化粧品研究開発のプロ・竹岡篤史氏から見た、「無印良品」化粧品の実力 - WWDJAPAN - Moe Zine

PROFILE: 竹岡篤史/化粧品成分開発者・研究者竹岡篤史/化粧品成分開発者・研究者

PROFILE: (たけおか・あつし)世界中の美容成分を発掘したり研究したりする開発者。25年間、化粧品開発の業界に身を置き、多くのブランドの研究開発に携わる。2016年にはヨーロッパを代表する美容・コスメイベント「In-cosmetics」にてイノベーションアワード金賞を世界で初めてアジアから受賞 PHOTO : TAMEKI OSHIRO

「WWDJAPAN」2025年11月24日号付録「WWDBEAUTY」では、「無印良品」の化粧品を多角的な観点から読み解いてきた。では、化粧品の中核を担う開発や処方においてはどうなのか。多数のメーカーの顧問として開発や処方に関わる竹岡篤史氏に、「無印良品」の化粧品の変化と現在地を聞いた。(この記事は「WWDJAPAN」2025年11月24日号付録「WWDBEAUTY」からの抜粋です)

WWD:「無印良品」の化粧品をどう見ているか。
竹岡篤史美容成分開発者・研究者(以下、竹岡):まず、前提として「無印良品」は大手のOEM企業と長くタッグを組んでいる。過去製品の多くは、同社が得意とする原料を生かしつつ、ごくシンプルな処方で設計されていた。「良いものを、手に取りやすく、シンプルに」という「無印良品」らしい一気通貫のモノ作りを化粧品カテゴリーでも転用していたと言える。

しかし、ここ数年で様相が明らかに変わった。処方のつくり込みが進み、「この処方でこの価格なのか」と驚く製品が増えている。成分の種類も数も配合量も厚みを増し、かつての無印とは一線を画している。

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