indigo la End「盲目だった」
indigo la End「盲目だった」
ライブではすでに披露されている最新の配信曲。繊細なアルペジオと流麗なピアノに彩られた浮遊感のあるバンドサウンドは、シューゲイザーとギターロックの中間のよう。川谷絵音(Vo/Gt)はもともと音域が高めのシンガーだが、この曲はサビがほぼまろやかなファルセット。一聴して女性シンガーの曲かと思う人もいるかもしれない。熱い魂や汗をかく肉体を誇示しがちなロックバンドの中で、indigo la Endがどれだけ自由であるか、もしくはそう振る舞おうとしているかが改めてよくわかる。また、絶望ではないが希望でもない、悲しみや痛みと名前がつく前の感情を、そっと掬い取っていく詩情もしみじみと豊かだ。(石井)
TAEYEON「Letter To Myself」
TAEYEON「Letter To Myself」
前作『To.X』以来、約1年ぶりの新作『Letter To Myself』のタイトル曲。サム・スミスの「I’m Not The Only One」の新バージョンに参加するなど活動を広げているTAEYEON(少女時代・テヨン)。今作は鋭利なギターフレーズ、ドープなベースライン、壮大なスケール感をたたえたビートが響き合うミディアムチューンだ。00年代初めの洋楽ロックをアップデートさせたサウンドメイクは単なるリバイバルに収まらない独創性を獲得している。“過去の自分に充てた手紙”をコンセプトにした歌詞、繊細さと力強さを同時に感じさせるボーカルを含めて、アーティストとして新たな領域に踏み出した楽曲と言えるだろう。(森)
コレサワ「浮気したらあかんで」
コレサワ「浮気したらあかんで」
9月リリースの「元彼女のみなさまへ」に続く配信シングル。タイトルを並べてみれば企画モノにも見えるが、前者は歴代の元カノたちに〈こっから先は/あたしが幸せにしますので〉と挨拶、今回の「浮気したらあかんで」は題名どおり彼氏に「してほしくないこと」を次々と宣告していく、要するにラブラブ状態の主人公が思い浮かぶキュートなポップソング2連発だ。歌い手=主人公だとノロケかワガママになっていくので、たとえば西野カナ「トリセツ」がそうであるように、キャラ設定やユーモアが重要になるタイプの曲でもある。コレサワの場合も、はにかんだ歌い方、歌詞に出てくる大阪弁、ラストの一言までばっちり可愛く仕上げてきた。恋の始まりに聴きたい。(石井)

RIIZE×米津玄師、TWS×ヨルシカ、IVE×あいみょん……K-POPアーティストによる“J-POPカバー”の魅力
国際的に人気を拡大してきたK-POPシーンでは、近年多くのアーティストがJ-POPカバーを披露し話題となっている。そこで本稿では…

King Gnu、米津玄師、キタニタツヤ、こっちのけんと……“ひらがな”タイトルだから伝えられるニュアンス
King Gnu、米津玄師、キタニタツヤ、こっちのけんとによる“ひらがな”でつけられたタイトルの楽曲について、“ひらがな”だから…
音楽ライター/バンド、シンガーソングライターからアニソンまで、日本のポピュラーミュージックの全般が守備範囲。楽曲の背景にあるもの、音楽的な構造を考えるのが好きです。
森朋之の記事一覧はこちら
石井恵梨子
Follow on SNS
1977年石川県生まれ。投稿をきっかけに、97年より音楽雑誌に執筆活動を開始。パンク/ラウドロックを好む傍ら、ヒットチャート観察も趣味。現在「音楽と人」「SPA!」などに寄稿。
石井恵梨子の記事一覧はこちら
