再びトレンドの最前線に躍り出た“コンバース”
コンバース(CONVERSE)の「オールスター」は、日本において“ローテクスニーカーの王道”とも言える存在だ。定番すぎるがゆえに、「とりあえず持っている」という人も多いかもしれない。しかし今、定番“コンバース”が改めてファッションの最前線で注目を集めている。
90年代、グウィネス・パルトロウやウィノナ・ライダー、ドリュー・バリモアといったスタイルアイコンたちは、ブラックの「チャックテイラー」をラフに履きこなし、肩の力が抜けたクールなムードを生み出していた。グランジ、ミニマル、ボヘミアン——どんなスタイルにもすっと馴染むその存在感は、当時のファッションシーンに欠かせないものだった。

ブラッド・ピットとグウィネス・パルトロウ
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ウィノナ・ライダー
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そして今、そのスタイルが再び脚光を浴びている。日本ではローテクスニーカーの定番として安定した人気を誇ってきたが、ここ数年、グローバルなシーンにおいてもその価値が改めて見直されている。実際に、カイア・ガーバーは2020年からコンバース ハイカットを愛用し続け、ケンダル・ジェンナーやダコタ・ジョンソン、ジジ・ハディッドといった現代のファッションアイコンたちも、日常のワードローブに取り入れている。

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また、ポップカルチャーとの結びつきもこの流れを後押ししている。ビリー・アイリッシュとのコラボレーションや、チャーリーXCXを起用した最新キャンペーンなど、音楽シーンを牽引するアーティストたちがコンバースを支持。リアルなストリートスナップでも、コンバースを取り入れたスタイリングが増え、パリコレのバックステージでは、モデルたちがリラックスしたムードで履いている姿が見られる。ランウェイとリアルクローズの境界が曖昧になる今、コンバースはただの定番スニーカーではなく、再びファッションのキープレイヤーとしての存在感を放っているのだ。
