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シンガーソングライター/コンポーザーのOHTORA(大虎)さんが、新EP『共犯』を11月27日に発表した。

全5曲すべて、作詞曲をOHTORAさん、作編曲を盟友の音楽プロデューサー・maeshima soshiさんが手がけている。

OHTORAさんのEP『共犯』ジャケット写真

OHTORAさんは、他のアーティストへの楽曲提供でも活躍。直近では、VTuberグループ・hololive DEV_IS所属のユニット・ReGLOSSの1stアルバム全7曲をプロデュースしたことも話題になった。

他にも、VTuberやアニメ/ゲーム音楽、著名なJ-POPアーティストたちの楽曲を数多く制作している。

今回は、韓国の音楽批評家である筆者が、提供楽曲や新EP『共犯』から、実力派音楽クリエイターの技巧に迫っていく。

文:万能初歩 編集:都築陵佑

【Spotify】OHTORAの新EP『共犯』ラップとファルセットを行き来し、グルーヴの力を最大限引き出す

OHTORAさんは、2020年にササクレクトに所属。R&B、シティーポップ、ファンクなどのスタイルを駆使するJ-POPシンガーソングライター/トラックメイカーである。

シンガーソングライター/コンポーザー・OHTORAさん

シンガーソングライターとしての特徴のひとつは、ラップ・シンギングとファルセットなどを行き来する歌唱。言葉の絡みが良い、語呂の良い作詞と相まって、楽曲のグルーヴの力を最大限引き出している。

2020年12月に発表した「ツレナイズム」は、当時台湾のSpotifyバイラルチャートで1位を記録。再生回数は100万回再生を突破した。

OHTORA「ツレナイズム」

また、2021年3月にリリースした1stアルバム『EMPTIE LAND』も、香港のiTunesストアの「R&B/ソウル」でトップアルバム1位を記録するなど、アジアを中心にリスナーを獲得している。

yama、私立恵比寿中学、YUKI──OHTORAがJ-POPに与える影響力

OHTORAさんは、作詞・作曲家としても、いろんなジャンルのアーティストと協業している。

ネット発新世代シンガーのひとりに数えられるyamaさんに、ゲーム『勝利の女神:NIKKE』やdocomoのタイアップ楽曲を提供したことは、OHTORAさんが現在のJ-POPシーンに与えている影響力を確認できる。

OHTORAさんが作詞・作曲したyama「こだま」

また、アイドルグループ・私立恵比寿中学のダンスナンバー「DRAMA QUEEN」の作詞・作曲を手がけ、JUDY AND MARYの元ボーカリスト・YUKIさんのロックナンバー「パ・ラ・サイト」の作曲にも参加。J-POPシーンのレジェンドたちにまで、その音楽性は響いている。

また、バーチャルアーティストとのコラボレーションも多数行っている。にじさんじに所属するジョー・力一さんの「明転」、KAMITSUBAKI STUDIOに所属する理芽さんと明透さんによる「アイノ最適解」、Re:AcTに所属する花鋏キョウさんの「mist」、RIOT MUSICに所属する長瀬有花さんの「モラトリアムディスコ」などがその例である。

そして、楽曲単位のみならず、バーチャルアーティストのアルバム全体をプロデュースするのは特別な意味を持つ。

ReGLOSS 1st Album『ReGLOSS』ティザー

すなわち、かつての花譜さんに対するカンザキイオリさん、Midnight Grand OrchestraにおけるTAKU INOUEさん(※)のように、ReGLOSSのユニット曲すべてを(現時点で)手がけているOHTORAさんの存在は、彼女たちの音楽性を語る上で、外すことができない。

実際、ReGLOSSのアルバム発売記念配信にビデオインタビューという形で出演した際に、OHTORAさんは自身が「GLOSSER(=ReGLOSSのファンダム名)」であると明言。

その後、SNSで各メンバーに向けた熱い想いを綴るなど、格別な愛を示している。

(※)カンザキイオリさんは、KAMITSUBAKI STUDIOに所属する花譜さんの元メインコンポーザー。TAKU INOUEさんは、ホロライブ所属の星街すいせいさんと音楽ユニット・Midnight Grand Orchestraとして活動している。

allroundnovice

韓国から日本のカルチャーを学びにきた留学生/ブロガー/大衆音楽批評ライター。KAI-YOU・インターン所属。《Tonplein》《ele-king》で執筆、『Various Critics Vol.3』『ミュージック・マガジン2023年8月号 韓国音楽の現在』ほか幾メディアに寄稿。

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