リミ フゥ(LIMI feu)の2026年春夏コレクションを紹介。

変化させる/変化していく服 リミ フゥ26年春夏コレクション - 変化をまとって|写真25

今季のリミ フゥは、既製服を選び、着るという日常的な行為そのものをクリエイティビティとして捉えた。提案するのは、自らの手で形を変えたり、長く着続けることで生まれる変化を楽しみながら身にまとったりできる服。「着る」という選択を重ねることによって、着用者が新たな意味や表情を引き出していくことのできるようなウェアを揃えた。

象徴的なのは、結ぶことでアレンジを加えることができるアイテム。大胆なスリットを入れたシャツワンピースは、裾を結んでリズムをつけたり、そのまま風に靡かせたりといった変化をつけることが可能。フロントから布が伸びているノースリーブトップスや、構築的な袖のブラウスも同様だ。

生地の魅力 リミ フゥ26年春夏コレクション - 変化をまとって|写真15

墨染めを施したチャコールグレーのパフスリーブコートやロングシャツは、製品染め特有のシワやアタリ感に加え、経年変化によって風合いの味わい深さが増す。奥行きがあり、ブラックの生地とはまた異なる凛としたムードをまとっている。また、断ち切りのデニムパーツを重ねて独特のシルエットに組み立てたワンピースやベストは、着るほどに切り口が少しずつほつれ、唯一無二の表情へ育っていく。

服にそっと馴染む装飾 リミ フゥ26年春夏コレクション - 変化をまとって|写真18

コレクションに抜け感を添える装飾にも注目。四角くカットアウトしたレースは、ジレやバルーンスカート、パンツにあしらい、目を引く個性とシックなムードを両立した。ジャケットやシャツで揺れる切りっぱなしのフリンジは、手作業でステッチを入れてからひとつひとつ裁っており、職人技が光るこだわりのディテール。いずれも装飾そのものが主張するのではなく、服に馴染んで引き立てるような程よい存在感が印象的だ。

目を引く大胆なパターン リミ フゥ26年春夏コレクション - 変化をまとって|写真26

大胆なパターンは、黒を基調とするカラーパレットの中で一層際立っている。インドの伝統的な手織り生地・カディを使った軽やかなクロップドシャツやボリュームスカートには、大きめの格子のチェック柄を配し、どこかノスタルジックで親しみやすい雰囲気に。一方、タイトなドレスは、タータンチェックや花のモチーフを敷き詰めた鮮やかなパターンの上に、棘のある蔦のグラフィックをオン。アグレッシブなムードをプラスし、コレクションに厚みをもたらしている。

たっぷりとしたスカート、パンツも リミ フゥ26年春夏コレクション - 変化をまとって|写真19

生地をたっぷり使った、リミ フゥならではの分量感あるシルエットは今季も健在。ギャザーをランダムに寄せたスカートや、内側にギャザーを配して外側に丸みをもたせたパンツなどが揃う。英字プリントの生地を使ったワンピースは、シアーな生地を重ねることでボリュームがありながらも軽やかに仕上げた。

ドクターマーチンとのコラボブーツ リミ フゥ26年春夏コレクション - 変化をまとって|写真16

ドクターマーチン(Dr. Martens)とのコラボレーションによるブーツも登場。アッパーに覆いかぶさるシボ革と本体のスムースレザーとのコントラストが、目を引く一足だ。サイドのスナップボタンを全て留めれば、レザーが波打つ独特のフォルムに。ボタンをいくつか外してあえてめくり、ラフな表情を楽しむこともできる。

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