花王は来年2月から、敏感肌用の化粧品ブランド「キュレル」シリーズの日焼け止めと美容液の新商品を発売すると発表した。肌のバリア機能を整える新成分などを配合したのが特徴で、国内だけでなく、気温が高く紫外線量も多いアジア地域でも販売する計画だ。
2月に発売される「キュレル 潤浸保湿 スキンリペアUVセラム」
来年3月に発売される「キュレル 潤浸保湿 角層深部バリア美容液」
2月に日焼け止め「潤浸保湿 スキンリペアUVセラム」(参考小売り価格税込み2200円)、3月に美容液「潤浸保湿 角層深部バリア美容液」(同4950円)を国内で発売し、アジア各国・地域にも広げる。
肌のバリア機能が低下すると紫外線による炎症が起こりやすい。日焼け止めは、花王独自のセラミド機能成分でバリア機能の働きを補いながら、微細な紫外線カット成分を包んだセラムカプセルで肌を保護。美容液は、ひりひりとした知覚過敏症状の改善につながる成分を初めて配合した。
新商品の投入により、ブランド売上高を2027年に24年比1・3倍に増やし、海外比率を約4割から5割に引き上げたい考えだ。松倉申之介ブランドマネジャーは1日の発表会で「国内外で肌悩みの解決に役立つ確かな技術を搭載した商品だ」と自信をみせた。
敏感肌用の化粧品市場は、日本を含むアジア全体で拡大しており、国内ではキュレルが約3割のシェア(占有率)を占めるトップブランドとなっている。敏感肌用スキンケア「dプログラム」で競合する資生堂も10月に化粧水や乳液を刷新し、約1割値下げした。継続して購入してもらうのが狙いで、刷新後の売上高は前年を上回るペースで推移している。成長市場で各社の競争は激しくなっている。