掲載日

2025年11月6日

旅行はもはや、日常から離れるためだけのものではありません。Z世代にとって、旅行は自己表現の手段です。スカイスキャナーが2025年7月に実施した調査では、この世代の85%が「旅行は自分のスタイルに直接影響を与える」と考えており、全世代の平均(74%)を上回りました。

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この影響は旅行先の選択にも及びます。18〜24歳の71%が、その土地のファッション文化を重視して目的地を選ぶ可能性があると答えています。旅行は単なるレジャーを超え、確かなインスピレーションの源に。現地のスタイルに触れたり、ファッションの展覧会を訪ねたり、希少なヴィンテージの掘り出し物を探したりすることは、彼らの旅に欠かせない要素です。

約43%がヴィンテージ・ブティックを巡り、47%が海外でファッション関連の美術館や展覧会を訪れています。最適なスポットを見つけるために、若い旅行者は主にソーシャルメディア(71%)とインフルエンサー(45%)を頼りにしています。

スタイリスト兼DJのSita Abellánは、この潮流をよく体現しています。「新しいインスピレーションを得たり、デザイナーを見つけたり、手に入りにくいヴィンテージを掘り出したりするために、よく旅に出ます」と語ります。大量消費よりも体験を重んじる、この世代の本物志向を映し出す姿勢です。

もっとも、旅を突き動かすのはファッションだけではありません。美容とウェルビーイングも重要な優先事項です。「Glow-trotter」という現象は、世界を巡りながら自分をいたわることも大切にする若者を指します。

スカイスキャナーの「Travel Trends 2026」レポートによれば、Z世代の55%が旅行先で美容トリートメントを受けたり美容製品を手に入れたりする意向を示しています。約43%はすでに美容サービスを目的に旅行した経験があり、45%がマニキュアやフェイシャルなど、海外でのトリートメントを体験しています。

動機はさまざまで、セルフケア(44%)、新しいことへの挑戦(34%)、価格の低さ(28%)、現地の美容文化の発見(28%)が挙げられます。TikTokやソーシャルメディアが重要な役割を果たし、こうした旅行者の欲求を直接かたちづくっています。

そしていま、人工知能もこの新しい旅のスタイルの一部になりつつあります。ExplorIAのようなツールにより、スカイスキャナーではファッションや美容、スキンケアといった自分の関心に沿って旅を計画できるようになりました。

フランスの18〜24歳の57%は、すでにAIを信頼して旅の手配を行っているとしています。スカイスキャナーのCEO、ブライアン・バティスタは次のように強調します。「旅行は自己表現になりつつあります。旅にAIを取り入れることはこのニーズに応えるもので、誰もが次の“glow-up”目的地を簡単に見つけられるようになります」。

Z世代にとって、旅行は単なる移動ではなく、探検、インスピレーション、自己表明を組み合わせた総合的な体験なのです。

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