櫻坂46 田村保乃×サントリー「クラフトボス 世界のTEA」
今年2月、田村はサントリー「クラフトボス 世界のTEA」のWEB CM「ハムスティータイム」に出演。アニメキャラクター・ハムスティーとともに「恋愛サーキュレーション」(千石撫子/CV:花澤香菜)にあわせて踊る構成は、TikTokをはじめとするショート動画SNSでのUGC(ユーザー生成コンテンツ)拡散を最初から想定して設計されているのは明白だろう。
田村は、“あざとかわいい”を自然に表現できる数少ない存在であり、2nd写真集『隣の席になりたい』(講談社)が「オリコン週間BOOKランキング」で1位を獲得するなど、その人気はSNSでの注目度やリアクションを確実に引き寄せる強みとなっている。実際にCM公開直後から“踊ってみた”投稿が急増し、ブランドはCMをコミュニティの“遊び”へと転換させることに成功した。もはや、拡散は“偶然”ではなく“設計”される時代でもある。そして、今や広告のモデルには、自発的な拡散を生む信頼と魅力が求められるという側面もあるのだ。田村はその要請に応えることのできるキャストだったと言える。
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— 櫻坂46 (@sakurazaka46) March 8, 2025
広告主が彼女たちに託したのは、人気や拡散力そのものではないことも留意しておきたい。むしろ、製品やブランドのメッセージを社会へと伝達するための最適な媒体としての“顔”であり、その適性の高さこそが、今坂道グループのメンバーがCM領域において重宝される最大の理由である。
現在のCM市場では、ROI(投資対効果)がこれまで以上に厳しく問われているだろう。単に目立つことや知名度があることだけでは、起用の決め手にはならない。企業が求めているのは、製品やブランドの文脈を的確に伝え、共感を生み、それが最終的に購買行動に繋がる“伝達力”だ。
坂道グループのメンバーは、まさにその要件に応えることができる存在であるのだと思う。グループが長年かけて育んできたブランドイメージと、各メンバーがまとっている精緻なパブリックイメージ。さらに、演出の意図に応じて自在に表現を変化させられる柔軟性も兼ね備えている。彼女たちはもはや「広告に強いアイドル」ではない。企業の戦略的メッセージを担う、「広告とともに機能するブランドそのもの」へと変化しつつあるのだ。
彼女たち3人が明確に示したのは、坂道グループが単に人気があるから起用されたわけではない、ということだ。むしろ、ブランドイメージの刷新や世代間共感の構築、SNSでの自然拡散に合わせて、最適な存在として選ばれた結果だったと言えるだろう。この傾向は一過性ではなく、広告戦略の新たな常識として定着していくに違いない。
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川崎龍也
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音楽を中心に幅広く執筆しているフリーライター。YouTubeを観ることが日課です。
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