美容エディターの松本千登世さんとヘア&メイクアップアーティストと岡野瑞恵さんの対談、最終回。今回は美容医療との向き合い方について語っていただきます。気軽に医療に頼ることができる今、どうつき合うのが賢い?
永遠の美人女優、ペネロペクルスの同日の寄りと引きをまずはご覧あれ。自分の顔は毎日“手鏡距離”で見ているけれど、“引きの距離”で果たしてどのくらい見ている⁉︎ 写真/左:ロイター/アフロ 右:AP/アフロ
第1回「印象は“引きの顔”で決まる! 顔のフレームをどう作る?【岡野瑞恵・松本千登世】」>>
第2回「脱・老け見えの最短距離は顔の“影”消し 。超簡単マッサージとベースメイクのコツは?【岡野瑞恵・松本千登世】」>>
美容施術のエスカレートにご用心!
岡野 最近、美容医療流行りですよね。
松本 シミを消すくらいだったら躊躇することはあまりないと思います。自分の顔をいちばん見ているのは自分だから、毎日鏡を見てため息をついて、表情が暗くなるくらいだったら、自分の責任や美意識の範囲でするのがいいのかな、と。
岡野 たとえば眉間の表情ジワがずっと気になっている人が、少量のボトックスを打つのは全然アリだと思うんです。ただ、ここで私が気になるのは一度やり始めると、エスカレートしてしまう人が多い。そこを絶妙なバランスでブレーキをかけられるか……。それと一箇所施術すると、どうしても顔全体のバランスは崩れますから。やはり最後はご本人と施術者との美意識に依りますね。
松本 本当に、大事なのはバランスですよね。
編集部:今、美容医療のSNS広告もかなり熱を帯びていますね。before&after旋風です。
岡野 あくまで個人的にはこの流行には流されないほうがいいと感じていて。自分のもっている自然治癒力を信じつつ、スキンケアや姿勢も含めた見せ方次第で、年齢相応に、知的に歳を取ることはできるんですから。あと正直、年齢がいっても、そこまで若く見せたいかなあとも思うんですよ(笑)。若さだけに執着していたら、顔に「本物感」がなくなる気がするんです。
松本 タマちゃんは美容医療にトライしたことはあるの?
岡野 光系の施術を受けたんですが、一時的に透明感が出たとはいえ、個人的にはあまり続けるモチベーションにまではならなくて。私にとって、自分がいちばん若々しくいられると思う方法は、運動。体も締まるし、血行もよくなるし。今はちょっとさぼっているんですが、そのとき、運動で体を整えたうえで施術を受けていたら、より効果が出たのかもしれません。
なりたいのは、幸せそうに歳を重ねている人