
Photos: Courtesy of Floure, Claire Pettibone, Monique Lhuillier, Alexandra Grecco, Marmar Halim
何人かの主要なデザイナーが参加を見送った2026年秋冬ニューヨーク・ブライダル・ファッションウィーク。そのため、通常よりも緩やかなシーズンとなると思われていたが、予想に反して多くのプレゼンテーション、ランウェイショー、パーティーにショールームが行われ、例年と変わらぬ盛り上がりを見せた。
今シーズンの大きなトレンドは「ボリューム感」と「大胆さ」。デザイナーたちはいつも以上に多くの装飾、独創的なドレープ、インパクトのあるペチコート、ひと癖あるユニークな素材などでブライダルルックの新たな可能性をコレクションで追求し、“モア・イズ・モア”を極めた。中でも特に際立った8つのトレンドスタイルは、来年からウエディングシーンを席巻すること間違いなし。
1. 表情豊かなコンビネーションレース
マルカリアン 2026年秋冬コレクションより。
Photo: Courtesy of Markarian
フランチェスカ ミランダ 2026年秋冬コレクションより。
Photo: Courtesy of Francesca Miranda
ハウス オブ ジャイルズ 2026年秋冬コレクションより。
Photo: Courtesy of House of Gilles
清楚なシルクや人気のミカドシルクのデザインは今季も豊富に展開されたが、同じくらい登場回数が多かったのがレースをあしらったピース。繊細なレースを何層も取り入れたマルカリアン(MARKARIAN)とハウス オブ ジャイルズ(HOUSE OF GILLES)のアンサンブル、クロシェレースを使用したフランチェスカ ミランダ(FRANCESCA MIRANDA)のドレス、クラシックなレースガウンを現代風に再解釈したカイハ(KYHA)やモニーク・ルイリエ(MONIQUE LHUILLIER)のウエディングドレスなど、2026年秋冬以降はレース旋風が巻き起こりそうな予感。
2. 360度光り輝く装飾ドレス
エリー サーブ 2026年秋冬コレクションより。
Photo: Courtesy of Elie Saab
フロール 2026年秋冬コレクションより。
Photo: Courtesy of Floure
マルマル ハリム 2026年秋冬コレクションより。
Photo: Courtesy of Marmar Halim
今シーズンのランウェイでは、スパンコール、グリッター、ラインストーン、パール、アップリケ刺繍された宝石など、近年稀に見る量のデコレーションを施したアンサンブルが多数お披露目された。ガリア・ラハヴ(GALIA LAHAV)が100万ドル相当のルビーを1着のドレスにあしらうなど、贅を尽くしたデザインを展開した一方で、マルマル ハリム(MARMAR HALIM)、エリー サーブ(ELIE SAAB)、フロール(FLOURE)はビジューやビーズなどを全体にさりげなく装飾。どの角度から見ても光り輝くドレスの数々は、煌びやかでありながら上品な雰囲気を醸し出す。
3. スウィート派必見のフロントリボン%20(1).jpg)
サラ・ノーリ 2026年秋冬コレクションより。
Photo: Courtesy of Sareh Nouri
クレア・ペティボーン 2026年秋冬コレクションより。
Photo: Courtesy of Claire Pettibone
モニーク・ルイリエ 2026年秋冬コレクションより。
Photo: Courtesy of Monique Lhuillier
さまざまなショーを観覧したが、ボディスにリボンが付いたドレスを同じ日に2着見たときは、たまたまかと思った。しかし、ブライダル・ファッションウィークが終わり、いざコレクションを振り返ってみると、あれは単なる偶然ではなく、歴とした秋冬トレンドであることに気づいた。
リボン自体は特に新鮮なディテールではない。母親もブライダルデザイナーとして活躍するジャクリン・ホワイトは、「売れないデザインも、リボンを付ければ売れる」とその母によく言われていたそうだ。私が実際に現地で見たコレクションだけでも、リボンがあしらわれたドレスが少なくとも12着登場したが、今季はバックではなくフロントに付いているのがポイント。それがドレスをより一層スウィートな雰囲気に仕上げる。
4. クールなコートルック
ワン/オブ 2026年秋冬コレクションより。
Photo: Courtesy of One/Of
セプト 2026年秋冬コレクションより。
Photo: Courtesy of Sept
モニーク・ルイリエ 2026年秋冬コレクションより。
Photo: Courtesy of Monique Lhuillier
秋や冬に結婚式を挙げるからといって、おしゃれのために寒さを我慢する必要はない。薄手のウエディングドレスを纏っても、コートやケープといったアウターを羽織れば、快適さとファッション性を両立させたブライダルルックが叶う。フェザーやレース、フローラルアップリケで覆われたシックでミニマルなシルエットのアウターを、ワン/オブ(ONE/OF)、モニーク・ルイリエ、カイハ、セプト(SEPT)をはじめとする多くのブランドが打ち出した。
5. 意外性に富んだ生地使い
イネス・ディ・サント 2026年秋冬コレクションより。
Photo: Courtesy of Ines Di Santo
ジャクリン ホワイト 2026年秋冬コレクションより。
Photo: Courtesy of Jaclyn Whyte
ハーフペニー・ロンドン 2026年秋冬コレクションより。
Photo: Courtesy of Halfpenny London
2026年秋冬シーズンは、これまで見たことのないような斬新なテクスチャーや素材が豊富。レーザーカットされたフェイクフェザー、チェーンメール風に織り上げられたガウン、リキッドオーガンジーなど、従来のウエディングドレスの生地とはひと味もふた味も違う素材で遊ぶデザイナーが目立ち、ヴィンテージのデッドストック生地を再利用した、全く新しい個性的なピースも見られた。
6. ビッグなボールガウン
モニーク・ルイリエ 2026年秋冬コレクションより。
Photo: Courtesy of Monique Lhuillier
ニコール+フェリシア 2026年秋冬コレクションより。
Photo: Courtesy of Nicole + Felicia
フェラ 2026年秋冬コレクションより。
Photo: Courtesy of Ferrah
結婚式は、ゆったりとしたシルエットのフルスカートのドレスが着られる数少ない機会だ。その機会を活かす人が増えているからか、ギャザーやフレアをたっぷりと入れたボールガウンタイプのウエディングドレスが大々的な復活を遂げている。多くのデザイナーはペチコートでボリュームを出し、控えめながらもインパクト抜群のクラシックなデザインに仕上げていた。
7. セクシーな肌見せアンサンブル
ガリア・ラハヴ 2026年秋冬コレクションより。
Photo: Courtesy of Galia Lahav
ハイラ 2026年秋冬コレクションより。
Photo: Courtesy of Hila
アレクサンドラ グレッコ 2026年秋冬コレクションより。
Photo: Courtesy of Alexandra Grecco
ボールガウンとは対照的なセクシーなアンサンブルも今季は勢揃い。ボディラインを強調するレースドレス、肌がちらりと覗くカットアウト、大胆なブラトップなど、色気とエッジを加えたデザインはモダンな花嫁に打ってつけだ。
8. 着回しの効くシルエット
ナルドス 2026年秋冬コレクションより。
Photo: Courtesy of Nardos
アレクサンドラ グレッコ 2026年秋冬コレクションより。
Photo: Courtesy of Alexandra Grecco.jpg)
レイン 2026年秋冬コレクションより。
Photo: Courtesy of Lein
挙式や披露宴にとどまらず、ウェルカムパーティー、リハーサルディナー、式翌日のブランチなど、さまざまなイベントを数日間にわたり行うのが、海外のウエディングの一般的な形になりつつある。それに伴い、晴れの日の衣裳を複数用意する人が増加。ブライダルデザイナーもその需要に応えている。動きやすいティードレスからミニドレス、スーツからセットアップまで、ウエディングドレス以外にも幅広いジャンルのルックが至るところで打ち出され、ファッションブランドが展開する通常のパーティーウェアに代わる、新たな選択肢が提案された。
