IDOLiSH7が歩んできた道、アイドルとしてスポットが当たるまでの日々を改めて振り返る『アイドリッシュセブン First BEAT! 劇場総集編』の前編が10月に公開され、後編は12月5日に公開される。
【画像】IDOLiSH7、七瀬陸の凛々しい後ろ姿
IDOLiSH7とはどういうグループで、どんなアイドルなのか。そのすべてが『劇場総集編』には描かれている。夢のために苦悩や困難に立ち向かい、立ち上がる姿が観る者に与える力、そして彼らの真価を目撃した“はじまり”から、私たちが目にし、受け取ったものは何だったのか。彼らが宿す“明日への力”の正体を、彼らがアイドルになっていく過程をもとに今一度紐解いていきたい。
本稿では、『アイドリッシュセブン First BEAT! 劇場総集編』の内容やネタバレ含むストーリーに触れていくため、本編を未視聴の場合は注意しながら読み進めてほしい。
■10周年を迎えた『アイドリッシュセブン』のはじまり
2015年にスマートフォンアプリとしてリリースされ、10周年を迎えたメディアミックスプロジェクト『アイドリッシュセブン』。アプリのみならずアニメにライブなど精力的な展開でファンを増やし続ける本作の、2018年に放送されたテレビアニメ『アイドリッシュセブン』1期(TOKYO MXほか)を再編集した劇場総集編の前編が10月3日より公開され、後編は12月5日より公開がスタートする。
常にファンが新曲を心待ちにし、劇場ライブもロングランに次ぐロングランを記録するなど、CGライブのチケットも完売必至となるスーパーアイドルへと進化したIDOLiSH7。そして、アプリではプレイヤーが“マネージャー”の名称となり、彼らの活動を支え、もちろんその音楽のファンとして、また会場を埋め尽くす観客としても応援してきたのが彼らを見守る“私たち”であるこのコンテンツ。マネージャーやファンを惹きつける存在となった7人がアイドルになるまでの軌跡が収められたのが、『アイドリッシュセブン First BEAT! 劇場総集編』の前編だ。
■まだ何者でもなかった7人との出会い
彼らとの出会いから始まる『アイドリッシュセブン First BEAT! 劇場総集編』の物語。アプリだけで彼らと触れていた時も、出会いは小鳥遊事務所のレッスン場だった。赤チームと白チームに分かれてバスケをしていた和泉一織と二階堂大和、和泉三月、四葉環、逢坂壮五、六弥ナギ、七瀬陸の7人のもとに、小鳥遊事務所のスタッフ・大神万理が新たなマネージャー・小鳥遊紡を連れてきた場面だ。爽やかな劇伴が劇場に響くことで、あの瞬間の心躍る感覚がより鮮やかに蘇る。出会ったばかりなのに息のあった彼らは、まさに「ここに集う運命だった」のだと感じさせる冒頭から、“懐かしさ”ではなくあの日に胸に宿った「彼らを応援したい」という熱を改めて実感した。
まだお互いのことを知らずにいた7人は、それぞれがアイドルを目指す理由を持っていた。一織はアイドルに憧れる兄・三月のため、三月は伝説のアイドル・ゼロのような存在になるため、環は離れ離れになった妹に自分を見つけてもらうため、そして陸はアイドルとして活動する双子の兄と同じアイドルになるため。相手へと近づき、理解をし合ったり衝突したりしては、問題をともに解決しようともがき、アイドルとしての覚悟を強くして、少しずつひとつに、IDOLiSH7というアイドルグループになっていく。その奇跡の軌跡を見守っていた時間を劇場でたどる時間は、私たちに当時の大切な気持ちをもう一度思い出させてくれる。まさに彼らが鳴らす『First BEAT』が象徴するように、それは彼らがもたらしてくれる体験そのものだった。
