化粧品ボトルに第3の選択肢が登場 - WWDJAPAN - Moe Zine

ビューティ賢者が最新の業界ニュースを斬る

ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN.com」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。
今週は、化粧品容器のプラスチック新素材開発の話。(この記事は「WWDJAPAN」2025年11月3日号からの抜粋です)

矢野貴久子「BeautyTech.jp」編集長 プロフィール

雑誌編集者を経て1999年からデジタルメディアに関わり2017年、アイスタイルで媒体開発に着手。18年2月に美容業界のイノベーションを扱うメディア「BeautyTech.jp」の編集長に就任

【賢者が選んだ注目ニュース】

化粧品容器の環境対策は、ここ数年で急速に成熟している。まず、企業やブランドを横断した回収・再資源化、リフィル化などの動きは、日本では大企業がけん引する形で進む。こうした既存のプラスチックボトル素材を可能な限り長く使用したり循環させたりするアプローチは、アクションを起こしやすい第一段階といえるだろう。とは言え、内容物の残渣やボトル自体の多素材設計といったハードルがあり、ペットボトルのような水平リサイクルは難しいのが実情だ。

第二段階としては既存のプラスチックから、生分解性やバイオ由来の素材への置き換えも進んでいる。PLA(ポリ乳酸)やPHA(ポリヒドロキシアルカン酸)といったバイオプラスチック、紙、海藻コーティングなどは自然環境下で分解が可能で、化石資源依存を下げられる。だが、生分解性素材でも環境条件により長い年月がかかったり、紙や海藻素材では加工やバリア性、コスト負荷などの課題もある。

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