日向坂46 五期生が『おもてなし会』で見せた“今しかない輝き” 10人が放った非凡な個性と新たな希望 - Real Sound|リアルサウンド - Moe Zine

 乃木坂46、日向坂46、櫻坂46と各坂道グループに新規メンバー加入が相次いでいるが、乃木坂46 六期生に続いて加入が発表された日向坂46 五期生が、初の単独イベント『五期生「おもてなし会」』を5月27日、国立代々木競技場 第一体育館にて開催した。日向坂46としての『おもてなし会』は、2023年2月に四期生が行なって以来約2年3カ月ぶり(※1)。前回はマーチングやカラーガードなど、先輩メンバーたちが過去に挑戦した演目にトライするなど歴史の継承を感じさせる場面もあったが、果たして五期生はどんな形で自分自身をアピールしたのだろうか。

 会場を訪れると、まず目に入ってきたのが「日向坂46 五期生おもてなし会へようこそ」と記された特製アーチ。実はこの文字、メンバーの大田美月が書いたものだと公演中のMCで知ることになる。レギュラー番組『日向坂で会いましょう』(テレビ東京系)での五期生初登場回(2025年4月20日、27日放送の「行くぞ!!五期生ga HAPPYプロフィール紹介」)でも、彼女は特技として書道を披露しており、こういうちょっとした場面でも自身の武器が活かされていることに驚かされる。

『五期生「おもてなし会」』(撮影=上山陽介)大野愛実

 そして、いざイベントがスタートすると、今度は五期生10人それぞれの“非凡さ”をまざまざと見せつけられることとなる。50音順にひとりずつ登場した彼女たちは、トップバッターの大田による書道パフォーマンス(大きな和紙に「始」と力強く書く)を筆頭に、あいうえお作文や餃子作り(大野愛実)、「おひさまーっ、私の声届いてますかーっ?」と絶叫しながらのチアダンス(片山紗希)、着物姿で優雅な日本舞踊(蔵盛妃那乃)、華麗なクラシックバレエ(坂井新奈)、凛々しさ溢れる薙刀(佐藤優羽)、難易度の高い「革命のエチュード」ピアノ演奏(下田衣珠季)、オペラ唱法でナポリ民謡「サンタ・ルチア」歌唱(高井俐香)、トランペットでの日向坂46「青春の馬」演奏(鶴崎仁香)、事前収録の映像を交えながらのケーキ作り(松尾桜)と、10者10様の特技で会場や配信で見守るおひさま(日向坂46ファンの呼称)を圧倒。

『五期生「おもてなし会」』(撮影=上山陽介)片山紗希 『五期生「おもてなし会」』(撮影=上山陽介)蔵盛妃那乃 『五期生「おもてなし会」』(撮影=上山陽介)佐藤優羽

 いくつかのパフォーマンスは際の『日向坂で会いましょう』内でも触れられていたが、個人的には(番組初登場で緊張から泣いてしまったことを受け)「もう泣きません!」と笑顔で挨拶してからのオペラ歌唱初披露で会場をどよめかせた高井に、完全にノックアウトされた。これまで日向坂46には歌唱力に定評のあるメンバーも少なくなかったが、彼女はまた違った形で注目を集めることになるのではないだろうか。

 と同時に、すでに4月開催の『6回目のひな誕祭』(※2)で一度ステージに立っているとはいえ、多くのメンバーが自身のキャッチコピーや特技を堂々と披露(もちろん、佐藤のように「こんなに素敵なステージに立たせていただいて、本当に私は幸せです」と涙ながらに伝える初々しさを見せるメンバーもいた)。大野や松尾は調理中の間を埋めるように、おひさまと積極的にコミュニケーションを図る場面もあり、そのマイペースぶりはとても今回が二度目の大舞台とは思えないほどの肝の据わりっぷりだ。

『五期生「おもてなし会」』(撮影=上山陽介)

 その後、お揃いの制服に着替えた10人は2チームに分かれてパフォーマンスを披露。片山、蔵盛、下田、高井、鶴崎はそれぞれエレクトーン、琴、ピアノ、バイオリン、ホルンを担当し、「月と星が踊るMidnight」「JOYFUL LOVE」を合奏。和洋折衷の、独特で優しい音色が響きわたると、会場は温かな空気に包まれる。続いて、大田、大野、坂井、佐藤、松尾がさまざまなジャンルのダンスをフィーチャーしたパフォーマンスで、場内の熱気は急上昇。最後に楽器チームの演奏に合わせてダンスチームが軽やかなパフォーマンスを見せ、このブロックは最高潮のうちにフィナーレを迎えた。

『五期生「おもてなし会」』(撮影=上山陽介)

 五期生らしさが強くにじみ出た特技披露の数々に続いては、『おもてなし会』恒例となった私服ファッションショーに突入。同会場では普段『東京ガールズコレクション』などが開催されていることから、メンバーは花道を“ランウェイ”代わりに使って観客にアピールしていく。坂道メンバーには現在ファッション誌で活躍するメンバーも多いが、五期生からも今後同ジャンルに進出することになるのだろうか。その片鱗を目に焼き付けたというおひさまも、少なくなかったはずだ。

『五期生「おもてなし会」』(撮影=上山陽介)鶴崎仁香 『五期生「おもてなし会」』(撮影=上山陽介)大田美月 『五期生「おもてなし会」』(撮影=上山陽介)高井俐香 『五期生「おもてなし会」』(撮影=上山陽介)松尾桜

 企画色の強いアピールタイムを終えると、イベント後半は五期生として初の本格的なライブが始まる。「Overture」に続いてステージに姿を現した10人は、自身のデビュー曲「ジャーマンアイリス」をライブ初パフォーマンス。センターの大野を筆頭に、メンバーの全力のダンスからは今回のステージに懸ける強い気持ちが伝わり、堂々とした歌声からも気合いを十分に感じることができた。序盤こそ若干の硬さも見て取れたが、間奏でメンバーが向かい合うパートでは互いに目が合ったことで、自然と笑みが溢れ始める。そして、エンディングでは先頭に立つ大野がホッとした表情を浮かべ、デビュー曲初披露を見事に完遂した。

『五期生「おもてなし会」』(撮影=上山陽介)

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