バンダイナムコエンターテインメントは2025年10月11日・12日、「アイドルマスター ミリオンライブ！」（以下、「ミリオンライブ！」）のライブイベント「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 12thLIVE」を京王アリーナ TOKYOにて開催。ここでは10月12日の「DAY2 Let’s Sing!」の模様をお伝えする。
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目次
出演者（敬称略）
「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 12thLIVE DAY2 Let’s Sing!」セットリスト
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「ミリオンライブ！」による新たな周年ライブの形としてスタートした“主演公演”。文字通りアイドル1人が主演となり、そのアイドルの個性を活かした内容の公演だ。DAY1の北上麗花主演公演「ありのままに。」に続き、DAY2で主演を務めたのは桜守歌織。彼女が創り出すのは……なんと「音楽教室」。歌織先生と生徒たちが織りなすステージは、これまで見たことのないものであり、プロデューサー（「アイドルマスター」ファンの呼称）たちも一緒になって歌い、楽しんだ。
なお、本公演の配信チケットは2025年10月20日18:00まで販売しており、DAY1/DAY2とも2025年10月13日18:00～10月20日23:59（予定）の期間にアーカイブ視聴することが可能となっている。
アーカイブ配信情報ページ
https://idolmaster-official.jp/live_event/million12th/streaming/
北上麗花の主演公演は最高に“普通”で色とりどりのステージ！「アイドルマスター ミリオンライブ！」12thライブDAY1「ありのままに。」レポート
出演者（敬称略）
香里有佐（桜守歌織役）
山崎はるか（春日未来役）
Machico（伊吹 翼役）
角元明日香（島原エレナ役）
大関英里（佐竹美奈子役）
小笠原早紀（野々原 茜役）
原嶋あかり（中谷 育役）
郁原ゆう（エミリー スチュアート役）
稲川英里（大神 環役）
斉藤佑圭（永吉 昴役）
渡部恵子（周防桃子役）
愛美（ジュリア役）
南 早紀（白石 紬役）
DAY2「Let’s Sing!」の主演である桜守歌織は、「アイドルマスター ミリオンライブ！ シアターデイズ」（以下、「ミリシタ」）の公式サイトに「大人エレガントな香り漂う音楽教室のお姉さん」とあるように、音楽教室の先生をしていた経歴を持つアイドル。「ミリシタ」のアイドルコミュでも、自衛隊のコンサートで話題となっていた彼女をプロデューサーがスカウトして、アイドルの扉を開くストーリーが描かれている。それだけ“音楽”や“歌”は彼女の大きな魅力であり、主演公演が“音楽”をテーマにしたものであることは、みんなが知るものであった。
桜守歌織プロフィール
https://millionlive-theaterdays.idolmaster-official.jp/idol/kaori/
とはいえ、音楽をテーマにした公演であっても具体的にはどのようなステージが展開されるのか。DAY1も北上麗花らしい驚きと主演公演でしか見られないステージの連続だっただけに、期待感は最高潮に高まっていた。
そんな期待が溢れた開演前の会場では、DAY1と同じように全体曲がBGMとして流され、開演直前に流れた「Harmony 4 You」ではプロデューサーたちの合唱が起こるなど、待ち切れない気持ちでいっぱいだ。
時間となり、いつものようにスクリーンには765プロダクションの高木順二朗社長と765プロライブ劇場の事務員・青羽美咲さんが登場。DAY2の主演が桜守歌織であることを改めて告げ、2人の「スタート！」の声でDAY2「Let’s Sing!」の幕が開いた。
主演公演ということで、オープニングムービーもDAY1とは異なる「Let’s Sing!」公演オリジナルのものとなっており、「音楽教室」へと入っていく映像に歓声が起こる。そして、出演者の最後に桜守歌織が紹介され、ステージ上段に登場した香里さん。ピアノの鍵盤をモチーフにした衣装に身を包み、両手を広げてポーズを取ると、流れてきた美しいピアノのイントロから歌織の最初のソロ曲「ハミングバード」を歌い始める。
会場に響き渡る歌声の力強さ、表現の幅、込められた気持ち……それらは一段とすごさを増していて、プロデューサーたちを一瞬で虜にしていく。表情にはいつも以上の気合も感じられ、主演公演にかける想いが溢れていた。
最後の挨拶で渡部さんが口にしていたように、「ハミングバード」を歌う香里さんの姿を見ると、彼女の初ステージでありこの曲を初披露した2017年の「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! EXTRA LIVE MEG@TON VOICE!」が思い出される。当時も初めてとは思えない歌声に驚かされたが、そこからさまざまな音楽や人と出会い成長していった香里さんの、大きく翼を羽ばたかせるように歌声を広げていく姿は涙腺が刺激される。
歌唱面では、「ハミングバード」の作詞・作曲を担当し、ボイストレーニングの先生も務めている藤本記子さん（Nostalgic Orchestra）や、編曲の福富雅之さん（Nostalgic Orchestra）との出会いも大きかっただろう。香里さんの歌の成長について、藤本さんはライブ後SNSで以下のように語っており、間近で見てきた彼女が誰よりも成長を感じたようだった。
そんな素晴らしい歌声と同時に、音楽が大好き！みんなが大好き！という気持ちがいっぱいの笑顔も素敵で、曲の後半はさらに笑顔が弾ける。転調して響かせる歌声やラストのロングトーンも圧巻のひと言で、曲後に沸き起こった大きな拍手がプロデューサーたちの気持ちを表していた。
そのまま「みんなで最高のハーモニーを奏でましょう！」と叫び、今度はソロ3曲目の「Contrastet」で、オシャレかつリズミカルな歌声を響かせていく。嬉しそうな表情はさらに明るさを増し、カラフルにライティングされたステージで、音楽の楽しさを全身で表現していった。
そんな香里さんのもとへ、2番になると手拍子しながらほかのメンバーが次々とステージイン。メンバーは香里さんとは違う色合いの衣装を着ており、歌織先生を囲む生徒といった構図は本公演を象徴しているようであり、Dメロでの香里さんのソロパートからラスサビで全員が声を揃えたハーモニーも素敵な響きだった。
歌い終わり、「ようこそ！」と元気に声をあげて挨拶するメンバー。ここで、オープニングムービーや先ほどの曲から想像ついていたとは思うが、桜守歌織の主演公演「Let’s Sing!」がどんな公演であるかを、正式に発表する。
歌織先生の音楽教室を開講したいと思います！
ここは歌織先生の音楽教室。ほかのメンバーは音楽教室に通う生徒たち。「楽しくお歌を歌いましょう！よろしいですか？」「はーい！」といった元気なやり取りも微笑ましい。各ブロックに音楽教室らしい科目が設けられており、最初のブロックは「発声練習」とのことで、歌織先生はタクトを手にする。
そして、歌織先生（香里さん）の指揮のもと、ステージの階段に並んだ生徒たちみんなで合唱したのはユニット「ピコピコプラネッツ」の楽曲「Get lol! Get lol! SONG」。輪唱も可愛いこの曲を、マイクを両手で持って肘を上げ左右に揺れながら歌う生徒たち。その可愛さに、指揮をしていた歌織先生も笑顔いっぱいだ。曲の途中では歌織先生が客席の方を向き、プロデューサーたちも一緒に歌ってしっかり発声練習。最後はみんなでしっかり礼をして終了となった。
ここから、みんなで声を出して楽しむ楽曲が次々と披露されていく。まずは山崎さんとMachicoさんが「Helloコンチェルト」を歌い上げる。音楽をテーマにした公演らしい選曲で、歌詞にも音楽用語がたくさん登場するこの曲。2人が元気いっぱいに躍動すると、プロデューサーたちもしっかり声をだして盛り上げていく。曲中の印象的なセリフは、この日の色を出すために2人が提案して変えたそうで、「Here come MILLIONATERS!」（山崎さん）、「and tonight star, KAORI!!」（Machicoさん）と今日の主役が歌織であることを英語で伝えていた。
ちなみに、いわゆる“信号機”のアイドルを演じる2人だが、この2人のみで歌うのはあまりないらしく、おそらく3rdライブツアー仙台公演での「Growing Storm!」以来とのこと。そういう意味でも貴重なステージとなった。
「次はうちらの番！みんなで声出していくぜ！」との叫びから、続いては「Sunshine Rhythm」の楽曲「サンリズム・オーケストラ♪」を愛美さん、南さん、渡部さんが披露。軽快なステップで楽しさ溢れるパフォーマンスをみせると、冒頭の愛美さんの叫びに応えるように、プロデューサーたちの歓声やコールがボリュームアップして大盛り上がり。その声量はMCですごかったと振り返ったほどであり、ラストにはジャンプも決めてみんなが一緒になって楽しんでいた。
大興奮の会場に、音楽をテーマにしたさらなる人気曲が投入される。今度はユニット「エターナルハーモニー」の「Eternal Harmony」を原嶋さん、斉藤さん、小笠原さんが披露。盛り上がり曲の連投に音楽教室は大騒ぎの様相で、プロデューサーたちの「エターナルハーモニー」の声も大声量で響き渡る。それを受けた3人はピースしたり手を振ったりしながらニコニコで、足を上げながら回転する印象的な振り付けも気持ちが入っていた。「Eternal Harmony」は過去にさまざまなメンバーが歌い継いできたが、原嶋さんは初めて歌ったのだとか。
「発声練習」ブロックを終え、MCパートに。香里さん、小笠原さん、Machicoさん、渡部さんが披露した楽曲を振り返りつつ、次のレッスンに参加する生徒を呼び込む。歌織先生は生徒たちをアイドルの誕生日順に並ばせ、2～3人によるグループ分けを行った。そのメンバーが行うのは「気持ちを込めて歌うレッスン」だ。
このレッスンのトップバッターは、大関さんと郁原さんによる「瞳の中のシリウス」。最初のCDシリーズ「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER PERFORMANCE」に収録され1stライブ以降何度も歌われてきた曲だが、2人ともライブで歌うのは初。しかも、1stライブ出演メンバーである2人だけで歌うのもおそらく初めてとのことで、本人たちも感慨深かったようだ。レッスンも苦労していたという当時から12年以上経ち、力強さも表現力も格段にアップした2人は声の伸びも高音も綺麗で、天井でライトの光りが星のように輝くなか、プロデューサーたちはその歌声に聴き惚れていた。
そして、同じく最初のCDシリーズに収録されている「カワラナイモノ」を山崎さんと南さんが歌い上げる。暖かく包み込むような歌い方は気持ちがいっぱい込められており、伸びやかで力強さもあって、聴いていてじんわり心が温かくなる。ゆっくりと会場を見渡す表情にも優しさが溢れ、「出会えた奇跡に、ありがとう」の歌詞も染みる。MCで話していたが、2人が演じる未来と紬の組み合わせといえば、アニメ「ミリオンライブ！」を思い出したそうで、初めて2人で歌えて嬉しかったと顔をほころばせていた。
続いてのグループは、斉藤さん、角元さん、Machicoさんの3人。「空色♡ Birthday Card」で相手を想う気持ちをたっぷり届けていく。この曲はトランプのスートをモチーフとした「MILLION THEATER SEASON」の「LOVERS HEART」による恋愛ソング。会場はスクリーンやライトを使ってハートがいっぱいだ。この3人は誰もハート担当していないとMCで笑っていたが、そんな3人が歌声に乗せて歌ったちょっと切ない気持ちは、プロデューサーたちが受け取ったことだろう。ラストはステージ中央に集まった3人が大きなハートマークを作ってポーズを決めていた。
さらに想いたっぷりに、原嶋さん、愛美さん、稲川さん、香里さんは「涙を知ること」を披露。先日のリリースイベントでは原嶋さんと稲川さんが2人で初披露していたが、今回はオリメンが勢揃い。それぞれの歌声はアイドルの個性豊かでありつつ優しさに溢れていて、それが合わさって美しいハーモニーを生み出していく。「手を繋いで伝えたぬくもりから」の歌詞に合わせて、愛美さんと稲川さんが繋ぐシーンや、ちょっと涙を浮かべるような表情からも想いが伝わってくるものだった。
ここでのMCパートでは南さん、大関さん、愛美さん、郁原さん、斉藤さんが楽曲を振り返り、次のブロックへ。先ほどと同じように、歌織先生がレッスンを受ける生徒を呼び込み、今度は身長順に並ばせてグループ分けを発表。身長順と言われて最初はキャスト自身の身長順に並ぶメンバーだったが、実際にはアイドルの身長順とのことで、それで並び直すと渡部さんと原嶋さんが隣に。渡部さんは精一杯しゃがんでメンバーで一番身長の低い原嶋さんに合わせていたが、膝を痛めた素振りをみせるなど、そんなやり取りでも楽しませてくれた。
次のブロックは「いろんな場所でいろんなお歌を歌いましょう！」ということで、教室を飛び出していろんな国でレッスンがスタート。
まず訪れたのはカフェ。カフェは世界各地にあるので、特定の国ではないようだが、雰囲気たっぷりに原嶋さん、渡部さん、香里さんが「オーディナリィ・クローバー」を披露。センターに立つ香里さんは、この曲が登場した「三姉妹カフェ」をテーマとしたドラマで長女を演じており、色合い的に今回の衣装はそのときのメイド服衣装をほうふつとさせる。そんな彼女が優しい歌声を響かせると、原嶋さんと渡部さんも可愛い歌声で心地いい爽やかなハーモニーを紡ぎ出す。高音のハモリも綺麗で、多幸感溢れるステージとなった。
続いては日本。斉藤さん、稲川さん、小笠原さんが「BORN ON DREAM! ～HANABI☆NIGHT～」で日本の夏の風物詩である盆踊りを元気に表現していく。外はようやく夏の暑さがおさまり秋を感じる気候ではあったが、ここだけは夏真っ盛りの盆踊り会場に。太鼓の音が鳴り響き、スクリーンや天井にライティングで花火が打ち上がるなか、力強い振り付けとともに盛り上げていく3人。プロデューサーたちの「ソ～レソ～レソ～レソ～レ！」「ドンドンパッ！」といった掛け声も全開で、みんな大騒ぎとなった。
今度はエスニックなメロディが流れ、郁原さんと山崎さんによる「NO CURRY NO LIFE」へ。異国情緒が漂い、特徴的なダンスとともにリズミカルなカレーミュージックを届けていく2人。サビの「甘えてもダメ？」といったセリフ調のパートはこれまでみんなをドキッとさせてきたが、エミリー（郁原さん）の「甘えてもダメ？」の破壊力は抜群。リハとも言い方を変えてきたようで、その可愛さに山崎さんも思わず未来ではなく“山崎はるか”が出そうになったとMCで笑っていた。なお、この2人だけで歌うのもおそらく初めてとのことで、この日は初めての組み合わせが多かったのも嬉しいところ。
山崎さんがそのままステージに残り、大関さん、角元さん、Machicoさんとともに披露したのは「Parade d’amour」。「ミリオンリンケージ オペラセリア・きらめきの幼馴染編」として、les amis d’enfance ver.が登場したのも記憶に新しいところだが、今回はユニット「オペラセリア・煌輝座」の原曲バージョンをこの4人がカバー。劇中劇や中世ヨーロッパのミュージカル調なパフォーマンスも印象的であり、今回の配役はアシュリーが美奈子（大関さん）、オスカーが翼（Machicoさん）、アリエルがエレナ（角元さん）、ハーヴェイが未来（山崎さん）。
各メンバーが登場し、格好いい男声でセリフを言うたびにプロデューサーたちから驚きと感激の歓声が湧き起こる。普段とのギャップでいえば、特に翼のオスカーは大きな驚きを持って迎えられ、歌唱はもちろん演技力でもみんなを引き込んでいた。間奏での「僕と、結婚してください」からのアシュリーの表情は、言うまでもなくさらなる歓声に包まれる。曲後は、実際のミュージカルを終えたときのような大きな拍手が沸き起こっていた。
そして最後に訪れたのは、遠い未来なのか、それとも地球外や異世界なのか――そこは荒廃した世界。激しいイントロが会場を貫き、愛美さん、南さん、小笠原さん、香里さんが「Justice OR Voice」を熱唱。パワフルに歌声を突き上げるメンバーは格好良く、愛美さんのチュッ！に心を撃ち抜かれる人が続出するほどだった。この4人はいずれも「アイドルヒーローズジェネシス」に登場するオリメンであり、気合と魂を震わせる歌声が響いて会場は熱狂の嵐に。振り付けもキレキレで、劇中劇から飛び出してきたようなパフォーマンスを繰り広げた。
MCで山崎さん、原嶋さん、稲川さん、角元さんが楽曲を振り返ったあとは、いよいよラストブロックへ。先生と生徒が全員登場し、「レッスンをしたあとは、いよいよ発表会です」と歌織先生。その組み合わせが発表されるも、なぜか紬（南さん）だけ名前が呼ばれない。オロオロする紬と歌織先生との“なんなん”なやり取りもありつつ、紬は歌織先生と歌うことが明かされた。
そのまま「さぁ紬ちゃん、発表会を始めますよ」と、発表会の1組目として披露したのは紬と歌織によるユニット「オフィウクス」の「電波感傷」。イントロから大興奮の会場に、ハイテンションで疾走感たっぷりに格好良く歌う2人は、息の合ったパフォーマンスも素晴らしい。力強い歌声でプロデューサーたちを巻き込んで会場の熱気をどんどん上げていった。
続いての発表は年少組のアイドルたち。優しいイントロから原嶋さん、渡部さん、稲川さんは、なんと「White Vows」を披露する。この曲はウェディングソングであり、それを年少組が歌うのは驚きと新鮮さに溢れたもの。最年少の育はベールガールをやってもおかしくない年齢であり、そんな3人の純粋さと美しさが融合したハーモニーは、心を浄化してくれる清らかさ。曲の後半には3人が手を取って一歩ずつ前に進み、「出会ってくれて、ありがとう」の言葉にも大歓声が起こっていた。この子たちにこの歌を……という複雑な思いがよぎったのは置いておくとしよう。
そして、郁原さん、山崎さん、斉藤さん、Machicoさんは「MILLION THEATER SEASON」の「BRIGHT DIAMOND」による楽曲「ダイヤモンド・クラリティ」を発表。軽快なリズムにのせて元気に歌声を響かせる4人は、歌声にもダンスにも気持ちが込もっていて、楽しさもいっぱいにノリノリなパフォーマンスで盛り上げていく。ラストはダイヤをイメージした印象的なポーズを決めていた。
同じく「BRIGHT DIAMOND」の楽曲が続き、今度は大関さん、愛美さん、小笠原さん、角元さんによる「シークレットジュエル ～魅惑の金剛石～」だ。愛美さんの格好いい第一声から始まると、それぞれのソロパートもダンスもキレキレで格好良く、プロデューサーたちも大興奮で一段と盛り上がっていった。
ここまでの驚きも興奮も感動も、すべて音楽の魅力であり楽しさだと言わんばかりに、続いては香里さんが新曲「Enjoy＆Feel」を初披露。美しいイントロから始まると、弾むようなメロディにのせて、音楽が大好きでみんなのことも大好きな気持ちを表現していく香里さん。表情はパッと輝き、見ていても聴いていても楽しい気持ちがしっかり伝わってくる。ラストの満面も笑みも最高に素敵だった。
歌織先生の音楽教室発表会「Let’s Sing!」。ラストは全員で歌織のソロ2曲目「MUSIC JOURNEY」を歌い上げる。ソロ曲をみんなで合唱するのも新鮮で、天井にはたくさんの音符が浮かぶなか、音楽の楽しさが会場いっぱいに広がる。間奏での香里さんのフェイクをいれた叫びも格好良く、ちょっとしゃくりを効かせた歌い方にも気持ちを感じるもの。世界中に届けと言わんばかりにみんなが素敵な歌声を響かせていった。
アンコールでは、再び全員がステージに登場してミリシタ8周年記念楽曲「蝶々むすび」を披露。センターの歌織先生のソロパートは美しく、楽曲を引き締めつつさらなる楽しさを生み出す。彼女を中心にみんないい笑顔で歌い上げていた。
曲後、ステージに並んだメンバーから、ひとりずつ公演の感想やさまざまな思いが語られる。香里さんはレッスンのときから先生になってくれたようで、彼女への感謝や聴いてくれたプロデューサーたちみんなへの感謝も口にするメンバー。
それだけで終わらないのがミリオンのメンバーでもあり、Machicoさんは珍しくお腹や膝が出ていない衣装であることに触れ、唯一出ている肘を使ったXポーズを決める。それを香里さんにもやらせようとして愛美さんからツッコミを受けるなど、仲の良い雰囲気が伝わってくる。また、山崎さんは自身がパーソナリティを務める公式ラジオ「アイドルマスター ミリオンラジオ！」（毎週木曜21時から生放送）のこととして、10月23日（木）に香里さんがゲストに来るので、ぜひ聴いてもらいたいとアピールしていた。
最後に挨拶した香里さんは、音楽とみんなが大好きだと改めて感じたことを話し、単なるありがとうの言葉では足りない思いを「ありがとう×100万！届け！！」との言葉でみんなに伝える。そして、これからもみんなと歌声を重ねて、最高ハーモニーやいろんな形の輝きを届けていきたいとの意気込みも力強く語り、ついにオーラスの楽曲へ。
「最後もみんなのミュージックを奏でましょう！」と「Let’s Sing!」公演最後に歌うのは先輩たちの代表曲のひとつ「MUSIC♪」。歌いながらステージを自由に動いて、プロデューサーたちに手を振ったり、お互いに笑顔を浮かべたりするメンバー。歌織先生と香里さんの頑張りを労うように、香里さんをみんなで抱きしめる場面もあり、先ほどの挨拶で「本当に最高で大好きな同期です」と抱き合っていた南さんと再度抱き合い、嬉しそうに言葉を交わすシーンは感動的なものだった。
上空からロゴが描かれた風船が会場に降り注ぐなか、曲後はいつもの掛け声を香里さんが行い、音楽教室は終了。「先生さようなら」「皆さんさようなら」と挨拶して生徒たちは帰路につく。1人残った香里さんはステージ上段に立ち、改めて感謝の言葉を述べて優雅に礼をする。帰り際、もう一度振り向いて「またねっ」と可愛く微笑む姿も最高に素敵だった。
初の主演公演が行われた今回の12thライブ。これまでの周年ライブとはなにが違うのか、どんなステージになるのか。期待をしつつ、不安とまではいかないにせよ未知数な部分は多かった。しかし、蓋を開けてみれば、主演である北上麗花と桜守歌織の個性を活かした演出やセットリストはもちろんのこと、それを支えるメンバーの新たな一面も次々と発揮され、主演がみんなをさらなる高みへと引き上げているように感じられた。誰もが主役になれる、主演になれる。もうすぐ丸13年を迎える「ミリオンライブ！」のメンバーそれぞれの成長や絆、これまで積み重ねてきた楽曲の素晴らしさ、765プロのアイドルであることの強み、改めてそういったことを実感した公演だった。
次は2026年3月に延期公演の開催が決定した「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 11thLIVE DAY1 Atelier ROCOMOTION!!／DAY2 百合咲き誇るレムリア」。こちらの主演はロコと七尾百合子。2人の個性がどんなステージを創り出すのか楽しみに待ちたい。
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「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 12thLIVE DAY2 Let’s Sing!」セットリスト
01. ハミングバード／香里有佐
02. Contrastet／ミリオンスターズ
03. Get lol! Get lol! SONG／ミリオンスターズ
04. Helloコンチェルト／山崎はるか、Machico
05. サンリズム・オーケストラ♪／愛美、南 早紀、渡部恵子
06. Eternal Harmony／原嶋あかり、斉藤佑圭、小笠原早紀
07. 瞳の中のシリウス／大関英里、郁原ゆう
08. カワラナイモノ／山崎はるか、南 早紀
09. 空色♡ Birthday Card／斉藤佑圭、角元明日香、Machico
10. 涙を知ること／原嶋あかり、愛美、稲川英里、香里有佐
11. オーディナリィ・クローバー／原嶋あかり、渡部恵子、香里有佐
12. BORN ON DREAM! ～HANABI☆NIGHT～／斉藤佑圭、稲川英里、小笠原早紀
13. NO CURRY NO LIFE／郁原ゆう、山崎はるか
14. Parade d’amour／山崎はるか、大関英里、角元明日香、Machico
15. Justice OR Voice／愛美、南 早紀、小笠原早紀、香里有佐
16. 電波感傷／南 早紀、香里有佐
17. White Vows／原嶋あかり、渡部恵子、稲川英里
18. ダイヤモンド・クラリティ／郁原ゆう、山崎はるか、斉藤佑圭、Machico
19. シークレットジュエル ～魅惑の金剛石～／大関英里、愛美、小笠原早紀、角元明日香
20. Enjoy＆Feel／香里有佐
21. MUSIC JOURNEY／ミリオンスターズ
＜ENCORE＞
22. 蝶々むすび／ミリオンスターズ
23. MUSIC♪／ミリオンスターズ
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