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掲載日

2025年9月23日

ロンドンから遠く離れた地で活動し、スローペースながら着実にキャリアを重ねる2人のデザイナー、Rory William DochertyとインドのAnamika Khannaが、ロンドン・ファッションウィーク最終日にエキゾチックで刺激的な彩りを添えた。

コレクションを見るRory William Docherty - 2026年春夏 - ウィメンズ - イギリス - ロンドンRory William Docherty – 2026年春夏 – ウィメンズ – イギリス – ロンドン – ©Launchmetrics/spotlight

Rory William Docherty:ロックプールとイソギンチャク

ロンドンで最も美しいデビューのひとつを飾ったのは、これまでオーストラリアやニュージーランドでもコレクションを発表してきたRory William Dochertyだ。

スコットランドにルーツを持つRoryは過去20年、イギリスと南半球を行き来してきたが、このスローファッションのコレクションに創作の原動力を与えたのは、ニュージーランドでの自然回帰だった。

彼自身の大胆で斑点のような抽象プリントを用いたドレス、ロングラインのジャケット、たっぷりとしたジャンプスーツやミニスカートは、とりわけ秀逸。しかもそのプリントは、実のところ自然に着想を得たものだ。

「キャンプ旅行がベースなんです。シーズン後に必要なリセット。自然に逃げ込んで空気を吸いたくなる。だから風景を見て、ロックプール(潮だまり)を眺めていました」とDochertyは語る。

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自然観察は、岩肌に育つイソギンチャクをジュエリーとして取り入れる発想にもつながった。手吹きの黒いガラスビーズは、ボリューミーなサンダルやバッグのストラップにあしらわれ、さらにモチーフは巨大なバッグへと拡大し、パテントレザーの彫刻的なスカートへと炸裂していた。

もうひとつの“爆発”は襟。清教徒風の襟がぶっ飛んだように大きく広がり、ときにフードへと変形する。大胆な造形、アーティなボリューム感、そして気だるいムードは、パリで発表してきた日本の偉大なデザイナーたちを想起させた。とはいえ、これはDochertyというデザイナー/ブランドが確実に上昇カーブを描く中での、力強いパーソナルなステートメントでもあった。

「ここでは誰も自分のことを知らないと思っていたので、シグネチャーのルックとDNAに集中することが本当に大切だと考えました」と46歳のDocherty。コレクションは、その戦略が確かに功を奏したことを雄弁に物語っていた。

AK/OK Anamika Khanna:トイ・シナジー

昨年Saksでデビューした新ライン、プレタポルテ・コレクション「AK/OK Anamika Khanna」のランウェイ・デビューを目当てに、月曜日の昼下がりにハムリーズへ向かった。

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Khannaはインドで20年にわたりクチュール・コレクションを発表してきたが、これは彼女の新たなRTW部門「AK/OK Anamika Khanna」が西洋で初めてお披露目される機会となった。

このプロジェクトはインドの巨大コングロマリット、リライアンスが資金提供しており、同社は2月にハムリーズを約7,000万ポンドで買収している。

そのシナジーを生かし、リライアンスはハムリーズの上層階をクローズし、スター・ウォーズのフィギュア、Marvin’s Magicのライト、Gravity Defyingのミニドローンが並ぶ中、モデルたちは玩具店の“レーストラック”フロアを闊歩した。

各席には20時間かけて手刺繍された、興味をそそる布製エンブレムが置かれ、場の空気をセットアップ。というのも、このコレクションの主題は、魅惑的な装飾美そのものだからだ。

幕開けは、花柄プリントを効かせたアイボリーのシルクジャケット、シフォンシャツ、シルクのドーティ、そしてファブリックフラワーで装飾した艶やかなコルセット。多くのルックを、クールなレースアップのボクシングブーツが引き締める。

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レンジの広さも見せた。メタリック刺繍やチェーンメイルのパッチを施したシルバーのシルクでシャープなスーツやレディングコートを仕立て、ジーンズにはところどころメタリックなフィニッシュを加えて表情を引き締めている。

西洋の目には、インドのデザイナーは時にやや控えめに映ることがある。だがAnamikaは違う。彼女の“透け感”への愛は明らかだ。

ブルマ、シアーなシフォンブラウス、キャミ・ニッカーズ、シルバーのスパンコールブラなどで、ブードワールのムードを全面に押し出す。Anamikaの“ガールズ”は、とにかく思いきり楽しみたいのだ。フロントロウにはボリウッドのメガスター、ソナム・カプールの姿も。彼女の3,430万人のフォロワーも、まもなくこのコレクションをまとった彼女の姿を目にするはずだ。ファーストルックからラストルックまで、確かなヒット作だった。

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