福井の伝統工芸アイドル「さくらいと」が10月上旬、メンバーの卒業を発表した。
「さくらいと」のメンバー。左から2人目が陽向さん
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卒業するのは、「めいちゃま」のニックネームでファンから親しまれる陽向(ひなた)芽衣さん。グループのSNSなどで、来年2月8日限りでの卒業を明かした。
陽向さんは同グループが設けるインターン制度を経て、2021年1月、5人目のメンバーとして加入した。「『アイカツ!』などアイドルをテーマにしたアニメが好きで芸能の仕事にも興味があった。人見知りの性格でオーディションなどに応募できずにいたが、挑戦しなかったことを後悔したくないと考え、さくらいとのインターン生募集に応募した」と話す。
ダンスや歌唱などの経験がなかったことから、先輩メンバーに少しでも追い付こうと家での自主トレを重ねた。
「グループ内では当初、最年長だが全くしゃべらないほどおとなしいキャラクターだった」と陽向さん。ユーチューブ配信の活動などを通じて徐々に素顔を明かしたことで、メンバーやファンから言葉のチョイスやリアクションが面白いという評価を得られたという。
印象深い出来事として、昨年4月に開催したサンドーム福井でのワンマンライブを挙げる。「地道なチラシ配りやレッスンなど大変なこともあったが、ステージからペンライトの海を見るという経験が自分の人生に起こるとは思わなかった」と振り返る。
今夏、グループはTIF(東京アイドルフェスティバル)出演を懸けた選抜ライブに挑んだ。惜しくも出演には至らなかったが、選抜ライブをやり切ったことで卒業の意思が固まったという。「最年長メンバーとして、何歳までアイドル活動ができるかという考えは頭の中にあった。メンバーと東京に行けなかったのは残念だが、選抜ライブを終えられたことで気持ちの整理がついた」と陽向さん。
かねてロリータファッションに興味があったという陽向さんは、卒業後の活動としてファッションモデルを挙げる。「かわいいファッションが好きで、世界的に活躍するロリータモデルをSNSで追いかけてきた。まずは福井を拠点に日本の『かわいい文化』を世界に発信していければ」と次のステップを見据える。
来年2月8日開催の卒業ライブ「陽向芽衣 聖誕祭」がメンバーとしての最後の活動となる。「『突然の卒業発表で寂しい』という声があった一方で、新しい夢を応援してくれる人のコメントも多く、ファンの人たちの温かさを感じた。来て良かったと思ってもらえる聖誕祭になるよう、さまざまな企画を盛り込みたい」と意気込む。
 
				
		