映画を通しての出会い

 

冬休みシーズンは新作映画の公開も多く、日々映画館に楽しく通っています。
配信で色々な作品を観ることも大好きですが、映画館には映画館ならではの良さがありますよね。音だったり、没入感だったり、他の誰かと瞬間を共にしていることで安心して心を開ける環境だったり。
映画を観る環境の中でも、私は特に映画祭での上映が好きです。アメリカでも普段から映画祭にはよく赴いていますし、日本にいた昨年は東京国際映画祭に毎日通い、たくさんの映画を観て、楽しみ、泣き、学んでいました。

そして有難いことに、10〜11月に開催された今年の東京国際映画祭では、お仕事を頂き参加させて頂きました。一言でまとめると、とても学びの多い期間でした。お仕事外の時間で多くの映画を観て、色々なイベントに参加し、素敵な方々とたくさん出会わせて頂きました。
好きだった映画は、中川龍太郎監督の「恒星の向こう側」。久しぶりに腹筋が苦しくなるほど泣いて呼吸が乱れ、愛おしくて大切だと思えるあたたかい場所に触れられる度、生きていることの素敵さを感じられました。
そして、映画祭期間を通して一番嬉しかったのは三島有紀子監督との出会いでした。以前から三島監督の切り取られる音のある世界が、言葉を失ってしまうほど心に来て、大切な存在だったのですが、そんな作品を作られた方が、人としても素敵な方だと知ることができてすごく嬉しかったです。信じたい出会い、大切な出会いです。
三島監督の「Voice」は、LAでも今年、Japan Film Festival Los Angeles(私も行っていました!)やAsian World Film Festivalでも上映され、言葉にするのが惜しいほど素敵な作品です。

アメリカに一人で来て、どうしたら良いのかわからなくなってしまうこともありましたが、映画祭の期間を通して、今の私は、他の何よりも、自分のお芝居をもっともっと磨くこと、より素直に過ごすこと、届けたいことを大切に抱えて生きることを頑張りたいと気付けました。頑張ります。

(12/10/2025)

北川 悠理 (きたがわ・ゆり)

幼少期をロサンゼルスとサンディエゴで過ごし、日本に帰国後、2023年までの約5年間アイドルグループ「乃木坂46」のメンバーとして活動。卒業後、単身渡米。UCSDに留学し、演技と映画制作を専攻。2025年、本格的にLAに拠点を移し演技の専門学校を修了。映画や舞台の脚本執筆、書籍の出版など新米作家としての一面も。

 

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