アルマーニ、世界的ブレイクのきっかけ
昨今のヴィンテージブームで元々人気だったフォトTシャツの相場は以前にも増して高くなっており、数十万円の値が付くことも今やそれほど珍しくありません。ですが、今回ピックアップしたアルマーニのフォトTシャツは、今ならまだ1万円台からでも手に入れられるチャンスがある、まさに狙い目のアイテムなんです。

Image by: FASHIONSNAP
アイテムを詳しく紹介する前に、まずはブランドについて触れておきましょう。デザイナーのジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)は1934年イタリア生まれ。名門ミラノ大学の医学部を中退し、百貨店のウィンドドレッサーやバイヤー、メンズブランドのデザイナーを務めたのち、1975年に自身の名を冠したブランド「ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」をスタートさせました。肩パッドや芯地を極力廃して仕立てたアンコンジャケット(アンコン=unconstracted=非構築的)と、ブランドのシグネチャーであるグレージュカラーを用いたエレガントなスタイルは、1980年に公開された映画「アメリカン・ジゴロ(American Gigolo)」で、主演のリチャード・ギア(Richard Gere)がアルマーニの衣装を印象的に着こなしたことをきっかけに世界中で大ブレイク。その波は当時バブル景気に湧いていた日本にも押し寄せ、同じくイタリアのブランドである「ジャンニ ヴェルサーチェ(GIANNI VERSACE)」「ジャンフランコ フェレ(GIANFRANCO FERRE)」とともに「3G」と呼ばれ、大ブームを巻き起こしました。
高いデザイン性とエレガントな雰囲気を両立
今回紹介するのは、ジョルジオ アルマーニのセカンドラインとして1981年にスタートしたエンポリオ アルマーニのアイテム。本家 ジョルジオ アルマーニに比べると若年層向けなので、キャッチーなデザインのフォトTシャツも数多くラインナップしていたようです。とはいえ、「モードの帝王」の異名を持つアルマーニ。セカンドラインと言えど抜かりはありません。下のTシャツに使われているフォトの撮影を手掛けたのは、なんとあのブルース・ウェーバー(Bruce Weber)なんです。

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ブルース・ウェーバーと言えば、「カルバン クライン(Calvin Klein)」や「ポロ ラルフ ローレン(Polo Ralph Lauren)」、「アバクロンビー&フィッチ(Abercrombie & Fitch)」などの名だたるブランドのコマーシャルヴィジュアルを手掛けたファッションフォトの大家。彼のフォトがあしらわれたヴィンテージTシャツには、今や百万円以上の値が付く個体もあります。そんなウェーバーの作品に、アルマーニのロゴがスタイリッシュに配されたこれらのTシャツは、ブルース・ウェーバーとアルマーニのコラボレーションとも言えるでしょう。

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アルマーニの才能は服だけに留まりません。家具やホテルのデザインまで手掛けているほか、1988年から1997年まで発行された「エンポリオ アルマーニ マガジン(EMPORIO ARMANI MAGAZINE)」は、自ら総指揮を取り、妹であるロザンナ・アルマーニ(Rosanna Armani )が編集長を務めた伝説的な雑誌で、その高いクオリティから古本市場で高値で取り引きされています。これらのTシャツには、そのエンポリオ アルマーニ マガジンの表紙に採用されたフォトがあしらわれているんです。

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今回取り上げたTシャツのボディは全てコットン100%ですが、アメリカブランドのTシャツとは、肌触りや質感が大きく異なり、とてもエレガントな雰囲気に仕上がっています。良質なコットン生地の生産地として知られているイタリアには、高度な紡績・織布・仕上げ技術が集中しているので、もしかしたらアルマーニのTシャツにもイタリア製コットンが使われているのかもしれません。いずれにせよ、上質な着心地と秀逸なデザインが一度に楽しめるアルマーニのフォトTシャツは、これからさらに注目度が高まっていくのではないでしょうか。

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編集:山田耕史 語り:十倍直昭

