航空自衛隊小松基地で10年以上、任務を担った「警備犬」が高齢となったためこのほど退役し、一般の家庭に引き取られることになりました。ペットとしてのセカンドライフはどのように過ごすのでしょうか。
【写真を見る】10年間お疲れ様!空自小松基地の“アイドル”警備犬が引退 新しい飼い主のもとへ「家族の一員として楽しくやろうね」
「これまでの功績をたたえ拍手をお願いします」
小松基地で26日、開かれたのは警備犬・プリマの引き渡しセレモニーです。
■「プリマ」は10年4か月にわたり、警備の任務に
プリマは12歳のメスのジャーマンシェパード。2歳から第6航空団に配置され、10年4か月にわたり任務にあたってきました。
小松基地業務群司令・大塚芳啓1等空佐「空自で得た知識、技能、持ち前の愛らしさを生かしますます充実した日々を送ることになると思われる。いままでありがとう!」
基地内の警備にかかせない警備犬。優れた嗅覚でヒトを捜索する訓練や不審者を制圧するための襲撃訓練など日々、厳しい訓練を積んでいます。
■自衛隊でプリマを担当してきた隊員は「怒ったけれど、可愛くて仕方ない」
プリマのハンドラーで小松基地基地業務群3等空曹・蒲谷三四郎さん「第一印象はアイドル。自分はいろいろな犬を見てきてプリマに関しては可愛くて仕方なくて…怒る時は怒るけど『プリマ〜!ごめんごめん…』みたいな感じで」
プリマは体力の衰えから任務を解かれ、入札制度で福井市に住む加藤さん一家に引き取られることになりました。
加藤さんは予備自衛官を務めた経験から警備犬に興味を持ったといいます。
プリマを引き取る加藤一哉さん「非常に可愛らしい、とても軍用犬の訓練を受けていたとは思えないような感じで、これはもうぜひ千載一遇のチャンスかなと」
■隊員「のびのびとセカンドライフを」
警備犬の売却は小松基地では初めて。プリマにとって一般家庭のペットとしてセカンドライフが始まります。
プリマのハンドラー・小松基地基地業務群3等空曹・蒲谷三四郎さん「あれをしなきゃいけないこれをしなきゃいけないという制約があったので、これからの人生は加藤さんの下で自由にのびのびとセカンドライフを過ごしてほしい」
加藤一哉さん「町を散歩、ドッグラン、一緒に出歩く、それ自体が楽しいことになると思う。これからはうちの警備をよろしくと、家族の一員として楽しくやろうねと言ってあげたい」
北陸放送