「かわいいだけじゃだめですか?」でデビュー直後から大ブレイクを果たし、怒涛の日々を過ごしてきたKAWAII LAB.所属の8人組アイドルグループ CUTIE STREET。2024年8月のデビューステージから、まもなく1年という節目を迎える。

 そこでリアルサウンドでは、彼女たちがどんな人生を歩み、CUTIE STREETとしてデビューし、どんな気持ちで1年間を過ごしてきたのか、その現在地を記録するために連続インタビューを企画。Vol.7では、ミントグリーン担当でグループのダンス面を牽引する板倉可奈に話を聞いた。

 自分の得意なこと、そして周りから求められること。板倉は、キッズモデルとして活躍した幼少期からアイドルとして歩み始めた現在に至るまで、その狭間でもがき続けてきた。そんな過程を経て、いま彼女は答えを見つけることができたのか。本インタビューで確かめて欲しい。(編集部)

モデル、YouTuber、アイドル活動……常にともにあった“ダンス”
CUTIE STREET 板倉可奈 ソロインタビュー

――板倉さんはどんな子供でしたか?

板倉可奈(以下、板倉):今とあまり変わりはしないんですけど、マイペースで好きなことには集中する子でした。パズルをエンドレスでやっていたりとか。今はもう少し幅広く集中できるとは思うんですけど、好きなものとその他の線がはっきりしてる子だったとは思います。あとはご飯をよく食べる子でした。今でも食べることは大好きなんですけど、お腹が空くと元気がなくなってしまうから、何も喋らなくなるんです。お買い物中も「可奈が喋らなくなったらもう終わりだから何か与えろ」みたいな(笑)。今でも元気はなくなっちゃうんですけど、メンバーといるときは、メンバーがすごく喋るので私が黙っていてもあまり気づかれないですね(笑)。

――板倉さんといえば“ダンス”というイメージがありますが、どんなきっかけで始めたのですか?

板倉:両親はピアノやバレエのようなかわいらしいものを習わせたかったみたいなんですよ。でも、同じフロアにあったレッスン教室を順番に見ていったなかで、ほかの教室には全く興味を示さずに、どれだけ連れ回してもヒップホップダンスの教室しか見ていなかったそうです。

――ヒップホップダンスのどういったところに惹かれたんでしょう。

板倉:レッスンの雰囲気だと思います。自分より上のお姉ちゃんたちが楽しそうに踊ってるのに惹かれたんじゃないかな。ヒップホップに興味があるというよりは、レッスンが楽しそうだったからだと思います。先生も穏やかで、楽しい雰囲気を作るのが上手な方で。そういった場ができていると、ダンスが上手にできていなくてもレッスンに行きたくなるんですよね。

――そこからはダンス一筋で。

板倉:そうですね。ダンス漬けの幼少期という感じでした。5歳からダンスを習い始めて、小学3年生の頃からはキッズモデルのお仕事をやっていたので、平日は学校に行ってダンスのレッスン、土日はコンテストかお仕事でした。コンテストには、めちゃくちゃ出てましたね。それに向けての練習を朝方までやっていた記憶があります。夜中の3時とか……。眠いけど踊らなきゃいけないですし、コーチが言うことを理解しようとしてもだんだんと頭がこんがらがってきちゃったりして。朝方に家に帰って眠って、それから7時ぐらいに起きて登校するんですけど、学校では起きていられなくて。ハードな日々だったなと思いますね。今よりも忙しかったかもしれません。

CUTIE STREET 板倉可奈 ソロインタビューCUTIE STREET 板倉可奈 ソロインタビュー

――YouTubeでも活動をされていたそうですね。

板倉:中学生の頃にグループでYouTubeをやっていました。年齢的には私がいちばん上で、小中学生の同世代をターゲットにした内容でしたね。踊れるメンバーが多かったので、ダンス企画やファッション企画もやりましたし、自分たちで動画のタイトルから企画内容、意図まで考えて、報告書みたいなものにまとめて提出していました。最低3つのアイデアをメンバー全員が出して、そこから企画を選んで、毎回撮影して。私服を2、3着持っていって、着替えて撮ってを1日中やるので、ダンスのレッスンに行きつつ、YouTubeが始まってからは土日は撮影になりました。

――その後、「kana_noaチャンネル」を立ち上げます。

板倉:相方はキッズモデル時代から一緒に踊っていた子なんです。お仕事で出会って、プライベートでも家族ぐるみで仲が良いのは唯一この子ぐらいです。グループでのYouTubeが終わってしまったので、「じゃあ2人でやってみよう」という軽い感じで始まりました。自分たちで企画を考えて、撮影も編集もして、動画投稿までの一連の作業を全部やってました。

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――そんな多忙な生活のなかで、アイドルに興味を持ったきっかけはなんだったんですか?

板倉:実は小学3年生から始めたキッズモデルの仕事の一環で、いわゆるアイドル的な活動もしていたんです。そのときに難しかったのが、“アイドルとしての踊り方”でした。ゴリゴリのヒップホップをやっていたので、かわいく踊ることができなくて。先生にも「かっこよすぎる」って言われてしまっていて……。私はずっとヒップホップでやってきたので「いやムズ! 分かんない!」っていう。正解が見つけられずに、模索の期間がありました。トレーニングもしていたので、ダンサー体型というか筋肉もバキバキだったんです。でも周りにいる子たちは細くて、私とはまるで正反対の体型で。母にも「あんた、ゴリラみたい」と言われて(笑)。なので一旦筋トレをやめて、少しづつモデル体型にしていきましたね。

 イベントのダンスショーでは、“ザ・お人形”みたいなフリフリの洋服を着て、かわいいダンスを踊っていました。今までは睨みつけるような表情を作っていたのに、かわいい表情を求められるので、自分にとっては新しい挑戦でした。……あ、意外と今と同じことで悩んでいたんだなと、話していて気づきました。

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