異性に好かれる人はどんな人か。脳科学者の黒川伊保子さんは「男女の脳は認知構造が違うので、男性脳が着目するポイントは女性脳のそれとは違う。そのため、女性が自分磨きとして外見を着飾っても、方向性を間違えてしまうことがある」という――。
※本稿は、黒川伊保子『運のトリセツ』(扶桑社新書)の一部を再編集したものです。
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男性は、目の前の女性以外も見ている
男性の脳は、「視覚認識」が強く働くので、美しい空間バランスを見せられると、その世界にぐっと惹ひきつけられます。
それは、たとえば、フランス料理や懐石料理のように器に美しく盛られた料理のようなもの。それらは、器に対する料理の「空間占有率が低い」のです。このような料理には、男性は品格を感じ、「魅せられて」向き合うことになります。
「空間占有率」ってちょっと難しそうだけれど、たとえて言えばこういうこと。女性と二人でバーなどで飲んでいるとき、男性脳は「バーという箱に収まった彼女」を確認します。
これは、男性という生き物が、無意識のうちに、空間全体にまばらに視線を走らせながら、空間の奥行きや、ものの位置関係を把握するクセがあるからで、構造を理解したり、道に迷わなかったり、危険察知をしたりするための大事な能力。
このため、無意識のうちに「全体の中の彼女」という見方をするのです。したがって、女性にとって、その空間への収まり方が意外に大事。
女性が「素敵」と思う服装でも、男性は違う
一言で言えば、目立ちすぎないことです。空間の中に楚々そそとして納まるためには、服装は、色使いやデザインが奇抜過ぎないこと。女性が「きれい、素敵」だと思うデザインは、男性脳には、色数が多すぎる、フリルやキラキラが多すぎると映ることも。
映画の中のワンシーンを想像するように、風景込みで、自分の姿を想像してみてください。美術館の回廊で、シックなバーで、小料理屋で、海辺で、森で――二人が過ごす風景の中で、自分がどう見えるかを想像して。
もちろん、ここぞというときに、刺激的な服装をすることも大いにありですが、それも通常のバランスの良さからのギャップ萌えだからこそ効くのです。