母の微笑みと、鏡に映る私──変わらぬ愛に包まれて #西城秀樹 #木本美紀 #木本莉子 #shorts
押入れの奥に古いダンボールが1つあった 。お母さん、これ開けていい?り子が言っ た。ミきは静かに頷いた。あなたなら 大丈夫だと思うから。中から出てきたのは 派手なスパンコールのジャケット。西城秀 がステージで来ていた。あの衣装だった。 り子はそっとそれを取り出し、まるで宝物 を抱くように胸に当てた思い。そう呟いて それを通す。肩が合わない。竹も長すぎる 。でも父のぬくもりが確かに残っていた。 鏡の前に立ってみる。自分じゃない誰かが そこにいる気がした。父さん、あの時 どんな気持ちで歌ってたの?怖くなかった ?苦しくなかった?その瞬間背中に優しい 声がした。ねえりこ似合ってるよ。母ミき だった。涙を浮かべながら微笑んでいた。 あなたがその衣装を着る日が来るなんて 思わなかった。り子は何も言わずたか鏡を 見つめていた。胸の中に暑い何かが 込み上げていた。それは誇りだった悲しみ じゃない父を愛する気持ちの形だった。 静かな夜に誰もいないリディングで彼女は 1人父の姿を思い描いてい
AI音声:ずんだもん・小百合
ふと立ち止まって、鏡に映る自分を見つめた。
「お父さんに似てきたね」──母、美紀がそう言って微笑んだ。
何気ない日常の中に、家族の想いは確かに息づいている。
いつの間にか、私はもう“大人の顔”をしていた。
