【09月19日 KOREA WAVE】

ヒンス提供(c)news1

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「ありきたりなカラーコスメブランドは、もういらない」

メイクアップブランド「ヒンス(hince)」を展開する「ビバウェーブ(VIVAWAVE)」のホ・ジェソク代表は、創業のきっかけについて「濃密で豊かなカラーを通じて本来の美しさを引き立て(enhance)、自分自身への確信を与える(convince)ブランドを作りたかった」と明かした。

ヒンスを立ち上げた2019年当時、K-ビューティー市場はスキンケア中心に再編されていた。

「カラーコスメのカテゴリーではブランドの多様性が不足しており、特に個人の持つ独自の雰囲気や魅力を繊細に表現できるブランドへの渇望が大きかった。既存のブランド群にはやや立体感が欠けていたと感じており、顧客と市場にインスピレーションを与えるブランドを作りたかった」

ホ・ジェソク代表はこう振り返った。

特に、従来の韓国のカラーコスメブランドには、“表現”よりも“理性”中心の価格・製品重視の傾向が強かったという。

ホ・ジェソク代表は美術史に関心があったという。ファッションやライフスタイル分野で見られる、ブランドとしての色彩が明確・独創的で、さらには憧れの対象となる事例に触発された。そして、カラーコスメカテゴリーで新たなブランドの立ち上げを決意した。

ヒンスはブランド認知度向上のため、オンラインでのブランディングとオフラインでの顧客体験を有機的に結びつけた。

「ブランド哲学を込めた感覚的なビジュアルコンテンツに注力し、ビジュアルや映像を通じてブランドの哲学やムードを打ち出し、初期のファン層を形成した。デジタルチャネルで培った認知度を土台に、韓国ではオリーブヤング、日本では主要オフラインチャネルなど、顧客との接点が確実な流通網に進出してブランドへの信頼度を高めた」

ホ・ジェソク代表はこう明らかにした。

結果は成功だった。特に日本ではポップアップストアで爆発的な反応を得て、直営店およびオフライン売り場の数を1500カ所以上に急拡大させた。ヒンスの売り上げの50%は日本から発生している。

ビバウェーブの昨年の売り上げは452億ウォンで、2023年(276億ウォン)から63.7%増加した。営業利益は2023年(1億6000万ウォン)に比べて1038.7%増の18億ウォンとなり、買収前には損益分岐点にとどまっていた利益を大きく伸ばした。

ヒンスはその高い成長性とポテンシャルを評価され、2023年にLG生活健康に買収された。

「K-ビューティーは“量的成長”を越えて、“質的成熟”を追求すべき時だ。単に流行を追うのではなく、各ブランドが固有のアイデンティティとヘリテージを築き、長く愛される“グローバル長期生存ブランド”へと飛躍することが目標であるべきだ。ヒンスの中長期目標である『ヒンス 2.0』もまた、そうした質的成熟を志向している」

ホ・ジェソク代表はこう力を込めた。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News

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