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「もっとアメリカ人っぽいファッションをしてほしい」 アメリカ人の夫が日本人妻にお願いする意外な理由とは

公開日:2025.10.28
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更新日:2025.10.28

著者:i-know

海外日本

「アクティブ・ボトム」コーナーにずらりと並ぶレギンス【写真:i-know】「アクティブ・ボトム」コーナーにずらりと並ぶレギンス【写真:i-know】

 出会って12年間、「アメリカ人と同じようなファッションをしてほしい」と、夫から言われ続けて困惑しているという主婦ライターのi-know(いのう)さん。ハワイで子育てする中で、ファッションに関しては、大人も子どもも1つの“スタンダード”があると感じているそう。第73回は「日米ファッションの違いは、ぴったりorゆったり」です。

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子どもも大人もジャストサイズが主流のアメリカ

 アメリカで子育てをして約8年になりますが、子ども関連のアイテムで「これは日本のほうが良い!」と思うものが、いくつかあります。そのうちのひとつが、子ども服。今回は、アメリカの子ども服よりも日本のものが良いと感じる点を、私的観点でご紹介したいと思います。

 まずトップスに関していえば、日本の子ども服は脇周りにゆとりがあり、腕の上げ下げがしやすい仕様のものが多いです。運動や公園で遊ぶ年代の子どもには良いデザインだと思います。一方、アメリカのトップスは脇周りがぴったりしているものが多く、日本のトップスに慣れている我が子たちは窮屈に感じるようです。

 脇周りだけに限らす、アメリカでは体のラインが見える、ジャストサイズのトップスが主流。ぽっこりお腹の子はお腹が強調されていますし、大人びた体つきになりつつある女の子は、胸の形が浮き出て見えるようなサイズ感の服を着ている場面も珍しくありませんす。

 身体にぴったりしているファッションがスタイリッシュであるという、美的な理由もあるのでしょうが、事故防止の意味合いもあるのではないかと感じています。ゆったりめのトップスだと公園の遊具に引っかかる可能性があるので、事故を防止するためにジャストサイズの洋服が好まれ、それがアメリカのスタンダードになったのかもしれません。

ワイドパンツを誰もはいていない!

 ぴったりしたファッションが好きなのは大人も同じで、アメリカでは体型に関係なく、タイトなレギンスにショート丈トップスを合わせて自分の体型を隠さずに着こなす人がとても多いです。

 教育現場やママ友でも、胸元が大きく開いた服を着ている人がいて、日本の感覚で育った私からすると、「子どもの前で、もう少し控えめにしてほしいなぁ」と思ってしまうことも。ただ、そう感じているのは、私のような日本人ママだけでしょう。

 一方、日本人女性はゆったりめのデザインで体型をカバーや、あえてゆるっと着こなすのがおしゃれだから着用している、という人が多いように思います。例えば、ワイドパンツ。私は大好きでよく履いていますが、私周辺のアメリカ人ママさんは誰ひとりとしてワイドパンツを履いていません。

 アメリカ人の夫に「なぜ、アメリカ人はジャストサイズの洋服を好むのか」、その理由を聞いてみました。

 すると、「男性は、筋肉のある身体を強調したい」「女性は、ボリューミーな身体を強調したい」「オーバーサイズの洋服を着ている人は、だらしなく見える」「オーバーサイズの洋服=ラッパーやスケーターのイメージが強い」「子どもの場合、上の子のおさがりを着ているように見えて、新品が買えない経済状況に見える」という意見が出てきました。

 これは、あくまでも50代の夫の意見なので、今の若い世代は異なる意見を持っているでしょう。しかし、40代以上のアメリカ人のファッションを見ていると、ほとんどの人が夫と同意見なのではないかと思います。

現地人らしいファッションは防犯対策の一面も

 そんな夫から、よく注意されることがあります。それは「もっとアメリカ人っぽいファッションをしてほしい」ということ。どうやら私の服装は、日本からの観光客のように見えてしまい、犯罪に巻き込まれやすいのだそうです。防犯の観点でいうと、それは納得のアドバイスです。

 ということは、あのタイトなレギンスをはいて、私のだらしないボディをさらけ出さなければいけないのでしょうか……(笑)。ファッションよりも、まずはアメリカ人のような強じんなメンタルを身につけるのが、先のような気がします。

(i-know)

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