声優を務める中森明菜(c)「あらいぐま カルカル団」製作委員会
Photo By 提供写真
歌手の中森明菜(59)がきょう26日と7月31日放送の日本テレビ系アニメ「あらいぐま カルカル団」(木曜深夜0時54分)にゲスト声優として出演する。声優を務めるのは1992年公開のアニメ映画「走れメロス」以来、33年ぶり2回目。このほど、アフレコ直前に応じた囲み取材では「何度もNGを出してしまいそうですごく緊張しています。汗びっしょりです」とそわそわした様子も「皆さんをがっくりさせないように頑張ります」と意気込んだ。
本アニメは不朽の名作アニメ「あらいぐまラスカル」の公式スピンオフアニメ。世界征服を目標に掲げる秘密結社カルカル団の多摩支部のメンバーたちが、一生懸命任務に励む姿を描く。中森は国民的VTuberの「ボーカル」役。キュートなルックスと歌声でファンを魅了するアイドルキャラクターだ。
歌を披露するシーンもある。歌手としてのミステリアスな雰囲気からは一転して、かわいらしいアニメ声での歌声になるといい、注目が集まる。番組プロデューサーの中田博也氏も「カッコよくて、歌声もミステリアスな中森さんに、キュートなぶりっ子VTuber役を演じて頂けたら、驚きをつくれますし、面白いのではないか」と期待を寄せた。
キャラの設定であるVTuberの存在について聞かれると「全然分からないんです。ごめんなさい。携帯もここ2年ぐらいに初めて持ったぐらいなので…」と照れ笑い。「UFOがきてUFOに乗っけられたなという感じ」と未知の世界であることを独特の言い回しで表現した。せりふの練習は自宅の部屋で行ったという。
中田プロデューサーは1月頃に出したというオファーの背景を「毎話、どういう驚きを作れるかを追求する中で、現代を象徴するVTuberというキャラクターを、昭和を代表するアイドルの中森明菜さんに演じて頂きたいと考えた」と説明した。
中森はそのオファーを「大喜びでお受けさせていただきました」と振り返った。受けた決め手には、小中学生の頃の経験があった。「学校から帰ってくると近所の子供たちの面倒を見ることが多かったんです。子供の高い声のトーンに合わせて言い合いとかすると仲良くなれて、私を好いてくれた」と話し、子供が喜ぶ声には自信があるようだ。また、子供と一緒にアニメを観る可能性がある親世代も意識して「私が出てきたら“ああ、私でも見ても面白いじゃない”って思ってくれたらうれしい、光栄だなと思った」とも話した。
中森とラスカルには昭和から長い間、普遍的人気を誇るというう共通点がある。中森はラスカルを始めとした、長く愛されるアニメや音楽などについて「昔から大事にされているいろんな作品はやっぱり素晴らしくて、やっぱり残すべく残っている感じがする」と分析。それを踏まえ「自分にとっては、よくぞここまでこうやっていさせていただいてるなという感じしかない。皆さんの前でこうしてインタビューしていただけるのも、本当に奇跡のよう」と謙遜しつつもうれしそうな表情を浮かべた。
今後の目標について「1人でも多くの皆さんが、楽しかったて思っていただける日々や時間を差し上げられるような存在でいけたら。行けるところまで行くのが目標というか、私のあるべき姿のように自分の中では感じています」と多くの人に幸せを運び続けることを誓った。
続きを表示