「DDDD」が2回目のショー開催 “夜明け”をテーマに内なる葛藤と前進を表現 (PR)- WWDJAPAN - Moe Zine

「DDDD」2025年秋冬コレクション

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「DDDD」2025年秋冬コレクション

「DDDD」2025年秋冬コレクション

磨きをかけたホースレザーと毛足の長いチベットラムのファーを使ったライダースジャケット PHOTO:JOSIAH

美しいパターンだけではなく、素材にも徹底的にこだわったカシミヤのコート PHOTO:JOSIAH

SHIGEKI「DDDD」デザイナー。代官山の店舗兼アトリエにて PHOTO:JOSIAH

「DDDD」のロゴ。代官山の店舗兼アトリエにて PHOTO:JOSIAH

ファッションブランド「ディフォー(DDDD)」が3月、2回目となるランウエイショーを寺田倉庫で開催した。テーマは“Dawn(夜明け)”。規律に縛られた環境から、自らの意志で一歩を踏み出すティーンエージャーの姿を、服を通して描いた。「自らの意思で何かを変えようとする、その内なる葛藤と一歩踏み出す瞬間を表現したかった」とSHIGEKIデザイナーは語る。映画「いまを生きる」「ウォールフラワー」など、若者の自立や挑戦を描いた作品から着想を得たという。

今回のコレクションでは、ミリタリーやトラッドなどの“規律ある服”をベースにしながら、そこに変化や破綻を加えることで、“型にはまらない意志”を38体のルックで表現した。ハイネックやベルトなど、身体を守る(保護する)ディテールも多く見られた。素材の9割以上は別注で製作したという。ホースレザーやチベットラム、ハラコなど、質感にこだわった生地を使用。色使いはブラックやベージュ、カーキ、チャコールを基調に、差し色としてワインやパープル、ピンクを用いた。シックな色味の中に、抑えきれない情熱を感じさせる構成となった。

ブランドの根幹にあるのは、“Dress Up Lazy(怠けたドレスアップ)”という考え方だ。「前回はカジュアルなストリート感が強かったが、今回はより“きれいなもの”に挑戦した。カジュアルとラグジュアリーの間にある“余白”がブランドの幅を生み出す」とSHIGEKIデザイナー。服作りでは、紙の上のデザインだけでなく「人が動いたときの揺れ」まで計算し、10年以上付き合いのある、信頼するパタンナーとともに一から練り上げたという。これまで20年以上にわたり、現場主義の服作りを貫いてきたSHIGEKIデザイナーが、前回に続き、展示会形式ではなくショーという発表形式を選択した。「人に見せるからこそ、ちゃんと作ろうと思える。ショーには“夢を見せる力”がある」と語る。

ショーは東京ファッション・ウイークの翌週に開催した。当初は公式スケジュールへの参加も検討していたが、希望する時間帯の会場枠がすでに埋まっていたため、独自開催を選んだという。「公式か非公式かよりも、どう見せるかを突き詰めたかった。むしろ、独自開催だからこそ、空間や演出も含めて、より深く掘り下げられた気がする」。

「ディフォー」は2024年9月にブランドを始動し、今年1月に東京・代官山に直営店(東京都渋谷区代官山町13-1)をオープン。店舗とアトリエ機能を併設し、製作と販売が一体化した運営体制を取っている。今後の展望について、SHIGEKIデザイナーは少し迷いながらも「ブランドとして、いつかパリ・コレクションで服を見てもらいたいという思いがある」と語った。今回のショーは、その実現に向けた“夜明け”を告げるものだった。

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