「ダイアナ妃はメディアや大衆が自分のファッションをどのように解釈するかについて常に気に留めていたため、プライベートや王室行事にふさわしい装いを探るべく、二人で試行錯誤を繰り返しました。そして多くのことを学ぶにつれ、ダイアナ妃は何が自分に似合うかを瞬時に見極めるようになったのです」
鮮やかなオレンジのスーツはヴェルサーチェがデザイン。
そして、ヤン・ファン・フェルデンやマレー・アーベイト、そしてジャスパー・コンランらデザイナーが当時ダイアナ元妃の衣装を担当しており、中でもキャサリン・ウォーカーとは公私共に数多くの衣装を手がけたと語っている。
1997年7月、ロンドンのテイトギャラリーで開催されたガラへ。シックなレースの黒ドレスがエレガント。
一方で、後にダイアナ元妃と密接に仕事をするようになったデザイナーのドナテッラ・ヴェルサーチェは、「自分の選択に自信を持つようになったダイアナ妃のファッションへの興味は、チャールズ皇太子との離婚後に顕著に高まった」と証言。ふんわりしたフリルやパステルカラーなど、結婚当初の“理想のプリンセススタイル”から、離婚後は大胆なオフショルダーのボディコンドレスを見事に着こなすモダン・プリンセスへと見事な変貌を遂げ、ディオールの「レディ ディオール」やグッチの「グッチ ダイアナ」、サルヴァトーレ フェラガモの「ダイアナ クラッチ」のインスピレーションとなり、ファッションアイコンとしての地位を揺るぎないものにした。
TPOに合わせて心を込めた公務ファッション
1997年1月アンゴラのルアンダを訪問。胸もとにはイギリス赤十字社のチャリティを象徴するバッジが。