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AFP
掲載日
2025年9月2日
第81回ベネチア国際映画祭は、ファッション界を代表するデザイナーの一人であるマーク・ジェイコブスを迎え、オスカー受賞監督ソフィア・コッポラの新作ドキュメンタリー『Marc by Sofia』をワールドプレミア上映。この映画では、マーク・ジェイコブスが2024年春のプレタポルテ・コレクションを作り上げる舞台裏と、その創作過程を見ることができます。
マーク・ジェイコブスの創作過程を捉えたソフィア・コッポラの新作ドキュメンタリー – AFP
コンペティション部門から外れてプレミア上映されたこの作品は、コッポラが初めてドキュメンタリー映画制作に挑戦したもので、ジェイコブスとの30年にわたる友情を中心に描かれています。彼らの個人的なつながりが、生地選びから最終的なランウェイの演出まで、デザイナーのワークフローを親密かつ映画的に描くことを可能にしたのです。
「脚本や筋書きがないことに興奮しました」とコッポラはベネチアで記者団に語りました。「それは本当に彼のプロセスを発見し……彼が作ってきたものの歴史や、彼が参考にしてきたもの、彼がコラボレーションしてきたアーティストたちと絡めていくことでした」。
このフィルムは、ニューヨーク・ファッション・ウィーク中のジェイコブスの2024年春のショーまでの12週間を追ったもの。アーカイブ映像、スタジオでのヴィネット、インタビュー、そして個人的な瞬間を織り交ぜながら、ジェイコブスのデザインに対する直感的で直線的でないアプローチを紹介しています。「私たちの仕事のやり方は、あまり直線的ではないのです」と、ジェイコブスはフィルムの中で、机の上に広げられた見本やサンプルに囲まれながら語っています。
個人的な視点
コッポラがカメラの後ろにいることで、安心感と弱さの両方が生まれたとジェイコブスは言います。「こう聞こえるかもしれませんが、この映画は私、私の仕事、そして私たちの友情に対する、本当に美しいラブレターだと感じています」と、彼はレッドカーペットでイタリアの放送局Raiに語りました。
1980年代後半にグランジにインスパイアされたコレクションで一躍脚光を浴びたジェイコブスは、1997年から2013年までルイ・ヴィトンのクリエイティブ・ディレクターを務め、フランスのメゾンを世界的なファッションの強豪へと変貌させました。現在も、LVMH傘下で自身の名を冠したブランドのヘッドデザイナーを務めています。
この映画では、彼のキャリア初期の瞬間も垣間見ることができ、ジェイコブスが初めて見たというパーソンズ大学卒業時のショーの映像も含まれています。「本当に驚いた瞬間がいくつかありました」と彼は語り、自身の初期の作品を振り返る際の感情的な重みを思い起こしています。
コッポラは、このプロジェクトを「楽しい宝探し」と表現し、ヴィンテージ映像、1990年代のニューヨークのクリップ、そしてジェイコブスの祖母との瞬間を含む個人的な写真をつなぎ合わせ、ドキュメンタリーのビジュアル・アイデンティティを構築するプロセスを指しています。
「個人的な作品でありながら、決して押しつけがましくならないようにしたかったのです」とコッポラは述べました。「私の友人の個人的なポートレートです。マーケティングやコマーシャルではありませんでした」。
映画のようなファッションショー
この映画は、モデルたちが特大のウィッグとツイッギーにインスパイアされたまつげをつけて歩いた、ジェイコブスの2024年春のショーでクライマックスを迎えます。「ショー直前のあのエネルギーとストレスと興奮を目の当たりにして……それを映画的な方法で撮影することは、私にとって新鮮でした」とコッポラは語りました。
このドキュメンタリーは、マーク・ジェイコブスのブランドにとって極めて重要な時期に制作されたものであり、最近の「ウォール・ストリート・ジャーナル」の報道によると、親会社であるLVMHは売却の可能性を検討しているとされています。現在、同社の価値は10億ドルと推定されています。
FashionNetwork.com with AFP and Reuters
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