音楽にまつわる今のトピックについて、ライター / 批評家に語り合ってもらう座談会「What’s NiEW MUSIC」第7回。年末を迎える今回は、上半期に引き続き、国内インディ・ブラジル音楽などに詳しい風間一慶、Podcast『コンテンツ過剰接続』ホストのキムラ、DJとしても活動しインディペンデントな音楽に精通した松島広人(NordOst)の3人に、2025年下半期の音楽シーンを取り巻く印象的なトピックについて振り返ってもらった。
今年の『紅白』はどうなる?
—2025年下半期の音楽を振り返って、みなさんにいろいろとお話を伺いたいのですけれど、ところでキムラさんは『ナタリー』での『紅白歌合戦2025』の出演者予想が大当たりでしたね。
松島:全的中だったんですか?
キムラ:初出場3組の予想が3つとも当たりました。HANA、ちゃんみな、FRUITS ZIPPERあたりはみんな当てやすいかなと思ったので、僕はあえてそこを外して当落線上にいるグループを3つ予想して、aespa、&TEAM、CANDY TUNEを選びました。今年は紅組の初出場が多くて、ガールズグループ大躍進の年だったなという感じですね。
松島:『紅白』は今でも一番のメインストリームのひとつだと思うんですけど、そこでも世代交代が起きている感覚があるんですかね?
キムラ:そうですね。2023年の紅白で、YOASOBIの“アイドル”のステージに、NewJeansやTWICE、乃木坂46など多数のアイドルが集結するパフォーマンスがあったんですけど、そこでわりとゲームチェンジした感がありました。「K-POPばっかり」みたいな印象をお持ちの方がいるかもしれないけど、今年は日本のアーティストが捲り上げてきたなっていう感じはしています。
松島:個人的には、ハンバートハンバートが紅白に出るというのは、朝ドラの主題歌が理由とはいえ、本当にびっくりして、「そういう未来もあるんだな」ってしみじみと思いましたね。
キムラ:朝ドラだと、『あんぱん』はやなせたかしをテーマにした作品だったので、“アンパンマンのマーチ”とか“手のひらを太陽に”(※やなせたかしが作詞)を、Eテレの子供番組のキャラクターを交えてやりそうですね。『あんぱん』にはMrs. GREEN APPLEの大森元貴も俳優として出演していたので、そこはちょっと期待しています。
この座談会を収録した時点で出演が発表されていたのは、こちらのラインナップ。
