乃木坂46の六期生が己の現在地を示すステージ「新参者 二〇二五」。公演ごとにメンバーが変わるソロ歌唱企画。11月9日夜公演、ステージに立ったのは大越ひなの。
大越が選んだ楽曲は「歩道橋」。
アイドルという大きな夢の舞台。ステージ中央に立った彼女は、緊張の面持ちながらも凛とした声で、楽曲が持つ切実な物語を繊細に描き出していく。期待と不安に揺れた1年前の心の震えそのものだった。
涙を浮かべながら「ありがとうございました」と震える声で告げた姿は、観客の胸に深く刻み込まれたに違いない。彼女はこの「歩道橋」を、自らの意志で渡り切ったのだと。
ー本番を終えた今の気持ち
歩道橋のセンターの遠藤さんから歌う前にメッセージを頂いて。
この曲を、ちょっとでも違うものにしないように、同じ解釈で歌おうって思ってたんですけど、正直音程を取るので今はいっぱいいっぱで、その気持ちが追いつかなかったなっていう悔しさがあります。
ー練習中はどんなことを思っていましたか?
自分の声があまり好きじゃないので、同期の海邉とか鈴木に歌ってもらって録音して、それを聞きながら抑揚とか練習してました。
あと、一年前「歩道橋」の生配信を見た日にメモを書いていたので、それを見返して、その時の気持ちと今の気持ちのその折り合いがついたところで歌おうって思って練習していました。
ー実際ファンの方の前で歌ってみてどうでしたか?
やっぱりあの舞台に一人ってなると、歌うのも苦手だし苦手なことを大勢の前で披露するのがすごいプレッシャーで緊張しました。イントロの音をちゃんと聴いて練習通りにやろうと思って歩いてました。
ー歌の途中で涙をこらえたように見えたのですが。
「歩道橋」の練習の時、通しリハーサルでも泣いたし今日のリハでも泣いてしまって、ここでまた泣いたら、新参者でこの曲を今やる意味が何もないなって思ったので、ここはちゃんと強くなるべきところだし、私の課題だなって思って1回堪えたんですけど。客席のペンライトの色が自分の色で1色になってるのを見て、自分が乃木坂らしくないなってずっと悩んでたけど、なんか一歩乃木坂の自分が認められたのかなってちょっと思ったりして、最後は泣いてしまいました。
ーファンの方へのメッセージ
人生で一回も経験したことのない感情とか、忙しさとか、自分の未知数なところが一気に短期間で経験して、6期生の戸惑いとかいろんな顔が新参者の期間で見えてくると思います。でも、どんな挑戦でもち皆さんにいいものを届けたくて6期生みんなで毎日頑張っているので、この思いが届いたら嬉しいです。
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