TikTok Shop で急拡大 MACコスメティックのホリデーシーズンは「オムニチャネル型ライブ配信」に注力

MACは中国のティーモール(Tmall)やドウイン(Douyin)で数年前からライブ配信を行っており、いずれのプラットフォームも強力な販売ドライバーになっていると、MACのグローバルマーケティング担当シニアバイスプレジデントである エミリー・ブロムフィールド氏 はModern Retailに語った。

実際、同社はティーモールに約10年前に参入したことから、中国のソーシャルセリング領域における「ファーストムーバー」であると自称している。

2025年ホリデーに向けたTikTok Shop本格参入と初期成果

数カ月前に同プラットフォームへ参加したばかりだが、すでにTikTok Shopで16万点以上を販売している。

このサイバーウィーク以降、MACはライブ配信において多角的なアプローチを取る。

ブランドの自社チャンネルで外部クリエイターと共にライブを行い、外部クリエイターのチャンネルでもライブを行い、さらに自社ストアに所属するメイクアップアーティストが自店舗からライブを行う、という構成である。

ブラックフライデーでは、TikTok Shopで割引やバンドルセットを提供するほか、公式Webサイト全体を30%オフにする。特にリップの組み合わせなどはTikTok Shopで好調と予測している。

MACのTikTokアカウント(@maccosmetics)は120万フォロワーを持ち、過去にもTikTokで製品がバイラル化した実績がある。

ライブショッピング市場は、アジアで成熟、米国で伸びしろあり

コアサイト・リサーチ(Coresight Research)によれば、米国のライブショッピング売上は2026年までにEC全体の5%にとどまる見込みである。

それでも需要は増えている。2024年にデジタルコマースプラットフォーム、ヴィテックス(VTEX)が行った調査では、米国消費者の45%が過去12カ月以内にライブショッピングイベントを閲覧、購入したと回答している。

TikTok Shopはこの成長において重要であり、禁止の懸念があるにもかかわらず、現在ではイーベイ(eBay)に匹敵する規模に達している。

さらに、ワットノット(Whatnot)やパームストリート(Palmstreet)といったライブショッピングプラットフォームは、他分野が苦戦するなかでも数千万ドル規模の資金調達を実現している。

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