2025年の春夏秋冬、四季折々の花をタイトルに掲げた楽曲をリリースし、それぞれの季節の情景と感情を描いてきた、Aile The Shota。シリーズの最後には、永遠の愛をテーマにした「ハナユキ」を発表した。プロデュースを手掛けたのは、嵐、山下智久、King & Prince、久保田利伸などの楽曲に携わりJ-POPシーンで大活躍するUTAと、BE:FIRST、MAZZEL、STARGLOWなどBMSGの楽曲を数多く手掛けるLOAR。Aile The Shotaのルーツにある平成ポップス感が色濃く漂う冬のバラードが完成した。

最近では、「timelesz project」に参加した西山智樹と前田大輔によるTAGRIGHTに楽曲提供し、日テレ『シューイチ』にて放送されているドキュメンタリー内でAile The Shotaがメンバーにディレクションするシーンも話題となった。12月9日には台北にて初海外ワンマンライブを開催し、さらにはダンスクルー・ODORIのプロデュースや、イベント『OMEN』『Place of Mellow』のオーガナイズなど、多彩な才能を多方面で発揮している。2026年もAile The Shotaは唯一無二の存在として音楽シーンを駆け回り、ジャンルを超えて人々を愛でつなぐ1年になりそうだ。

―春夏秋冬に1曲ずつ季節にまつわる楽曲をリリースしてきて、ついに最終章となる「ハナユキ」が発表されました。それぞれで「Aile The ShotaとしてのJ-POP」を追求していましたけど、「ハナユキ」は、イントロからShotaさんのルーツにある平成J-POP感ががっつり漂っていますね。

イントロから「平成音」ですよね。SMAP、嵐とか、俺が通ってきたあの会社のポップス感。俺が言う「J-POPの超ど真ん中」にはアイドルポップスがあるし、今も常にアイドルカルチャーのいい曲たちは聴いていて。その前から聴いているDREAMS COME TRUEや、久保田利伸さん、平井堅さんとかもルーツにはあるから、それもポップスど真ん中だと思っているんですけど、これは俺のアイドルポップスのルーツが一番出ている曲だと思います。「1人SMAP」みたいなことに挑戦したくて攻めてみました。これができるソロアーティストは今なかなかいないんじゃないかなと思う。

―90〜2000年代J-POPの匂いを感じさせながらも、今聴ける音像として作り上げていることも大事なポイントですよね。

それこそUTAさんは今聴いてすごくかっこいいものを作ってくれるので、フレッシュだとは思うんですよね。自分のメロディやフロウの手癖はどうしてもAile The Shotaっぽいものになるみたいなんですけど、だからこそ今年は「簡単とは何か」に向き合った1年でした。「ハナユキ」もカラオケとかで歌ってもらうことを少なからず意識していたりはするので、LOARくんに「これ、ムズイですか?」って都度聞いて考えました。歌詞は、全然書けなくてめっちゃ大変でしたね。

―「月見想」を作り終わったあとに「出し尽くした感があった」と語ってくれていましたけど、それも影響して?

影響ありまくりでした。春夏秋冬の4曲は「ラブソング」「花の名前」と縛っちゃっていたのもあって、歌詞が出てこなくて。失恋曲(「月見想」)を書いたあとにすごくハッピーな恋愛が近くにあるわけもないし。「どうしよう」って考えていた時に、「永遠を歌う」とか抽象的なキーワードが浮かんできて、そこで「家族愛だ」って。大切な人への曲として聴けると思うんですけど、俺の中では家族愛の曲ですね。

―「REAL POP」を掲げるAile The Shotaとして、妄想や人から聞いた話で恋愛ソングを書くのではなく、「家族愛」を題材に自分のリアルな気持ちを書くことを選んだんですね。

ちゃんとリアルで、想像は一個もない曲にしたくて、そうなると俺の中で今一番永遠を願ってしまうのは「家族」で。このハッピーなサウンドのサビで〈涙〉が出てくるテンション感は解釈されづらいかなと思っている時に、背中を押してくれたのはちゃんみなの「SAD SONG」でした。THE FIRST TAKEのNo No Girlsのみんなと歌っている動画がめっちゃ好きで、何回も見ていたんですけど、改めて電車の中で見たらくらっちゃって。今、みなが作った時の感覚とは違う受け取り方をされているじゃないですか。時を経てノノガのテーマソングくらいの感じになるっていう、いい解釈がされる余白も含めて、俺もこのテーマでいけるなと思って作りました。結果、大事な人に思ってしまうわがままな気持ちみたいなものを、あまり説明せずとも伝わっている……いや結果、Dメロが説明になっちゃったのかなとは思いつつ。

―Dメロ、すごくいいですよね。Aile The Shota哲学が出ているなと思いました(〈「また明日」って言葉が好きなのは/刹那に散りゆく命の中で/あなたに会える時間の尊さを/頭ではちゃんとわかっているから/「さよなら」って言葉が怖いのは/その度に最期がよぎるから/ほらね 頭ではちゃんとわかっている〉)。他のパートは余白があって普遍的に捉えられる歌詞になっていて、でもここではグッと生々しい言葉が入ってくる、そのバランスや流れがめちゃくちゃいいんですよね。

それ、特に近い人にめっちゃ言われるんですよ。俺の中で、今まで出してきた「Epilogue」「アノナミダ」と並ぶくらい命を歌っている曲ができてしまったなあと思うんですけど、それこそMVの作りや音像も含めて、ある種ライトに聴いてもらえる曲にはなったのかなって思います。なんとなく自分で、この手癖はポップスの中でちょっと難しいとされるものだと思っているので「やりすぎたかな」みたいに思ったんですけど、これがあることによって、イントロで感じさせた当時のJ-POP感と今のAile The Shotaの大事な部分のどちらも入れられた気がします。

―MVは、「向日葵花火」には島村雄大さんが、今回の「ハナユキ」には朝日ななみさんが出演されているという(2人は恋愛リアリティショー『オフライン ラブ』に出演し、雄大がななみに思いを寄せていた)。ななみさんの出演は、どういう経緯だったんですか?

雄大はもともと友達で「これは雄大の曲じゃん」と思ったからオファーしたんですけど、ななみちゃんはキャスティングしてくれる方が候補として送ってきてくれて、確かにななみちゃんのキャラはすごく合うなと思ってお願いしました。雄大が一番びっくりしていると思う(笑)。撮影中もすごく思い出深いです。極寒の霧ヶ峰で撮ったんですけど、ななみちゃんのシーンを撮りながら、自分が大切な人に思っている憂いみたいなものがどんどんリンクしてきて、めっちゃ幸せなシーンを撮っているのに俺はどんどん悲しくなっていって。リップの撮影でワンテイク目で号泣しちゃったのは初めてです。それがそのままMVに使われていますね。その後のラスサビは使えないくらい号泣しちゃって(笑)。自分の歌詞に没入して涙を流せるなんて、素敵な経験だなと思いました。

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