「素晴らしい選択!完璧。実は今年初めに彼のコンサートを観たの。本当に、スージーこそリアル”モーティシア”(アダムスファミリーのモーティシア・アダムス)だと思わない?」
Photographed by Daniyel Lowden
そんなジェナが初めてティム・バートンの世界に魅了されたのは、自身が生まれる6年前に公開された『マーズ・アタック!』(1996)を観た時だったという。その時のことを、バスルームで身支度をしながら彼女はこう語る。「チワワに乗ったサラ・ジェシカ・パーカーが、私の人生を変えたと言ってもいいくらい。人生で初めて観た映画だったけれど、『一体この世界観は何?』と衝撃を受けたことを覚えています」。
Evening 赤のマジック
今日のジェナの衣装は、パリ ファッション ウィークで最も期待値の高かったジョナサン・アンダーソンによるディオール初のウィメンズ ショーのものだ。ストライプのニットセーターに白いスカート、そして小さな黒いリボンがあしらわれたパンプスを合わせたルック──そのスカートには、すずらんの花と小さな貝殻をあしらった装飾が施されている。そして、彼女の完璧なルックの仕上げに使われたのが、秘密のアイテム”ルージュ ディオール オン ステージ #550 ”だ。その華麗な赤をキューピッドボウに乗せながら、彼女はこう続ける。
「私にとって赤いリップは決してカジュアルなものではなく、本当に特別な色。普段はなんとなく安心感を感じるヌード系リップが好きなのだけど、赤は鎧みたいにキリッと引き締まる感じ。いつもと違う自分を表現できる色だと思っています」