現地時間2025年8月4日(月)~8日(金)まで開催された2026春夏コペンハーゲン・ファッションウィーク。デンマーク在住エディターFUMINAが、今シーズンの注目トピックを厳選してお届け! ブランド10周年をスペシャルなショーでお祝いした「セシリーバンセン」から、Z世代に大人気の「nori enomoto」ポップアップまで、話題のモーメントを総ざらい。
「セシリー バンセン」が地元凱旋! ブランド10周年記念ショーを開催
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2026春夏コペンハーゲン・ファッションウィークの目玉となったのが、地元デンマークではもちろん、日本にも多くのファンを抱える「セシリー バンセン」のカムバック。今シーズンから新たに設立された“CPHFWゲストスロット”の初代受賞者として、ブランド10周年を記念するスペシャルなショーを開催した。ランウェイにはモデル、俳優として活躍するモトーラ世理奈さんをはじめ、世界的歌姫ビョークの娘イサドラの姿も!
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ショーの舞台となったのは、コペンハーゲン中心地の北東部にあるポストインダストリアルな港湾エリア。日本語の“花火(Hana-bi)”をテーマに、まっさらなキャンバスを彷彿とさせる白から、きらめくシルバーへと移行するコレクションを発表。新しい解釈を加えたアーカイブピースや特別に作られたショーピース、新作を融合させることで、ブランドのタイムレスな本質と、10年にわたる創造の歩みを表現した。
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クリエイティブディレクターのセシリー・バンセンは「コペンハーゲンは私が独立したデザイナーとして声をあげ、ブランドの世界観を築き、成長した場所。今回のショーはブランドの過去、現在、未来を祝うと同時に、ルーツであるコペンハーゲンという街への敬意を示すもの」とコメント。ショーのフィナーレには実際に花火が打ち上げられ、エモーショナルな演出に観客たちからはあたたかい拍手が送られた。
「nori enomoto」×「TABLEAU」おしゃれ空間ポップアップが話題沸騰
高感度なファッショニスタたちのマストハブとなっている「nori enomoto」。バッグや小物で独自の曲線美を表現する同ブランドが、コペンハーゲンのコンセプチュアルスペース「TABLEAU(タブロー)」にて初のポップアップイベントを開催! 花屋とギャラリーが融合したユニークな空間で、唯一無二のアーティスティックな世界観を展開した。
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「タブロー」にとって、日本のファッションブランドとの正式なコラボレーションは今回が初。デザイナーの榎本紀子さんは、“形としての感情”をメインテーマに「物理的な形がいかに感情的な重みを帯びるか」をインスタレーションを通じて探求。植物、花瓶、器などと組み合わせてアイテムをディスプレイすることで、有機的で没入感のある展示が完成した。
ブランドのシグネチャーである波打つシルエットは、会場に足を運んだ海外のおしゃれ賢者たちからも大人気! なかでも、ハンドルを持ち変えるとトランスフォームする2wayバッグ“dimanche nuit(ディマンシュ ニュイ)”が好評だったという。コペンハーゲンの街中で、「nori enomoto」のバッグを抱えて歩くローカルたちが増えそうな予感。
フィンランド発ジュエリーブランド「カレワラ」新作コレクションを発表
Mikael Niemi
フィンランド発のサステナブルなジュエリーブランド「カレワラ」が、2026春夏コペンハーゲン・ファッションウィーク期間中に新作コレクション“Itu(イトゥ)”をお披露目。北欧の自然の美しさをありのまま捉えたようなインスタレーションと、作曲家Lasse Pietiläinenによるライブ演奏を通じて、五感を刺激するプレゼンテーションを実施した。
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フィンランド語で「芽」を意味する“イトゥ”コレクションを手がけたのは、多分野にわたって活躍するデザイナー兼アーティストのマルティン・ベルグストロム。種から芽吹く新たな命をインスピレーション源に、自然のもつ構造や思いがけないディテールを有機的かつ彫刻的なフォルムで表現。リサイクル由来の高品質なシルバーとゴールド、そして耐久性に優れたムラーノガラスのパールを使用し、もうすぐ90年を迎えるブランドのクラフトマンシップを称えると同時に、未来へとつなぐ革新的なアプローチを象徴している。
Mikael Niemi
ステートメントネックレスとピアスに加え、自由に組み合わせることができる小さなジュエリーエレメントやチャームも見逃せない。フープピアスやペンダントにはシード(種)、ガラスパール、繊細な刻印プレートなどのチャームをカスタマイズして付けることができるので、気分にあわせて自分らしいスタイリングを楽しめる。「カレワラ」の新たなマスターピースとなる“イトゥ”コレクションの全貌は、2025年9月3日(水)~29日(月)までArtek Tokyo Storeにて開催されるポップアップショップでチェック!
Kalevala POP UP @Artek Tokyo Store
日程/2025年9月3日(水)~29日(月)
時間/11:00~19:00 ※火曜定休
場所/Artek Tokyo Store(東京都渋谷区神宮前5-9-20 1F・B1F)
ポップアップショップ特設サイト
【番外編】エディターFUMINAのファッションウィーク参戦コーデ5選ギャラリーを見る
2026春夏シーズンの取材を終えて……
「東京からコペンハーゲンへ移住して早5年。シーズンを重ねるごとに、ファッションウィークの盛り上がりは増しているように思います。特に今回はインターナショナルのゲストが多く、日本はもちろん、韓国からの注目も高まっているのを肌で感じました。『ガニー』が地元を巣立ち、パリでショーを開催するようになったときは『右肩上がりだった活気も落ち着いてしまうかな?』とちょっぴり心配もしましたが、『セシリー バンセン』のカムバや若手ブランドの台頭など、シーズンごとに見どころが変化する新陳代謝のよさこそコペンハーゲンの魅力! 新たなフェーズに入った“第5のファッションウィーク”から、ますます目が離せません」(FUMINA)Related Stories