掲載日
2025年12月22日
欧州の越境型リセール大手プラットフォームのランキングでは、ハイテク製品に特化するフランスのBack Marketが首位となった。CBCommerce Europeによれば、ファッション分野の3社がトップ10入りし、Vintedは11位につけた。
Shutterstock
CBCommerce Europeが実施した評価は、CSRへの取り組みを分析し、持続可能性に特化した活動の比率と、B CorpやFashion Pactなど75以上の業界認証を対象にした加重監査の結果を突き合わせている。認証ラベルの有無にとどまらず、ビジネスモデルにも踏み込み、リコマース、修理、セカンドハンドといった循環型の取り組みや、レンタル、パーソナライゼーション、オンデマンド生産などの代替サービスの導入も評価する。
セクター横断の評価では、中古電子機器に特化するフランスのBack Marketが最高評価を獲得し、米国のEtsy、オランダのOLX、オーストリアのRefurbedが続いた。米国のマーケットプレイスであるeBayは5位で、英国のMPBを上回った。
プレミアムおよびラグジュアリーのセカンドハンドファッションに特化するフランスのVestiaire Collectiveは7位で、スウェーデンのH&Mグループ傘下のポータルSellpyを抑えた。これに英国のCEXと、フランスのハイエンド中古ファッションのプラットフォームであるCollector Squareが続く。Vintedはトップ10入りは逃したものの、CBCommerce Europeによれば11位に位置している。
調査では、ポータルの持続可能性スコアを低下させる要因として、まず航空輸送に伴う炭素排出の影響、高い返品率、ファストファッション型のビジネスモデルを指摘する。倫理面では、中国での商業活動が人権尊重に関する重大な懸念を招いている。さらに、マーケットプレイスにおける透明性の欠如は実効的なトレーサビリティを阻み、その結果、企業の総合評価を押し下げる。
CBCommerce Europeは「リコマース市場は2026年までにファッション・美容産業の7.4~7.8%を占め、2025年の6.9%から拡大する」と見積もっており、リコマースによる販売量の70%を越境ECが占めると指摘する。
また、2025年にはマーケットプレイス全体でオンライン販売の約74%を占め、年間のEコマース全体の売上1,210億ユーロ(前年比+18%)のうち900億ユーロを構成したとされる。
