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【画像】グランプリを受賞した林ひかりの作品

 会場では、ファイナリスト8人による作品の公開プレゼンテーションと最終審査、授賞式が行われたほか、同プログラム発起人の中里唯馬をはじめとした審査員たちによる、「ファッションの未来」をテーマとしたトークセッションが行われた。

 プログラムの運営は環境省とも連携しているほか、セイコーエプソンやゴールドウイン、大丸松坂屋百貨店、YKKなどがパートナー企業として参加している。今年度は中里のほか、現代美術家の寒川裕人、ユナイテッドアローズ上級顧問の栗野宏文、国立環境研究所・生物多様性領域室長の五箇公一、Sozzani財団 クリエイティブディレクターのサラ・ソッザーニ・マイノ(Sara Sozzani Maino)、スカピノ・バレエ・ロッテルダム アーティスティックディレクター/オペラディレクターのナニーネ・リニング(Nadine Rininger)、慶應義塾大学医学部教授の宮田裕章、ファッションジャーナリストの渡辺三津子が審査員を担当。多様なジャンルの第一線で活躍する審査員たちが、「これからのファッションのあり方」を多角的な視点から議論し評価した。なお、五箇は都合により欠席した。

 最終審査では、日本、オーストラリア、オーストリア、ポーランドから集まった8人のファイナリストによる5分間の作品プレゼンテーションを実施。ポーランドの国境を隔てて「戦争」が身近にある地域の出身であることから実感した”境界の不安定性”を、カラフルな廃棄レザーの断片を組み合わせて制作したトレンチコートで表現した作品や、繁殖力が強く駆除の対象とされる“侵略的外来植物”のイタドリを、テキスタイルや染料として活用することで「不要」から「価値」へと転換させたドレス、越前和紙の“破れても再び水に戻して漉き直すことで新しいものを生み出す”という、壊れることと続くことが同時に存在する伝統的なあり方から着想を得た、“ファストファッションよりも速く壊れるが、直すことで再び形を変えて着ることができる”和紙のドレスなど、さまざまな視点や角度から社会的責任と創造性の両立にアプローチした、独自性豊かな作品の数々が披露された。

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