メイクをしてくれたのは…
鈴木かれんさん
ヘア&メイクアップアーティスト。トレンドを捉えるセンスの良さと、その人が持つ透明感を引き出すメイクが得意。雑誌や広告などで幅広く活躍中で、モデルやタレントからの支持も厚い。「意志を感じる強い眼差しと、ぷるんとした唇が印象的なトウコちゃん。可愛らしいイメージの彼女から、大人っぽいクールな表情を引き出したい!はっきりした顔立ちなので、足し算より引き算が合いそうです。彼女が持つピュアな魅力を邪魔しない、陰影を意識したメイクで、新しい自分を見つけてもらえたら嬉しいです」
大人っぽい雰囲気に憧れが。 ヘアもアップデートしたい!
「旅に出る直前、大人っぽく変わりたくて、ロングヘアをばっさり切ったんですけど、なんか、想像していた感じにはならなくて…。(『オフライン ラブ』共演者の)カナカちゃんみたいなカッコいい大人の女性を目指していたのに、私は幼くなっちゃったんです。髪型が変わると、服もメイクもいままでのスタイルがしっくりこなくなって。今回は憧れていた大人っぽい女性に変身したいです!」(トウコさん)
魅力を引き出す、引き算アップデートメイク!
1. “抜け感”を出すには、まず“影”を!
「キーワードはとにかく“陰影”! 抜け感を出すためにも、ベースでしっかり影を仕込みます。肌より少し暗いトーンのコンシーラーをちょっとずつ重ねづけしていきます」(鈴木さん)
2. 瞳の印象をより鮮明に
「瞳の強さを活かすため、目の窪みに沿ってこちらも“影”だけ足すイメージ。アイシャドウは控えめに、アイラインもスキップして、まつ毛が映えるカラーレスな目元に」(鈴木さん)
3. 長いまつ毛を活かすテクニック
「まつ毛を上げないことで、横から見た時に色っぽさが増すんです。どこかにキメすぎない余裕を見せるのが、今の“大人っぽさ”。マスカラでツヤを出すとグッと垢抜けます」(鈴木さん)
4. 眉で顔全体の雰囲気までも作りあげる
「眉毛は隙間をペンシルで埋めて、ブロウマスカラで毛流れを整えるだけで十分かな。透明マスカラでツヤをプラスすると、顔全体に立体感が出て表情が生まれます」(鈴木さん)
ヘア&メイクアップポイント
大人の色気×ピュアな透明感を掛け合わせたスタイルに
「洗練された大人っぽい女性像を意識しつつ、ピュアな魅力を引き出しました。陰影を重視したミニマルメイクは、内側から溢れるような自然なツヤ感と、骨格を活かした丁寧なシェーディングがポイントです。フルバングはかき上げヘアにチェンジして、デコだしスタイルとLIRIOのウォータリーバームで軽やかな抜け感を」(鈴木さん)
インタビュー「自分を変える一歩を踏み出して見つけた“New Me”です!」
昔から変化に飛び込むのは得意という朝井瞳子さん。
「それでも自分の素を出す『オフライン ラブ』は不安がありましたし、大きな挑戦でした。でも共演者の方にあたたかい言葉をたくさんかけてもらえて、人を好きになることもできて、本当によかった。帰国してから、配信された本編で好きな人と並んで歩く自分の姿を見たら、もっと変わりたい!って思いました。彼の隣にいたいなら、オシャレを頑張らなきゃって。昔はメイクやファッションにあまり関心がなくて、楽だからワンピースを着ることが多かったけど、最近は大人っぽい色みやデザインの服にも挑戦しています。自分には無理だと思っていた肩が出ている服とかも着てみたら“垢抜けたね”って言ってもらえて嬉しかったです」
長年貫いてきたフルバングは、コンプレックスである眉を隠す意味もあったという。
「最初は眉を隠すためだったけど、似合うと言ってもらえることが多かったので、だんだんこれが正解なのかな?と思うようになっていて。“自分の中の正解”を変えるのは怖かったというか。でも今回素敵に撮影してもらったので、変えてみたいと思いました。メイクも、まつ毛を上げないで陰影を入れたり、色のないものを足していたり。ナチュラルなのに顔立ちが引き立って、不思議でした。色気は私の中で一番遠い存在だと思っていましたが、今日ちょっとだけ感じることができました(笑)」
変身後の座談会「自分ではできなかった新しい挑戦ができました!」
今日の撮影のメイクテーマは、“陰影で作る大人のメリハリメイク”です!
雰囲気、変わった〜!
でも、“別人”にはしないように、トウコちゃんのピュアな魅力は大切にしつつ大人っぽくアップデートさせたいなと思って。
“大人っぽく”は長年の課題で、ずっとなりたかったんです。
目も唇も、全体的にパーツに丸みがあって、可愛らしい顔立ちだもんね。今回は、“盛る”よりも“抜く”を意識した引き算メイク。普段よりもちょっとソリッドなムードを出してみました。
セルフメイクとは全部逆で、びっくりしました。いつも時間をかけている部分も、「これで終わり 」って(笑)。
一番時間をかけたのが肌作りだったからね。自然な陰影をつけるために、肌より少しだけ暗いトーンのコンシーラーを重ねて、丁寧にシェーディングしています。
コンシーラーなんですね。
そう。「やってる感」が出ないように、柔らかいクリーム系のテクスチャーのアイテムで、肌に馴染ませるように足すのがポイントかな。ファンデで「ツヤを出す」というより、スキンケアで保湿をしっかりして、「ツヤを残してる」って感じにしています。
普段、ベースメイクに時間をかけることってあんまりなかったかも…。
隠すところが少ないから、そうだよね(笑)。
いままでは、ちょっと背伸びしたいと思った日は、ポイントメイクとして濃いカラーを選んだりすることが多かったんですよ。
“大人っぽい”にもいろんな種類があるけど、今回はミニマルに、とにかく陰影重視。チークの代わりにベビーピンクのハイライトを、目の下、小鼻の斜め上、鼻筋とポイントで入れています。
ビューラーも使ってないですよね?
うん。どこかに“隙”を作りたくて。横顔や目を伏せた時に、まつ毛の影ができるとちょっと色っぽいでしょ?
“キメすぎてない”余裕が、さわやかな大人の色気の秘訣かも。リップの色もベージュに統一するか、最後まで悩んだんだけど、ちょっと紫がかったニュアンスのあるピンクが、ピュアなムード×大人っぽさにマッチしたと思う。
いい色ですよね。ヘアメイクに引っ張ってもらって、撮影中は、いつもよりもハンサムな表情ができてたかなと思います(笑)。
前髪を上げて眉毛を出すと、グッと大人っぽくなるね。
もともとは、おでこを出すのに抵抗があったんです。
シースルー前髪だと、どっちもできるからいいよね。
これから、色々とチャレンジしてみます!
web限定 👀 撮影の裏側&編集後記
ヘアメイク中からニッコリ朗らかにお話しされる姿が印象的だったトウコさん。ヘアメイクが完成すると「嬉しいー!」とウキウキで撮影に臨んでいただきました。全身カットでも、すぐに撮影の雰囲気をものにしてオーラあふれる写真の仕上がりに。
お顔立ちを生かした陰影メイクで、大人っぽさがアップ。今回のヘアメイクを踏まえて、前髪なしにもチャレンジしてみようかな?と前向きに。「余裕のある女性のイメージで」、というこちらのリクエストにも瞬時に応えていただき、スタッフからも感嘆の声が漏れていました。
オシャレ欲が高まっているというトウコさん。最近挑戦しているファッションやメイクについて語ってもらったインタビュー中も、ピュアでハッピーな空気感が滲み出ていました。挑戦を臆さず、何事も前向きにチャレンジする姿勢がとっても素敵でした。ありがとうございました!(編集F)
朝井瞳子さん
あさい・とうこ 1999年4月14日生まれ、兵庫県出身。Netflixリアリティシリーズ『オフライン ラブ』でのピュアでまっすぐな恋模様が話題に。MBSドラマ特区『年下童貞(チェリーボーイ)くんに翻弄されてます』(木曜24時59分〜)に出演中。
写真・Nae.Jay スタイリスト・ダヨシ ヘア&メイク・鈴木かれん 取材、文・小西 麗
ベスト ¥7,980(コハク/オシャレウォーカー TEL. 06-4256-4857) ワンピース ¥57,200(フミク/プレスルーム.アートス TEL. 03-6805-0258) ネックレス ¥14,970(サードムーヴメント thirdmove japan@gmail.com) その他はスタイリスト私物