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廃盤となった希少なシェーヌダンクルのキーリング

 今回は、ヴィンテージエルメスのキーリングをピックアップしました。まず紹介したいのが、数あるエルメスジュエリーのなかでもトップクラスの人気を誇る、シェーヌダンクルのキーリングです。

エルメス キーリング

Image by: FASHIONSNAP

 シェーヌダンクルが誕生したのは1938年のこと。長い期間販売されていたので、時代によって仕様が少しずつ違っています。1960年代の個体にはシルバー800の「初期コマ」と呼ばれる四角いコマが、それ以降はシルバー925のコマが用いられています。コマのシルエットなど、細かい違いについてはこちらの記事で詳しく解説しているので、是非ご覧ください。

 僕が面白いと感じるのは、この仕様の変遷がネックレスやブレスレットなどのメジャーなアイテムだけでなく、キーリングでも同様だということ。下の画像で言うと、真ん中の四角いコマの個体はシルバー800が用いられた1970年代以降のものです。このシェーヌダンクルのキーリングは既に廃盤になっていますが、根強いファンが多いアイテムです。

エルメス キーリング

Image by: FASHIONSNAP

 今ならば、こういったキーリングはパンツのベルトループに引っ掛けて使う方が多いですよね。ですが、このシェーヌダンクルのキーリングは、画像の下2つのように片方がTバー(T字型のトグル)になっている個体が多いので、シンプルにキーリングとして使っていたのだと思います。Tバータイプはキーリングとして使うだけでなく、ベルトループに引っ掛けてアクセサリーとして楽しむのもオススメです。僕が個人的に愛用しているのは、画像上の両方ともがナスカンになっているタイプ。これならば、ベルトループに下げて使えます。こちらはTバータイプと比べて流通量が非常に少ない1970〜80年代のアイテムです。

エルメス キーリング

Image by: FASHIONSNAP

エルメス キーリング

Image by: FASHIONSNAP

誰でも付けられるのでプレゼントにもオススメ

 もうひとつのキーリングは、ホースビットと呼ばれているモデルで、ホースビットとは馬の口にくわえさせて馬を制御する轡(くつわ)のこと。画像を検索して見ていただくとよくわかるのですが、このキーリングのフォルムは轡の形そのものなんです。

エルメス キーリング

Image by: FASHIONSNAP

 ホースビットは両方が丸カンですが、以前紹介したヴァンドームと同じくエルメスならではの卓越した職人技によるギミックが隠されています。この刻印が入った部分がボタンになっており、ここを押すと丸カンがスライドして開口部が露出し、鍵が付けられるようになるんです。

エルメス キーリング

Image by: FASHIONSNAP

 年代や状態にもよりますが、シェーヌダンクルのキーリングの相場は50万円〜が目安です。ちなみに、キーリングは古代エジプトや古代ローマの時代から使われており、その頃は高い身分の人が鍵をまとめて所有しておくためのものだった、という説があるようです。さまざまな技術が進歩し、最近は財布を持つ人が減ってきましたが、鍵をひとつも持たずに生活している人はまだほとんどいないでしょう。ヴィンテージエルメスのキーリングはシンプルなデザインで上品な印象があり、年齢や性別、ファッションテイストを問わず付けられます。ジュエリーだけでなく、このような小物類にもこだわってみるのはいかがでしょうか。

編集:山田耕史 語り:十倍直昭

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