オフィスカジュアルで注意すべきことは何か。セクレタリーアドバイザーの渡邉華織さんは「ビジネスにおいて身なりを整えるのは、自分をよく見せるためではなく、相手に敬意を表すためだ。会う人に不快感を与えないことに注意すべき」という――。
※本稿は、渡邉華織『好かれる人のさり気ない気配り100式』(かんき出版)の一部を再編集したものです。
相手に敬意を表すための「身なり」
ビジネスにおいて身なりを整えるのは、自分をよく見せるためではなく、相手に敬意を表すためです。
プライベートのファッションは自分の個性を表現したり、自分が心地よく過ごしたりするためのものですが、ビジネスにおいては会う人に不快感を与えないことが最優先であるべき。そのための服装をしてほしいと思います。
それは高価なものを着るということではありません。今はご存じの通り、ファストファッションでも、品質もデザインも優れたものがたくさんあります。
私自身、普段着ているブラウスは数千円のものですし、パンツもファストブランドです。靴を入れてもトータルで2万円もかかっていません。
私が心がけているのは、シャツやブラウスには必ずアイロンをかけること。Tシャツにだってアイロンをかけます。値段の安いものでも仕事の場に着ていく以上、「きちんと感」は絶対に必要。どんなに高いものでも、シワが寄っていたり、シミがあったりはいただけません。
写真=iStock.com/diane39
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大事なのは清潔感
大事なのは、服のフォルムがどうとか、色や柄が派手だとか地味だとかということよりも、清潔感が漂っているかどうか。
時代とともに装いの基準は移り変わっていくもの。最近はヒゲを生やしたり、髪の色を変えたりしている人もいます。ピアスやリングをしている男性もよく見かけます。私はヒゲを剃れとか、髪を黒くしろとか、校則のようなことを言うつもりはまったくありません。
また「派手なネイルはビジネスにふさわしくない」という声もよく耳にしますが、それよりも重要なのは「清潔かどうか」だと思います。伸ばしっぱなしで、ささくれだらけの爪よりは、ネイルで整えている人のほうが、見ていて気持ちがいいのではないでしょうか。
基本は常識の範囲内で、相手に不快を感じさせなければいい。とはいえ「常識」というのも曖昧な概念です。私はその業界のルールとか雰囲気に合わせた装いならOKだと思っています。