『AMUSE Audition 2025-26「私が撮りたかった俳優の原石展』や『第14回国際声優コンテスト「声優魂」』、『スターダストプロモーション 第4回スター☆オーディション』、オスカープロモーション サマーオーディション「なつキミプロジェクト2025」、『PRODUCE 101 JAPAN 新世界』オーディション」など、注目オーディションが目白押しの今夏。オーディションサイト『デビュー』では、“オーディション”を経て芸能界デビューを果たした、先輩スターの【オーディションエピソード】を紹介。今回は、2022年に開催されたソニー・ミュージックアーティスツ(SMA)の声優オーディション『アニストテレス Vol.9』をきっかけに同事務所に所属し、声優デビューを果たした小宮山あかりに、芸能界に憧れたきっかけやオーディションで意識したこと、合格を掴み取るまでに努力したこと、今後の目標などを聞いた。
【写真】ソニー・ミュージックアーティスツに所属する俳優の二階堂ふみ
【ソニー・ミュージックアーティスツ所属/小宮山あかり(こみやま・あかり)インタビュー】
――芸能界に憧れたきっかけは?
【小宮山あかり】「小さい頃から、歌うことと空想をすること、アニメを観ることが大好きでした。ある時、“私もアニメに出てくる人になりたい”と母に話したら、『声優さんが演じているんだよ』と教えてくれたことがきっかけで声優という仕事に興味を持ちました。そこからアニメをたくさん観たり、真似してみたり、声優さんのライブに行ったり……自分の中で“声優”という職業が、とても大きくて大好きなものになりました。その後、進路に迷っていた時、いろんな夢がありましたが、一番好きなものはなんだろうと考えた時“やっぱり声優をやってみたい!”と思い、家族や周りの人も背中を押してくれたこともあり、目指してみよう!と思ったのがきっかけです」
――現在の事務所に所属した経緯を教えてください。
【小宮山あかり】「『アニストテレス vol.9』に応募をしました。vol.9以前にも、『アニストテレス』というオーディションが開催されていることは知っていましたし、憧れの先輩方が多く所属するSMAにすごく興味がありました。SMAに所属する声優さんたちの活動を見ていたり、追いかけていたのですが、自分のやりたいことと合致していて、“この事務所なら、挑戦してみたいお仕事や、なりたい自分の声優像に近づけるかもしれない!”と思い、応募できる機会を待っていました。地方出身のため、タイミングが合わなかったり、勇気が出なかったりして応募を見送っていましたが、“vol.9が開催されたら応募しよう”と決めており、自分にとってタイミングがぴったりだったことがきっかけです」
――履歴書ではどんな点を心がけましたか?
【小宮山あかり】「課題動画の提出があったのですが、私は歌うことが大好きで、一番アピールしたい部分だったため、顔の表情がはっきり映るアングルで、声がしっかり乗るようにして動画を撮りました。自分の大好きな一曲を選び、何回も撮り直して、自信を持って提出できる一つを選びました」
――面接審査ではどんなことをアピールしましたか?
【小宮山あかり】「事前アンケートへの回答があり、手書きで記入するものだったので、オーディションにかける気持ちが少しでも多く伝わればいいなと思い、丁寧に、できるだけ多くのトピックを書き入れ、枠の全部を埋めることを意識しました! また歌唱審査では、課題曲と自由曲、2種類の歌唱がありました。自由曲は、歌い慣れた好きなアーティストさんの曲を選び、“歌いながら踊れます!”という部分もアピールしたかったため、有線マイクを持ってできる簡単な振り付けも一緒に披露しました。演技審査は、8つのキャラクターの課題台詞の中から、自分の得意なものを3つ選び、披露するというものでした。初心者なりに幅を見せたいと思い、異なるタイプのものを選びました。はじめに披露したあと、審査員の方からフィードバックがあり、もう一度演じるという形式だったのですが、そこでは、言われたことを自分の中で最大まで変えよう!という気持ちで挑んでいました。質疑応答では、事務所の特徴と、自分の挑戦したいことが合致しているなと感じていたので、それが伝わればいいなと思い、自分のやりたいこと、目指す姿などを話しました。審査全体を通して、“ありのままの自分を見てもらえるように、楽しむ!”という気持ちを強く意識していました。また、“審査をしてくださる方に笑ってもらおう!”という目標を持って、対面審査に挑みました!」
――合格を掴み取るために、どんな努力をされましたか?
【小宮山あかり】「声のお芝居は未経験だったので、オーディションに参加するにあたり、指導者の方のもとでお稽古をつけていただきました。また、ありきたりかもしれませんが、アニメで声優さんが演じている場面を真似してみて、それを録音し、どこが違うのが聞き比べ、プロの方がどうやって声だけで多くの表現をしているのかを自分なりに研究しました」
――所属事務所はどんなところですか?
【小宮山あかり】「丁寧に、親密に、コミュニケーションをしっかりとることができて、やりたいことを応援してくれる事務所だなと感じています。とても優しく温かく、時には真剣に接してくださるので、スタッフの方々をとても信頼しています。先輩方も温かく、和やかな雰囲気の事務所です。事務所の建物自体も、明るくて開放感があって過ごしやすいです! また、SMA内でさまざまなジャンルの方々のコラボレーションなどもあり、横の繋がりができることもSMAならではの魅力だなと感じています」
――事務所に所属してみて、一番驚いたことは?
【小宮山あかり】「所属されている先輩方にご挨拶させていただいた時、憧れの先輩が近くにいることにとても驚いたし、ドキドキしたことを覚えています…!」
――初めての仕事で印象に残っていることはどんなことですか?
【小宮山あかり】「アフレコにモブとして参加させていただいたのが初めてのお仕事でした。スタジオの静けさや、スタッフさんの多さ、黙々と進んでいく収録、周りの皆さんのお芝居の凄さなど、驚きや発見がたくさんで、終始ドキドキしていました…! 初めて『OK』をいただけて、それだけで胸がいっぱいになるようで、スキップをして帰りました。それと同時に、自分も1人の声優として作品の一つのピースになっていくということを強く実感して、気持ち新たに身が引き締まった日でした」
――この仕事の魅力とは?
【小宮山あかり】「自分自身が役を演じる場合はもちろんですが、他の方のお芝居に触れる機会も多くあり、表現の世界って本当に深くて広いんだなと感じる瞬間がたくさんあります。その度に、もっともっといろんなことを知りたいし、表現の幅を広げていきたい、と思えて、探究がずっと続いていくことにすごく魅力を感じています」
――逆に大変だなと感じていることは?
【小宮山あかり】「なにか明確な答えがあるわけではないので、自分で想像したり、作り上げる必要があるということです。勉強する余地がたくさんあって、出来ない自分自身情けないと思うことばかりですが、大変ながら面白い部分なのかもしれません!」
――マネージャーさんやスタッフさんからのアドバイスで、心に残っている言葉はありますか?
【小宮山あかり】「お仕事をしている中で、“もっとできたはずなのに”“全然ダメダメだった”と、反省するというより、ただただ落ち込んでしまった時、『課題を見つけられることはすごく良いことです。それを次に活かすために、落ち込むだけじゃなく、分析して消化していくことが大切ですね!』と言っていただきました。少しニュアンスは違えど、部署のマネージャーさん達から同じような意味の言葉をいただくことが多々あり、近くで見守ってくださる方々がいてくれるのは本当にありがたいことだな、と感じます。上手くいかなくて悩んでしまう時にその言葉を思い出すと、“自分の次のステップのための糧になるんだ!”と思えて、心が軽くなる、私のお守りのようなメッセージです!」
――今後の目標を教えてください。
【小宮山あかり】「今はまだ経験も浅いですが、だからこそ、一つひとつの役や現場との出会いを大切にしています。その気持ちをずっと忘れずに、どんな役にも真摯に向き合って、常にレベルアップしていける声優になりたいです。自分の声を通して作品に貢献できるように、声を通じて色んな物語や人に触れながら、たくさんの経験を積んで、自分の表現の幅を広げていきたいです。そして、アニメ作品のメインキャストとして活躍できるよう、チャレンジを続けていきます!!」
◆担当マネージャー・スタッフからの推薦コメント◆
「オーディション1次書類審査の映像を見たとき、元気いっぱいにパフォーマンスする姿に惹きこまれ、迷うことなく通過にしたのを今でも覚えています。実際に会ってもそのイメージは変わらず、緊張しているとは思えないほど堂々としていて、場の空気を自分の色にする才能があると感じました。それは事務所に入ってからも同じで、いつも彼女の周りは笑顔があり、それをナチュラルにできているからこそ、演技や歌も素直に吸収し、まだ事務所に入ったばかりとは思えないほどの活躍につながっているんだと思います」
【プロフィール】
小宮山あかり(こみやま・あかり)●2月27日生まれ、長野県出身。
『魔法少女まどか☆マギカ Magia Exedra』(ナマエ役)、『Re:ステージ! プリズムステップ』(中野りんか役)などに出演。