レイチェル・スコット(Rachel Scott)、プロエンザ スクーラーの新クリエイティブ・ディレクターに就任 - Oui Speak Fashion Japan (OSF)® [ウィ スピーク ファッション ジャパン] - Moe Zine

9月2日(現地時間)、ニューヨークを代表するラグジュアリーブランド、プロエンザ スクーラー(Proenza Schouler)は、新クリエイティブディレクターにジャマイカ出身のデザイナーで「ディオティマ(Diotima)」を率いるレイチェル・スコット(Rachel Scott)を任命した。ブランドは、今年1月に創業者ジャック・マッコロー(Jack McCollough)とラザロ・ヘルナンデス(Lazaro Hernandez)の退任を発表しており、スコットはこの二人の後任となる。

スコットは2021年にディオティマを設立し、瞬く間に業界の注目を集めた人物だ。CFDAの「アメリカン・エマージング・デザイナー・オブ・ザ・イヤー」(2023年)や「アメリカン・ウィメンズウェア・デザイナー・オブ・ザ・イヤー」(2024年)を受賞し、2025年には「Fashion Trust U.S. レディ・トゥ・ウェア賞」も獲得。クロシェを取り入れた素材使いや、リラックスしたシルエット、鮮やかなパターンが特徴のコレクションは、ニューヨークのファッションシーンに新風を吹き込んできた。

今回の就任により、スコットはレディ・トゥ・ウェア、アクセサリー、ホワイトレーベルなど、ブランド全カテゴリーを監修することになる。正式なデビューは2026年秋冬コレクションだが、2026年春夏コレクションではコンサルタントとして関与しており、すでにその感性が一部反映されている。

プロエンザ スクーラーのCEOであるシーラ・スヴェイク・スナイダー(Shira Suveyke Snyder)は声明でこう語っている。

「レイチェルは現代でもっとも称賛されるデザインタレントの一人であり、モダンなアメリカン・ウーマンの精神に根差したブランドに、新鮮で女性的な視点をもたらしてくれます。彼女はプロエンザ スクーラーのブランドコードを深く理解しており、クラフトとイノベーションを融合させる卓越した能力を備えています。そのため、彼女がブランドを前進させるにふさわしい、自然な選択であったのです。」

またスコット自身も、次のようにコメントしている。

「アメリカン・ファッションの中心にあるブランド、プロエンザ スクーラーに加わることを心から嬉しく思います。私は長年このブランドを敬愛してまいりました。ジャックとラザロが見事に築き上げた美と世界観に深い敬意を抱いており、そのレガシーと対話しながら、自分自身の視点を加えていきたいと考えております。シーラからの信頼に心より感謝申し上げるとともに、この役割を担い、プロエンザ スクーラーの次章を描けることを大変光栄に思います。」

一方、創業者のマッコローとヘルナンデスは、今年3月にロエベのクリエイティブディレクターに就任し、新たな挑戦に臨んでいる。彼らは現在、取締役としてプロエンザ スクーラーに関与し続けており、後任選びにも協力した。

なお、レイチェル・スコットの就任は、依然として男性が多数を占めるラグジュアリーブランドのトップにおいて、新たな女性的視点を持ち込む動きとしても注目されている。プロエンザ スクーラーが体現してきたニューヨークの女性像に、スコットがどのように新しい解釈を加えていくのか。ブランドの未来を見据える上でも、大きな転換点となるであろう。

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