ジョルジオ アルマーニ(Giorgio Armani)は、2026年春夏メンズコレクションを2025年6月23日(月)にイタリア・ミラノで発表した。
様々な要素を調和させたシグネチャースタイル
「調和が奏でるシグネチャー」をテーマに据えた今季は、都会と休日、西洋と東洋、南と北といった対照的な要素を織り交ぜつつ、ジョルジオ アルマーニの“シグネチャー”スタイルを追求。テーラードウェアをはじめ、リゾートに似合うリラクシングなシャツルック、エキゾチックな絵柄を配したパンツ、左右を重ね合わせて着る東洋的なジャケットなど、多彩なエッセンスをミックスしつつもジョルジオ アルマーニらしくエレガントなスタイルへと昇華している。
ゆったりとした装い
波音の聞こえる中、現れたのはゆったりとしたコンフォートな装い。しなやかな素材を用いたテーラードウェアは、歩を進める度に揺れ動く。ショールカラージャケットのボタン位置は低く設定し、丈を短めに仕上げることでフォルムも軽快に仕上げた。
メタリックジャカードのジャケットは光の当たる角度によって色がわずかに移り変わり、日光を反射する水面のような風合いに。さざ波のような幾何学模様のニットやパンツも表情豊かな仕上がりだ。とろみのある素材で仕立てたコートやジャケットは穏やかな海のようにしなやかにゆらめき、乾いた手触りのリネンセットアップは砂浜を思わせる。
また、薄く軽やかなレザーコート、シワ感のあるセットアップ、ふわりと空気を含むようなオーバーシルエットのシャツ、流れるような仕立てのワイドパンツなど、洗練された雰囲気をまといながらも体を優しく包み込むようなウェアが散見されている。
気ままなムードのアクセサリー
ざっくりと荷物を入れて肩にかけたレザーのワンショルダーバッグや、大きなキャンバスのバックパックなど、気ままな雰囲気を演出する小物も目を引いた。コーディネートのアクセントとして、ビーズのポシェットやラフィアハット、編み込みレザーのベルトなど、クラフトの温もりを感じられるアイテムも登場している。
地中海の色彩
地中海の1日の風景を連想させるカラーパレットにも注目だ。曇りの日の海岸風景のようなグレーのスタンドカラーブラウスやパンツ、早朝のアイスブルーシャツ、晴れた日のミントグリーンニットなど、爽やかな色彩がコレクションを彩っている。華やかなパープルのセットアップやシャツは刻々と空と海の色が変わる夕暮れ時、ブラックのジャカードブルゾンは夜の海のように静謐な佇まいを描き出している。
ラストに登場したイブニングウェアは、シックなブラックのセットアップ。星空を思わせる繊細なラメやラインストーンの装飾を施し、華やかな佇まいに仕上げた。