朝日小学生新聞 小貫友里
宇宙でも化粧品で「豊かな時間」を過ごして――。化粧品会社のポーラは航空会社のANAホールディングスといっしょに2020年から、宇宙で使う化粧品を作り、今年、宇宙飛行士が使いました。いま宇宙ビジネスに参加する会社が増えています。遠い宇宙が、どんどん身近なものになっていきそうです。(小貫友里)

ISSの中で撮影された、コスモロジーの製品。顔を洗うためのジェル「クレンジングウォッシュ」(右)と、顔をうるおすジェル「ローションクリーム」です。ジェルは宇宙でも、飛び散ったり流れたりしません JAXA/NASA
宇宙飛行士・大西さんがISSで使う/ストレスかかる生活にうるおい
化粧品のブランド名は「COSMOLOGY」。ティッシュなどにのせて、顔をふくとよごれがとれるジェルと、顔をうるおすジェルの二つができました。それぞれ森や大地など自然をイメージした香りもします。
宇宙飛行士の大西卓哉さんが3月から8月に、宇宙に滞在するための施設「国際宇宙ステーション(ISS)」を訪れた際に、コスモロジーを使いました。しっかりうるおった感じがあり、いい香りがすると意見をくれたそうです。

宇宙飛行士の大西卓哉さん
なぜ宇宙ビジネスに取り組んだのでしょうか? ポーラの藤井葵さんは、「地球と宇宙には共通した課題があります。厳しい宇宙での生活をよくするものは、地球の生活も豊かにすると考えたためです」といいます。
ISSでは重力が小さく、ふわふわと体がうきます。またISSの中は乾燥していて、使える水も限られています。宇宙飛行士は実験などの仕事を分刻みのスケジュールでこなします。とじた空間の中でずっとすごし、家族にも会えずストレスがかかります。
地球にも水が使えない状況や自由に動きまわれない状況はあります。忙しく、ストレスがたまった人もたくさんいます。
◇
宇宙旅行がめずらしくない時代に?
ISSで使われた化粧品 心地よい質感、やすらぐ香り
ポーラはまず、厳しくとざされた場所でのくらしについて宇宙飛行士や極地建築家に話を聞きました。すると口紅をぬるだけでも気分が軽くなった、髪をとかす習慣で自分を保つ仲間がいたといった話を聞きました。「宇宙でも自分らしくいるための時間は、非常に大事だと気がついた」と藤井さんはいいます。
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