間関係の悩み、「今の仕事をこのまま続けていていいの?」といった仕事の悩みなど、ファッションから人生相談まで、地曳さんに相談したいお悩みをたくさんお寄せください。
お悩みを年齢・ペンネームとともに記事として掲載させていただく予定です。
イラスト/小迎裕美子
構成・文/堂坂由香

前回記事「仕事柄、作業着みたいな服しか選べない…制約がある通勤服でも“さりげない華やぎ”を出すには?【地曳いく子さんのお悩み相談】」>>
