シングルマザーの美人上司が会社を休んだのでお見舞いに行くと予想外の嬉しいハプニングが起こった 【朗読】 / ワゴン/安眠
俺の名前はサ俺には3歳年下の弟がいたが
2年前に交通事故で亡くなり妻の雪は
未亡人になった悲しみにくれる家族を
支えるため1人暮らしをしていた俺は実家
に戻り両親と雪菜を支えながら生活してい
たそんな状況で俺は雪菜に関するせらな
秘密を暴いてしまう赤面する俺に彼女は
衝撃的な提案をした今日の晩御飯はサさん
の好きな肉じゃがですよあまり残業しない
で早く帰ってきてくださいね届いていた
メールを確認して俺は返信を打つこれから
帰るよよかった待っているので気をつけて
帰ってきてください俺は携帯を鞄にしまい
電車に乗るまるで奥さんから届いたメール
のようだが正確には俺の奥さんではない雪
は2年前に亡くなった俺の弟タヤの妻だっ
た俺にとっては義の関係だ
夫を亡くして孤独になった彼女は俺の実家
で暮らし始めたそして俺も実家に戻り家族
を支えるために奮闘しているタヤが
亡くなったことは俺ももちろん悲しいが
両親や雪菜を支えなきゃいけないと思い
自分を古い立たせた事故から2年が経った
今では家族もかなり立ち直ってきて幸菜は
パートをしながら家事をしてくれている
タヤは雪菜の料理に胃袋をつまれたと聞い
ていたが彼女の料理は本当に絶品で
俺も毎日楽しみにしているただいまお帰り
なさい俺が帰宅するとエプロンをつけた
雪中出迎えてくれて俺の鞄や上着を部屋に
持って行ってくれる手を洗ってくださいね
最近風が流行ってるみたいなので分かった
よ俺は雪菜の言う通り手を洗いリビングに
行った待っていた両親と雪菜と一緒に食卓
につき暖笑しながら夕飯を食べる1日の中
で1番幸せなやかな時間だ
あそうだサトさんってパソコン詳しいです
か仕事で使ってるし多少は分かるけど私の
部屋のパソコンなぜか使えなくなっちゃっ
てもしよかったら見てもらえませんか何か
壊れるようなことをした心当たりはない
です何もしてないのに電源が入らなくなっ
ちゃってそれは変だなじゃあ後で見てみる
よありがとうございます俺もパソコンに
詳しいわけではないでも何もしてないに
壊れたと言い出す機械音痴の上司の
パソコンを直したことは何度かあるそれに
可愛い義の頼みなら聞いてやらないわけに
はいかない俺は夕食後風呂に入ってから
雪菜の部屋を訪ねた彼女もお風呂に入って
もう寝る支度をしていたのかパジャマ姿
だったか俺を心よく受け入れてくれたどう
ですかやっぱり修理が必要でしょうかと
不安そうに聞いてくる彼女に見守られ
ながら俺はパソコンを確認した
するとすぐに原因が分かり電源がついたえ
すごいどうやったんですか大したことじゃ
ないよ電源コードが抜けてただけだよえだ
から故障でもないと思うよ念のため少し
動かしてもいい大丈夫です雪菜はそう言っ
て俯いた線が抜けてただけなんてと小さい
声で呟いている本当に機械音痴なんだなと
思い俺は思わず薬と笑ったこのパソコンは
元々弟のもので今は名や両親がたまに
調べ物をする時に使っている中には弟が
残したデータがたくさん入っていて懐かし
さに駆られて俺はファイルを開いた弟は
カメラが趣味で俺たち家族や風景の写真を
よく撮っていた懐かしい写真を見ていると
見慣れないファイルがあることに気づいた
あそれは雪がそう言って俺を止めようとし
たが遅かった俺はもうクリックして
ファイルを開いしずらりと表示されたのは
最近話題の女性アイドルゆちゃんの画像
だと雪は恥ずかしそうに顔を赤くして手で
顔を追う俺は驚いていった嘘だろ雪なって
ゆかちゃん好きだったの
はい雪は顔を追ったままこりとをく俺も
ゆかちゃん大好きなんだよょとする雪に俺
は興奮していったこんなにファンの人が
いるとは思わなかったらもしかして先月の
ライブも行った行きました俺も行ってたん
だよでも雪なその時友達と会うって言って
なかったかサトさんだって職場の人と
飲み会だって言ってましたよねそう
言い合って俺たちは視線を合わせた俺と
雪菜は2人ともアイドルのライブに行くと
は言わずに家を出ていたのだ俺はゆか
ちゃんが好きなことは両親にも会社の人に
も秘密にしている30にもなって10代の
女性アにはまっているなんていうのは
恥ずかしいからだ雪菜も同じことを思って
いるんだろうと理解できたファイルを見
られてしまったなら仕方ないですサトさん
付き合ってくれますよねゆかちゃんの応援
一緒にしてくれますよねもちろんお父さん
とお母さんには内緒ですよあああそういう
付き合うね俺は一瞬ドキっとした思いを
振り払い頷いたいいよそうしよう俺も身近
にゆかちゃんを語れる人がいるは嬉しいし
はいじゃあ約束ですよ幸はそう言って俺に
指切りを求めてきた俺たちはびり現まをし
てゆかちゃんのファン同士の同盟を組んだ
それから俺たちは秘密の関係になったゆか
ちゃんのライブやイベントに一緒に出かけ
たり新曲の感想を言い合ったりした正社員
で働いている俺と違いパート勤務の雪は
シフトに融通が聞くから新曲の発売日には
昼のうちにショップに行って俺の分も一緒
に買ってきてくれたい雪なは免許を持って
ないけど俺は持ってるからライブや
イベントの時は俺が車で送ったり俺たちは
オタ仲間としてウンウンの関係だったねえ
言いにくいんだけどあんたたちそういう
関係なの母さんが突然そう聞いてきたのは
雪菜と同盟を結んで半年後のことだった俺
と幸なと母さんと父さんの4人でいつも
通りのやかな夕飯の時間を過ごしていたの
だがその一言で空気がピリッとしたゆか
ちゃんのライブに2人で出かけたりお互い
の部屋で遅くまで語り合っていることが
増えた俺たちを両親は不審な目で見ていた
ようだ確かに雪菜は美しくて優しく女性と
しての魅力に溢れている俺もすっかり胃袋
をつまれていたがあくまでも暇として接し
て余計なことは考えないようにしていた別
にそんなんじゃないよ雪菜は俺の義だし
そう言った瞬間雪菜の顔が悲しそうに歪ん
だ俺ははっとしてもう1度確かめようとし
たがその時にはもう彼女は笑顔になってい
たそうですよサさんとはたまたま同じ
アイドルを応援していることが分かって
それから今まで以上に話すようになった
だけですアイドル首をかしげる母さんと
父さんに俺たちはゆかちゃんのことを簡単
に説明した親世代には共感されにくい話だ
と思い今まで言わなかったがこの状況で
隠し通すのは無理だっただが思った通り話
を聞いた父さんは怒りだしたさしお前は
いい年してそんなものに貢いているのか
それよりも身近にいい女性を見つけて結婚
したらどうだ弟に先起こされてみともない
と思わんのか俺に説教した父さんは幸菜に
も厳しい目を向けた幸菜もそんなくだらん
ものに費やす時間があるならタヤに先行で
もあげて低しに過ごしなさい
はい幸菜は泣きそうになりながら頷いた俺
は父さんに言い返すと思ったが雰囲気に
押されてしまいその場では何も言えなかっ
た夕飯の時間は気まずいまま終わり俺と
雪菜の間にはその日から距離ができて
しまった同じ家で生活しているのにあまり
会話もしないしもちろん一緒に出かけたり
もしないメールのやり取りも今日は7時に
帰るよわかりましたというような事務的な
ものに変わってしまい毎日玄関まで出迎え
てくれていたのもなくなった俺は相
ちゃんが好きだったが縄あの日から一切
その話をしない俺も父さんに言われた話が
心に残っていた俺は今30歳誕生日が来
たら31になる同級生はもうみんな結婚し
ていて早いやには小学生の子供がいたリス
俺もできることなら結婚して家庭を持ち
たいが昔から持てなかったしどうせ俺
なんかという思いがありどこか真剣になれ
なかった弟は子供の頃から俺よりも優秀で
学校でも持てていた美人な嫁さんをもらっ
て俺よりも早く結婚したことも意外では
なく弟に先起こされて悔しいというよりも
まあそうだよなと感じていたその弟が事故
で亡くなった後は家族のケアをするのに
必死で自分のことを気にする余裕はなかっ
ただから今はもう両親も雪菜も事故の
ショックから立ち直り明るく生活して
いけるようになった俺も自分の将来に真剣
に向き合うべきが来たのかもしれないそう
考え俺は真剣に婚活を始めようと決意した
同僚に女性を紹介してもらったりまこに
出会いを求めたりしてみたがどうもうまく
いかない俺はいつの間にか相手の女性を
雪菜と比べてしまっていることに気づいた
雪菜ほど気遣いができないとか雪菜よりも
料理が下手だとか雪菜よりも美しくないと
か雪菜のように俺の趣味を分かってくれ
ないだとか高望みしてはいけないと分かっ
ていたが結婚して家庭を気づくとなるは
妥協できないこともある頑張ってみたが
成果が出ないまま半年が過ぎた食事会が
終わり遅くなって家に帰ると食卓の上に
ラップをかけた料理とメモ用紙が置いて
あるメモを手に取り俺は涙ぐんでしまった
今日も1日お疲れ様です晩御飯チして食べ
てください冷蔵庫にサラダもあります
バランスよく食べないとだめですよ雪菜が
俺の健康を気遣って残してくれた書き置き
を見て俺は嬉しくてなぜか涙が出てしまっ
た俺が一番幸せを感じるのは雪なと両親と
一緒に食卓を囲み断捨して過ごす時間だ
こんなに必死に婚活をしても雪菜よりも
素敵な女性と出会うことはないだろうそう
感じてしまいなんだか虚しくなってしまっ
た今まで義としてしか見ていなかった雪な
いつの間にか1人の女性として好きになっ
ていたことに気づいたサさん名前を呼ばれ
てバッと振り向くと部屋の入り口に雪が
立って
寝るところだったのかパジャマを着ている
俺の顔を見るとぎょっとして駆け寄ってき
た泣いてるんですかどこか痛いとかなんで
もないんだなんか嬉しくて自分でもよく
わからないけど俺はどうにか涙を拭って
そう言った雪菜は心配そうに俺の背中を
さってくれた後ご飯温めますねと言って
テーブルの上の料理を温め直し鍋に入って
いた味噌汁も温め直してくれた
俺の目の前には普段と変わらない温かい
食事が並んだありがとういただきます俺は
そう言って食べ始めたが無償に嬉しくて
また泣きそうになってしまう涙をこらえ
ながら食べていると雪が言ったこうして
さしさんと2人でゆっくり喋れるのも久し
ぶりですよねあそうだな最近帰りが遅い
ですけどお仕事大変なんですかいやはし
てるんだ俺の言葉を聞いた雪菜の表情は
悲しそうに歪んだどこかで見たことある顔
だと思ったが思い出せない夜も遅く両親は
すでに眠っている時間だ俺はやけくそに
なり雪菜に思いをぶちまけたいろんな女性
と会ってきたけどなかなかうまくいかなく
てさ雪菜がすごく素敵な人だからこうして
せわしてもらってる毎日が幸せすぎて他の
人と一緒になる自分があまり考えられない
んだ私はただの義なんですよね雪菜の言葉
は冷たく突き放すような感じだったが俺は
構わず続けた前として大切にしなかって
分かってるけどいつの間にか1人の女性と
して好きになってたんだ雪菜は黙ったまま
俯いている俺は不安になって彼女の顔を
覗き込んだすると突然雪菜の目から大粒の
涙が溢れ出した雪なごめん急にこんな話嫌
だったよな俺が慌てて謝ると雪菜は首を横
に振って否定した違うんです嬉しくて雪菜
は泣きながら俺を見つめていたその表情を
見て俺が婚活していると言った時の幸菜の
悲しそうな表情を思い出したどこかで見た
ことがあると思ったがあれは半年前に
父さんにとめられた時幸菜はただの義だと
言った時に見せた表情と同じだったんだと
いうことはもしかして雪の前から俺のこと
好きでした雪菜はそう言って涙を拭った
驚愕したが嬉しかったタヤさんが亡くなっ
てからサトさんは私をお母さんたちを
励まそうとしてくれましたよね自分だって
悲しいはずなのにそれがすごく
ありがたかったし支えられました一緒に
ゆかちゃんのライブに行ったり2人で
過ごす時間が本当に楽しくてずっとこの
ままでいたいなと思ってしまってそうだっ
たんだお父さんに怒られてからサさんとも
あまり話なくなってしまいましたけど考え
ていたんですタヤにお先行をあげて苦する
ことも大事だけどそれだけだと私全然生き
ている感じがしないなって好きなアイドル
を応援したり新しい好きな人を見つけて
支えていきたいってそこまで言うと雪菜は
決心したような目で俺を見た私今まで我慢
してましたサさんが私のことをただの義
だって言うからわざと話さないようにして
冷たくしてましたでもこれからは我慢し
なくていいですか
あ我慢なんかしなくていい父さんにももう
1回説明して分かってもらう嬉しいです
もう遠慮なんてしません幸菜はそう言って
にっこり笑ったその笑顔を見て俺は胸の奥
がキュンとしたそして翌日俺と幸は改めて
夕食の場で父さんと母さんに話をした俺
たちが本気でお互い大切に思い合ってる
ことやゆちゃんはや雪が気持ち的に辛い時
に歌で励ましてくれた存在であって今後も
2人で応援していきたいことを伝えた
父さんはすぐには納得してくれなかったで
も俺と雪なを叱ってから俺たちの中が
気まずくなり家庭内の空気もどこか沈んで
しまったことには気づいていただから最終
的にはお前たちが真剣なら好きにしなさい
と言ってくれたそれを聞いて俺も雪も
ほっとしたその日から俺との関係は変わっ
た義兄弟としてではなく男女として
付き合うことになったのだ正直今まで家族
として接していた雪なと恋人になるのは
戸惑いもあっただが戸惑いよりも彼女を
愛しいと思う気持ちがまさった正式に結婚
したのはそれから5ヶ月後のことだ俺と名
は結婚式も引っ越しもせず引き続き両親を
支えながら暮らしていくことに決めた指揮
をしなかったのは義兄弟で結婚したことを
とやかく言ってくるが少なからずいると
思ったからだ雪を傷つけないようにそう
決めたけど俺はこの結婚が間違っていると
は思っていないタヤのことは俺も雪菜も
一生忘れないだろうそれでも前を向いて
生きていかなくてはいけないそのために俺
には雪菜が必要だ雪菜もそう思っていて
くれていると信じている騒ぎを聞きつけ
部屋に早速旅館の男性従業員が駆けつけて
くる悲鳴をあげた女性が横たわる布団の傍
でパニック状態に陥る
俺
はあなんでこんなことになってしまったん
だろう俺は巫
公代33歳の独身で温泉旅館で働いて
いる現在は高級温泉旅館の広報部門で主任
のポジションについて
いる最近旅館の新が増設されその新刊の
デザイン全般を俺が任されることとなっ
た新刊の準備に終われなかなか忙しい
けれど仕事はやりがいに溢れているし毎日
とても
楽しいお兄ちゃん
おはようこれお弁当
よ新刊へ向かう際俺は偶然妹の音葉と遭遇
し
た音葉は現在この旅館に併設されている
美容室でチーフ兼ディレクターとして働い
て
いるちなみに2年前に結婚しているので
現在音葉の苗字は横田になって
いる音葉は何かと俺を気遣いお弁当まで
作ってくれるので誠にありがたいこと
だいつもありがとうありがたくいただく
よいいのよお兄ちゃんの体が心配だしここ
のところ新刊の準備で忙しいんでしょ今日
は午後からコーディネーターさんとの
打ち合わせだって言しなおさらしっかり
食べないと
ねそう音葉の言う通り実は本日の午後
フラワーコーディネーターとの打ち合わせ
を控えてい
た新刊オープンの際池のアレンジメントが
あればおめでたい雰囲気になるだろうとの
ことでプロに直接依頼することになったの
で
あるなんでも話によると今回依頼した
コーディネーターは女性で業界でも注目さ
れている実力者だと
いう俺も彼女の作品を何点かカタログで
見せてもらったがどれもセンスが良く目を
引くオーラを放ってい
たこの人の作品ならきっとモダな雰囲気の
新刊をますます魅力的に彩ってくれる
だろう
そんな期待を胸に打ち合わせに望む俺だっ
たがいざ打ち合わせ室にやってきた女性を
見て思わずフリーズしてしまっ
たああなたは先日
の驚きのありしどろもどろになる俺に対し
彼女もまた驚愕の表情でとび色の目を
大きく見開いてい
たままさかお仕事であなたに再開する
なんてそう言った途端彼女は立ちまち
恥ずかしそうに顔をわかめ
た実は俺たちには面識がありその出会いは
インパクト満点だったので
ある今から半月前俺は男友達4人で温泉
旅行に出かけてい
た温泉に入った後はは豪華な夕食と地酒を
堪能しとても楽しい時間を過ごしてい
ただが久々に大学時代の仲間で集まったと
いうこともありつい調子に乗って飲みすぎ
てしまった
らしいまだ宴会中だというのに俺は強い
眠気を覚え
た他の3人はこれから温泉街のスナックに
行くと言ったがとてもじゃないが俺に
出かける元気は
ない俺だけ先に休むこととなりフラフラと
ちり足で部屋に戻るとあろうことかドアが
開いたままではない
か友達がオートロックと間違え鍵をかけず
にそのまま出てしまったの
だろう誰もいないのに危ない
な豆電球だけ点灯している薄暗い部屋を
ふらふら歩き4つ並んで敷いてある布団の
うちの1番奥の布団に吸い込まれるように
向かっ
た他の布団よりも厚みがあって盛り上がっ
ており柔らかそうに見えたからかもしれ
ないようやく休めるとアドし布団をめくっ
た
瞬間俺は反射的に声をあげ
た
ふなんとそこには見知らぬ美女が眠ってい
たので
ある一瞬部屋を間違えたかなと焦ったが
友人たちの荷物も置いてあるし間違いなく
ここは俺の部屋
だおそらく鍵が開いたままだったので彼女
の方が部屋を間違えたの
だろうすると女性の方も目を覚まし俺を
見るなり大声で叫ん
だや助けて知らない人がいる
わそう言って彼女は大慌てで眠っている
最中にはけた浴衣を整え
た騒ぎを聞きつけ部屋に早速旅館の男性
従業員が駆けつけて
くる悲鳴をあげた女性が横たわる布団の傍
でパニック状態に陥る俺
ああなんでこんなことになってしまったん
だろう
男性従業員は最初女性の慌てふためく様子
を見て俺が無理やり侵入したものと勘違い
した
らしい大丈夫ですかすぐにうちの支配人を
呼びますから
ねなんて言いながらこちらにいぶかしげな
まなざしを送りすっかり俺を悪者扱いする
従業
員このままじゃ俺が縄にかかってしまう
危機感を覚えた俺は誤解をとこうとやきに
なっ
た違うんですここは俺の部屋
ですほらルームキーも持っていますしこの
部屋のチェックインの時も俺の名前になっ
てます
よそう言って運転免許証と共に証拠を
見せるとようやく従業員は俺の言葉を信じ
てくれ
た彼女も自分の失態に気がつきもじもじと
し始め
た酔っ払っているのか周知からか彼女の顔
は真っ赤
だほ本当だわここは202号室ですものね
私の部屋は302号室だから貝を間違えて
しまった
みたいすすみません私ののミスなのに
大騒ぎしてしまっ
てそういって女性は心底を申し訳なさそう
に何度も深く頭を下げてい
た彼女曰く一緒に宿を訪れていた女性
グループで夕食を食べていたが飲みすぎて
泥水状態に陥ってしまったと
いう他の仲間は夕食後温泉に入りに行き
自分だけ部屋に戻ることになったが笑い
すぎていたためにエレベーターで間違えて
しまったとのことだっ
ただがお互いに疲れているし酔っ払って
いるしこの状態ではまともに話し合えない
だろうお気になさらないでください鍵が
開いていたのはこちらの落ち度ですし
あなたも今日はもう休んだ方がいい
でしょそう告げると従業員も
申し訳ございませんでしたと俺に頭を下げ
女性に付き添って部屋まで送っていっ
た翌朝彼女自ら改めて昨日の謝罪をしに来
てくれ
たこうして改めて対面するとやっぱり綺麗
な人だなと見れて
しまう滑らかなライトブラウンの髪を軽く
カールさせ上目遣いで住んだ瞳を向ける
彼女はとても愛らしかっ
たき昨日はあんな大騒ぎをしてしまい誠に
申し訳ありませんでし
たこれお荷物増やしてしまうかもしれませ
んが私のお詫びの気持ち
ですそう言って彼女は旅館の売店で買って
きたのだろう地元の有名な箱入りのおまじ
を手渡してきた
[音楽]
丁寧な心遣いに関心させられながら返答
する
俺いえいえ気にしないでくださいせっかく
の楽しい旅行なんだからお互いに水に流し
ましょう
よそう告げると彼女はアンドの笑を浮かべ
たありがとうございますその言葉で私も
救われ
ますこして俺たちはお互いに頭を下げると
旅館を後にし
た帰りの道中俺は昨夜のハプニングを友達
にからかわれると同時
に綺麗な人だったなと言われ
た俺自身礼儀正しく美しい彼女に初対面
から交換を抱いてい
たこんな出会い方でなければ別の展開が
あったのかもしれないのにに
なんてちょっぴり残念に思い旅行から帰宅
した
翌日いつものように出勤した俺だったが
まさかあの女性が弊社で依頼したフラワー
コーディネーターだったと
はしばらく顔を見合わせたままその場に
硬直する俺たちだったが自然と2人同時に
笑い始め
たそして彼女の方から口を開く
あれからずっとあなたには悪いことをして
しまったと後悔していまし
たいえいえそのことはもう気にしないで
くださいせっかくまたこうして再開できた
んですから一緒に仕事を頑張っていき
ましょう
よ改めまして俺は見越し公代と言います
これからもよろしくお願いいたします
俺がそう告げた途端彼女は驚いた様子だっ
たきっと珍しい苗字だと思ったの
だろう名刺を渡して御輿は漢字でこう書き
ますと説明すると彼女もまた名刺を出し
た須藤あみと申しますこれから御輿さんに
はお世話になりますがどうぞよろしくお
願いいたします
こうして俺たちは気持ち新たにビジネス
パートナーとしてスタートしたので
ある須藤さんはキシで可愛らしい印象の
ため俺は勝手に20代半ばくらいだろうと
思っていたが実際は31歳で俺より2つ
年下だっ
た彼女は仕事に対してとても積極的で
どんどん案を出してくれ
たエントランスは旅館の顔なのでなるべく
ゴージャスなデザインがいいと思うんです
いくつかイメージ案を持ってきたのですが
いかがでしょう
かそういって須藤さんはイラストの
イメージ案を俺に見せてくれ
た彼女が丁寧にした準備をしてくれたので
俺としても非常に
ありがたい確かに須藤さんの言う通りです
ねお客様がまずに目につくのが
エントランスなのでボリュームのある作品
が良さそうです
ね須藤さんが具体的な案を出してくれる
おかげで打ち合わせ初日だというのにトト
拍子で話がまとまってしまっ
た彼女の有能ぶりに驚愕すると同時に俺は
新刊のオープンが絶対にうまくいくとの
確かな手応えを感じてい
たその予感は敵中したちからも俺たちの
デザイン案は賞賛され新刊オープンの際に
はテレビで大きく取り上げられ
た今をときめくフラワーコーディネーター
須藤さんの作品が数多く見られる
ラグジュアリーで特別な空間として代々的
に紹介されたので
ある結果的にお客様たちからも多くのご
予約をいただけて俺たちのプロジェクトは
大成功を納めた
そして早速お疲れ様会も兼ねて打ち上げを
居酒屋で行うこととなっ
た待ち合わせ場所の居酒屋で待っていると
そこにはレースのワンピースをまとった
いつにも増して美しい須藤さんが登場し
た妖精のように可憐な彼女にときめきつつ
俺は早速ビールを注文し2人で乾杯し
た今までも仕事の顔はは何度もしてきたが
こんな風にプライベートでゆっくり過ごす
のは初めてだったためなんだか緊張
するしかし気がつけば俺はいつものように
自然体で須藤さんとの会話を楽しんでい
た実は上層部がこれからも月1のペースで
須藤さんにお仕事を依頼したいと言ってる
んですよ月ごとに変わる須藤さんの作品が
あればそれだけで旅館の目玉になりますし
当旅館にはカフェやレストランもあるので
作品の鑑賞がてら立ち寄ってくださるお客
さんも増えると思い
ますそう言うと彼女は嬉しそうに目を輝か
せ
た本当ですか嬉しいです私これからも
アレンジメントを頑張り
ます最初はこんな風に仕事の話だったが
アルコールで気が緩んだのか気がつけば
プライベートの話をしてい
た実は私見越しさんに初めて会ったあの夜
彼氏に振られたショックで焼け先に走った
んです
えそそうだったんです
かまさか須藤さんのように魅力的な女性が
振られる
なんて信じられない気持ちで耳を傾けて
いると悲しそうな目をして彼女が俺に手を
見せてき
た仕事柄水で赤えのと同時に鼻のトで手が
荒れてしまうんですがこの手を元彼から
女性らしくないと言われて振られてしまっ
たんですあとフラワーコーディネーターっ
て華やかな仕事に思われがちですが実際は
地道な世界
です私自身
仕事以外はあまり外に出ないし理想の作品
のためなら1日家にこもることも
しょっちゅう
ですそんなところが気持ち悪いって言われ
てしまっ
て確かに須藤さんの手は少し赤く晴れてい
ただが俺は全くその手を見ても不快な感情
は抱かなかっ
たなので俺の素直な気持ちを彼女に伝えた
須藤さんがあんなに素晴らしい作品を
作れるのもその忍耐強さがあってこそなん
だと俺は思い
ます普通の人じゃなかなかできないこと
ですよ俺はその手も含めて須藤さんと作品
のことを心から尊敬してい
ます俺がそう告げると彼女は意外そうな顔
をしてい
たそんなに言ってもたの初めて
です今までの彼氏は全員私のことを
ストイックな仕事人間と言って否定してき
た
から私巫さんにそう言ってもらえてすごく
嬉しい
ですそう言って須藤さんは真底嬉しそうな
笑顔を浮かべ
た今の言葉は本当
だその手も含めて俺は彼女のことを本当に
綺麗だと思っているし彼女に強く心引かれ
て
いる一緒に過ごすうちに仕事に対し真面目
で優しい人柄の彼女への恋心が芽生えてい
たの
だもっと彼女と一緒にい
たいそう強く思った俺は後日職場で音葉に
こんな提案をし
たよかったら美容室にも須藤さんの作品を
置いてみたらどうかなそうすれば美容室の
イメージアップにもつがると思う
よそれに対し音葉もナイスアイデアと言わ
んばかりに指を鳴らし
たいいわね今も花は飾ってるんだけど
やっぱりプロのアレンジメントがいいわ
早速今度須藤さんに会ったらその話をして
もらえると助かる
わ音葉にも了承を得たので俺は1週間後
須藤さんとの打ち合わせの際にその話をし
てみ
ただがいつもと違いその日の彼女はどこか
上の空だっ
たそして俺の話が終わるやいなや急に
こんなことを言い出すではない
かすみません私これ以上はこの旅館でのお
仕事をを受けてきそうにありません誰か別
のコーディネーターを紹介するのでそちら
にご依頼いただければと思い
ます俺は彼女の返答に衝撃を受けると同時
にひどく焦ってい
た俺は彼女に何かこちらの対応で不愉快な
思いをしたのなら改めるし条件などで不満
があるのなら遠慮なく申し出てほしいと
強く訴え
たすると須藤さんはうき加減のまま
ゆっくりと口を開い
たいいえ巫さんたちには本当によくして
いただいておりますわただこれ以上見越し
さんと一緒にいるのが私にとって耐えられ
ないん
です
えそそれって
俺が問いかけると須藤さんは顔を真っ赤に
しながらゆっくりとこちらを見
た私巫さんのことが好き
ですあなたと一緒にお仕事をするうちに
そう強く確信しまし
たでも三越さんは美容室の店長の横田さん
とお付き合いされてるんですよ
ねさんはとてもだしお似合いだと思う
けれどそんな2人を見ていると耐えられ
なく
てお仕事に市場を持ち込むのは良くないと
思っていますが私もうダメなん
ですここですっぱりと見越しさんのことを
忘れるためにも私は身を引いた方がいいと
思うん
[音楽]
ですいつの間にか須藤さんは瞳を涙でい
た彼女の告白を嬉しく思うと同時に俺は
なんとかして誤解を解かねばと思っ
た須藤さん俺もあなたのことが好きです
よありがとうございますでもいいんです
見越しさんに毎日お弁当を作ってくれたり
横田さんは本当に素敵な彼女さんだと思い
ます
からそうではなくて
音葉は彼女ではなく俺の妹なん
です
ういいんです気を使ってもらわなくって
って
え須藤さんが目を見開いてこちらを見たの
で俺は音葉との関係性についてこと細かに
説明し
た彼女は俺の妹で結婚をきに苗字が変わっ
た
こと音葉が弁当を作ってくれるのも不摂生
が目立つ俺を気遣い旦那の分と一緒に作っ
てくれているという
ことそれを伝え終わった途端須藤さんは気
が抜けたようにへなへなとその場に
座り込ん
だそそんなじゃあ全部私の勘違いだっ
たってことです
か俺はそんな彼女を真底愛しく思い
ゆっくりと手を差し出し
たはい俺もずっと須藤さんと同じ気持ちで
いまし
たこれからも講師共に一緒にいられたらと
思い
ますすると須藤さんは頬をあめながら
ゆっくりと俺の手をつかん
だ今日はお別れのつもりできたのにまさか
こんなになる
なんて勘違いしててすごく恥ずかしいん
ですけどでも同じ気持ちでいてくれた
なんてとっても嬉しい
ですこうして俺たちは出会いの時同様
インパクト満点の忘れられない形で交際を
スタートさせたので
ある正式に交際をし始めてから俺は彼女を
あと呼び捨てするようになっ
たあみは交際1ヶ月後に俺にとある
カミングアウトをしてくれ
[音楽]
た広代さん実はね私たち旅館で再開する前
に1度会っているの
よ
えどういう
こと彼女の言葉に驚く俺だったがあみは
詳細を話してくれ
た私が高校1年生の時広代さんがうちの
高校の文化祭に来てくれたの当時私は稼働
部で部活以外楽しみのない地味な生徒だっ
たんだけど偶然広大さんが稼動部の展示を
見に来てくれた
の全然お客さんが来てくれなくてずっと
教室で1に寂しく過ごしていたからあなた
が来てくれた時は本当に嬉しかった
わあ
その瞬間俺の中で15年前の記憶が
フラッシュバックし
たタの文化祭を訪れた俺は確かに家道部の
展示を見に行きそこで1人の女子生徒と話
をした記憶が
あるだがまさかあの時の生徒があだったと
は当時の網は黒髪ショートヘアでどちらか
というと控えめな印象だっただが現在は
メイクと髪染めのおかげでとても美しく
成長を遂げて
いる彼女の変貌ぶりに気がつけなかったの
もある意味当然
だろうあは懐かしげな表情を浮かべながら
言葉を続け
た広代さんは私の作品を見てまるで魔法
みたいに綺麗と言ってくれたのその言葉が
本当に嬉しくで私にとってあなたは憧れの
存在となった
わでも地味で目立たない存在の私に対し
広代さんは他校でも有名なテニス部の
エース私の恋に賞賛はないと思って当時は
なくなく諦めた
のだからまさか大人になってまた広代さん
に会えるなんて思っても見なかった
今はこんな普通の俺だが実はあみの言う
通り高校時代の俺はテニスに開けくれ
ちょっとした有名人になっていたので
あるあみが俺の苗字を聞いた時意味ありげ
な表情をしたのも俺の存在を思い出しての
リアクションだったの
だこのように小さな奇跡が積み重なって
成就した俺たちの
恋心俺はそんな幸福をを噛みしめながらあ
のことを強く抱きしめ
た初めてあの作品を見た時本当に綺麗だと
思っ
たこんなに素敵なものを同じ人間が作った
なんて信じられないと衝撃を受けたん
だだから俺はここで改めてあみの作品を見
て強く引かれたんだと
思うそう言うとあも嬉しい
と言いながら俺の手を強く握っ
た交際開始から1年後俺とあみは結婚する
こととなっ
た結婚式は勤務先の旅館で行うこととなり
ヘアメイクは音葉が担当することとなっ
たわあハミーさんウェディングブレスが
まるで白腹みたいでとっても優雅で綺麗
ですよ
そう言って音葉はあみの花嫁姿を絶賛し
たあみも嬉しそうにお葉さんのメイクの
おかげねと言って微笑んで
いる俺は彼女があまりにも美しくて照れて
しまっ
てせっかくの綺麗なドレスを飲みすぎて
脱いじゃだめだよと彼女をちゃかし
た彼女は
もうお酒で失敗しないわとあの日を
思い出し頬をあめながら笑って
いるその笑顔が愛しくてたまら
ないこれからも彼女の笑顔を守るために
全身前例で愛しきたいと
思う仏壇店の営業の朝1番の仕事は新聞の
やみラを確認することだ
その上で葬儀の日付などを確認し営業を
かけて
いく誰しも人生には等しく終わりが来る
もので食いっぱぐれのない仕事だとそう
言われればそうかもしれ
ない現在はおしゃれで小さな仏壇も多いし
不教のおり稲荷心を祭りたいと相談に来る
人も
いる俺の名前は山岡
蒼太今年で9歳になる仏壇店の店主で主に
営業担当
だ俺の勤める仏壇店は全国展開をしている
大手現在の勤務地は
本店元々俺は仕事に対しての情熱が薄い
食べるために仕事をしていると思って
いるそんな考えだから営業にもあまり力が
入ら
ないしかし
おかしなものでそんな力の抜けた営業がお
客様に受け入れられ俺の営業成績は毎月
トップクラスだっ
たもちろんそれを妬むやも
多い本社の営業課長もその1人
だ課長には自分が育てあげたと自負して
いる部下が
いるそいつは俺と同期で営業成績はいつも
2番手入社してからずっと俺のすぐ下の
位置をキープして
いる課長はそれが気に入らないそんな日々
を過ごしていたある
日突然課長から事例が渡され
たそれは急病で仕事復帰が難しくなった
従業員がおり従業員補充の願いが出されて
いた視点への移動
事例確か海が近いの町だったなと俺は
ぼんやりと考えてい
たそういうわけだから山岡頼んだよ視点の
力になってやってくれ君が適任
だ課長は満面の笑味でそう言いながら俺の
肩を
叩く要するに底のいい作戦
だ視点を立て直すなんて嘘も方便課長は
厄介払いがしたく俺を推薦したの
だろう移動を命じられればそれに従う
サラリーマンとはそういうものだと常日頃
から思っていた俺はすんなり移動を
受け入れる課長はなんだか表し抜けって顔
をしてい
た最後まで張り合いのない相手でなんだか
申し訳ないような気分になっ
た田舎町の視点に移動になったからと言っ
てやることは
同じ朝1番に奥ラを確認して営業を
かける店内を清潔に保ちお客様の心に
寄り添う接客を
心がける俺は視点でも本社と変わらない
態度で仕事に望んでい
たその態度を痛く気に入ってくれたのが
この視点の視点
長本社からの左に近い人事動なのに全く
腐る気配もない俺の態度に効果を持って
くれた
らしい本社のトップセールスが来ると聞い
ていたらしく多分移動で不されたやが来る
のだと思っていたと歓迎会の席で言われて
笑ってしまっ
たどこに行ってもやることは同じです自分
がやれることをやるだけ
です俺の言葉に店長はは嬉しそうに何度も
頷くこうして俺の視点生活はスタートし
たこの町には地下鉄がないかと言って路面
電車も
ない公共交通は主に路線バスに頼っている
の
だ朝の通勤時ともなるとバス停には長い人
の列が
できる海からの風を受けながらバス停に
立っていると不思議と毎朝新しい気持ちに
なれた思ったよりもこの土地が俺には合っ
ているの
だろう俺が大きく息を吸い込んだ
途端近くで短い悲鳴が聞こえ
た悲鳴の方に目を向けると女性が1人倒れ
ているのが
見えるその前には小に白い布袋を抱えた男
が1人
男は女性を何度か振り返りながらもこちら
に向かって走ってきたひったくりです
捕まえ
て7歳くらいだろうか女の子の声が周囲に
響く多分倒れている女性の子供なん
だろう考えるよりも先に体が動いてい
た腕っぷしには自信はないけど脚力には
自信が
ある俺はずっと陸上部で中距離を走ってい
たの
だ仕事の鞄を放り投げ俺は逃げる男の背中
を
追う自分の呼吸音を聞いているうちにあっ
という間に男の背中に追いつい
た上着をつかみ道端に
投げ倒す俺の後ろからたくさんの足音が
近づいてき
たバス停で待っていた人たちが駆けつけき
たの
だろうひったくり班は観念したように伸び
て
いる俺はひったくり班を抑えつけるのを他
の人に任せ立ち上がりスーツの汚れを
叩き落とし
たキュっとスーツの裾をつまれ振り返ると
大きな目が印象的な女の子が俺を見上げて
いる俺と目が合うと女の子はニコっと笑っ
た
ありがとう足がすごく早いの
ね小学校に上がったばかりくらいだろうか
年齢の割にはハキハキと喋るなと関心
する女の子の方が大人びているものだけど
それにしても彼女はしっかりしすぎている
気がし
た本当にありがとうございますぼんやりし
ていて父の大切なものを取られて
声をかけてきたのは倒れていた女性だっ
た多分この子の母親
だろう母親にしては若いような気も
[音楽]
するカがぼんやりしてるからだめなの
よ呆れたように言う女の子の額を女性は
ピンと指で
弾くこらあね呼び捨てにしないでよ
お母さんて呼びなさい言
でしょは香でしょもうぼんやりしてだめ
じゃないしさんに怒られる
でしょ2人の会話からやはり親子らしい
ことが分かっ
た倉庫をしているうちに警察が
到着ひったくられた荷物の中身を確認して
ほしいとと呼ばれた女性のとへ布袋を持っ
てき
たは丁寧に布袋から白い布に包まれたもの
を
取り出すゆっくりと広げられた布に包まれ
ていたのが物資が使うカとのみだっ
た大丈夫です問題ありませ
ん警察官にそう言ってカさんは改めて
ひったくられたものを大切そうに
抱えるお父様は物資さんなんですね職人
さんには命の次に大切なものだよね大事が
なくてよかっ
た俺の言葉にかおさんは驚いたように俺を
見るあ俺仕事柄神棚やシグを取り扱うので
職人さんの作業を見学したことがあっ
てじっと見つめられ俺は言い訳がましい
セリフを
吐く彼女
はそうなんですねと小さく呟い
たその後俺たちは警察署で簡単な長所に
協力しお役目ごめと
なる職場には警察署から連絡をしたのだが
俺がひったくりハを捕まえたと言うと店長
のテンションがめちゃくちゃ上がっ
たなんとなく次に出勤するのが怖いような
気がする
ちょうど警察での手続きを終えたカさん
親子と警察署の玄関で顔を合わせ
た災難でしたね怪我はなかったです
か俺は気になっていたことをカさんに
問いかけ
た派手に倒れていた姿を見ていたから
ずっと心配だったの
だえああ大丈夫です怪我してないです
かおさんの返事を聞き安心したと
伝えるねえシがお礼がしたいっ
てスーツの裾をツンツンと引っ張られ
振り向くと彼女の娘あねちゃんがニコニコ
笑って
いるこら死じゃないでしょおじいちゃんて
呼び
なさいさんのを聞かないふりをしてあ
ちゃんは小さな手をついで
くるあの父がお礼をしたいと言ってまして
ご迷惑でなければ攻防
まで顔さんの申し出は願ってもないこと
だっ
た物資の工房を見学させて
もらえる俺は急に興奮してき
た昔からじゃ格が好きな俺は物資の技を
見せてもらえるなんてラッキーでしか
ない正直仕事に行く気分ではなくなってい
たし俺は職場に連絡して1日休みにして
もらおうそう決めるとなんだか今日の1日
がワクワクする1日になっ
たありがとうございます
是非意も俺にかおさんがちょっと引いて
いる
あちゃんは嬉しそうに俺と繋いだ手を
大きく前後に振ってご機嫌
だ大通りに出てからタクシーを拾い攻防へ
移動
するタクシーの中ではあちゃんから質問
攻めにあっ
た年齢から職場まで洗いざらい吐かせ
れるかおさんはそんなあちゃんをだめよと
いめつつ何度も俺にすみませんとを謝って
くる大丈夫ですよ俺隠すことなんてないん
であさんが満足するまでお付き合いします
よかおる聞いたあねさんだって
素敵あねちゃんは完成をあげて
大喜びかおさんの表情は警戒しているよう
に
硬い何か失礼なことを言ってしまった
だろうかと
俺は少し
焦るあ違うの父と会う時は緊張しちゃっ
て焦っている俺の様子に気づいた香さんが
慌ててフォローして
くれるどうやら訳ありの親子
らしい20分くらいタクシーに乗って到着
したのは山側にある工房だっ
たタクシーを降りるとあちゃんは俺の手を
キュっと握り早く早くと
駆け出す工房は新しい木の香りと木を削る
コンコンという乾いた音に見してい
たお弟子さんが8名おり香さんの姿を
見つけると作業の手を止め立ち上がり頭を
下げるかおさんも軽く釈をしながら攻防の
奥へ進んで
いく制作途中の彫刻を見つけその細工の
素晴らしさに俺は目を奪わ
れる自社の門の一部なの
だろう思わずため息が漏れる出来に足が
動か
ないいい出来だろう見る目がある
ね低い声と一緒に肩を叩かれ振り向くと
いかにも職人といった感じの男性が立って
い
た頭は綺麗にはげ上がり光っている
あねちゃんがしんと言いながら男性の足に
抱きつい
た男性は軽々とあねちゃんを抱き上げお
じいちゃんだろと言いながらわざとしかめ
つらをして
みせるあねちゃんは慣れたものでしさんの
しかめつらを見てキャッキャと声をあげて
笑っ
たごとですなんと俺を言ったらいいのか
本当にありがとうござい
ます片手であちゃんを抱っこしながらし
さんはそっと右手を差し出してき
た俺はその手を握り返し
た自然とエがこぼれて
しまう職人さんの手ですね尊敬し
ます飲みだができてゴツゴツした職人の
手俺がもする仕事をする手
だしさんは俺の言葉に照れたように頭を
描い
たこれが俺とごと親子の出会いだっ
たしさんは工房の隅から隅まで案内して
くれ俺の質問にも丁寧に答えてくれ
たこんな素晴らしいものを見せていただけ
て本当にありがとうございます元服です
俺は何度もしさんに頭を下げ
た困ったな俺をしなきゃいけないのは本当
はこっちの方なんだが
なしさんはそう言って豪快に笑っ
たこの日から俺はちょくちょく攻防にお
邪魔させてもらうように
なるしさんから来いよと連絡がある時も
あるしあねちゃんから呼び出されることも
あるその度にかおさんは恐縮したように俺
に頭を下げ
た2人のわがままに俺が付き合っているの
だと思っている
らしい新さんは俺を気に入ってくれたよう
で一緒に飲みに行ったりするようにもなっ
たもっかしさんの心配は香さんのことの
ようで酒に酔うと必ずさんの話を
彼女はバイのシングル
マザー最初の結婚が早かったのだと
言う俺は結婚に反対だったんだとしさんは
何度も繰り返し俺に話すの
だ物資の仕事に誇りを持っているしさんは
仕事に没頭しすぎて家庭を帰り見なかった
と
いうその結果奥さんの病気に気づくのが
遅れ病院に連れて行った時には癌が体中に
転移し手遅れの状態だったそう
だどうしてもっと家族を大切にしてくれ
なかったのかと泣きながらカさんに責め
られたと
いうこの日からかおさんとしさんの間には
溝ができ
た俺は愚痴を聞くことしかできないけど
できることがあるのなら力になりたい
酔いつぶれる審さんの姿を見るたびに何も
できない自分に厳密し
た大変なことになった
ぞ朝出勤するなり店長が俺に駆け寄り声を
あげ
たどうやら本社で大きなミスがあった
らしい詳細はまだ分からなかったが専属の
職人たちが一斉に契約の打ち切りを宣言
する騒ぎが起きているそう
だ本社から遠く離れた田舎の視点には
なかなか情報が入ってこ
ない専属の職人たちが一斉に契約を
打ち切ったとなると神棚や仏壇の生産が
止まって
しまううちの会社は自社生産の仏壇や神棚
売りにしておりそれの供給が止まって
しまうのは死活
問題本社が経営難に陥り最初に切られて
いるのは田舎の視点
だろう店長が慌てるのも仕方のないこと
だ俺は本社にいる元同僚に連絡を取りこと
の詳細を確かめ
たすると呆れるような事実が分かったの
だ原因
はなんと俺を作戦したあの
課長本社では年に数回職人たちとの渾身会
が
ある作る人間とそれを売る人間両者の円滑
な関係が売上に直結するもの
だそんな大切な渾身会で大失態をやらかし
た
らしいこともあろうに課長は酔って職人
さんに絡み彼らの仕事を馬鹿にしたのだと
いうそれを聞いた時俺は頭を抱えた
以前から課長は職人たちをかじてい
たそのことで何度も課長と俺は
衝突俺が煙たがられた理由の1つでも
ある回転の時間になってもみんななんだか
落ち着か
ないそんな中店に1本の電話が
入るそれは本社からの連絡だった
山岡君すぐに本社に戻ってほしいとの連絡
だ職人たちを説得してほしいと社長からご
指名だっ
て俺と職人たちの中の良さは本社でも有名
で社長の耳にも入っていたの
だろう俺はサラリーマンだ社長命令となる
と逆らうこともでき
ないすぐに本社へ向かう飛行機に飛び乗っ
た
羽田空港には同僚が俺を迎えに来ており
そのまま物資の攻防へ向かうことと
なるそれだけ急を用しているの
だろう攻防へ向かう車の中で俺はかおさん
に連絡をし
た本当なら今晩はかおさん親子やしんさん
と一緒にバーベキュをする約束をしていた
の
だ絶対に来てねとあちゃんにもも念をされ
て
いる俺はかおさんに事情を説明しあちゃん
としさんにも伝えて欲しいとお願いを
するわかりましたあと父に伝えておき
ますすみませんありがとうござい
ますそのまま通話を切ろうとした俺をあの
とかおさんが
引き止めるあの
こんなことを私が言うのは差し出がましい
かもしれませんがどう転んでも山岡さんの
責任じゃありませ
ん山岡さん全部の責任を自分で追いそう
でかおさんの言葉に俺は少し驚い
た俺のことを心配してくれて
いるしかもそれを伝えてくれ
たかおさんにに俺は勇気をもらったような
気分になっ
たありがとう頑張ってき
ます俺はそう言って通話を切るこのまま
話し続けていたら彼女に情けない弱を吐い
てしまいそうだったから
だ人に頼るのが苦手な俺の性格をかおさん
に見抜かれていた
なんて俺は彼女の真っすぐな目を
出すあの目に見つめられると隠し事なんか
無理
だあねちゃんはかおさんに似たんだなって
思っ
た結果から言うと工房に到着したものの俺
は何もできなかっ
た攻防の入り口から声をかけても誰も返事
をしてくれなかったの
だ工房内に人がいるのは気配で
わかる全てを拒否された状態で話し合いも
でき
ない俺はすごすごと本社に戻ることしか
できなかっ
た攻防の様子を社長に報告しこれは自給戦
になると
伝える翌日も朝から俺は工房へと足を運ん
だ中からは作業をしている音が聞こえて
くる何度か入り口から声をかけるが扉には
しっかりと鍵がかけられてい
た俺は玄関の前に座って職人の誰かが折れ
てくれるのを待つことに
するそんな日が5日続い
た社長は他の社員や課長を連れて行けと
言ったが大人数で行くと揉めそうな気がし
て俺は1人で説得に行くことを自分から
願い出て
いるごめんください山岡です話を聞いて
ください6日目俺は前日と同じように朝
から攻防へ行き閉ざされた扉の向こうに声
をかけ続け
たうちの仕事がなくなれば攻防にも
ダメージが
あるもし攻防を閉めるようなことになっ
たら腕のいい職人たちの行き場がなくなっ
て
しまう俺が恐れているのはそこだっ
たなんとか話を聞いてもらい
たい課長のような人間ばかりが集まった
会社ではないことを知って
ほしい俺はそんな気持ちで攻防の前に立っ
てい
たたださすがに毎日だと心も折れそうに
なるし
体力も
辛い夜もこのことが心配で眠れない日が
続いて
いる今朝は少し熱っぽい感じがしてい
た誰かが開けてくれるのをじっと待って
いると目の前の扉がぐにゃりと歪んで見え
始めるどうやら熱が上がってきたよう
だここで倒れて迷惑をかけるわけにはいか
ない俺は歯を食いしって立ち
続けるするとポンと誰かが俺の肩を後ろ
から叩い
た温かくて分厚いこの手を俺は知って
いる
えさんどうしてここに
とそこにはさんと香さんの姿が
あるこんな時は俺を頼ってくれていいんだ
よ水臭い野郎だ
なしさんはそう言って笑っ
たかおさんは飛行機が苦手な審さの
付き添いとして一緒に来てくれたのだと
言うここの奴らはなみんな俺の弟子なんだ
俺は目の前が一気に明るくなったような気
がし
たしさんは俺の期待を一心に受け攻防の
ドアをどんどんと叩きながら大声で職人の
名前を呼び開けろと
繰り返す体感としては15秒くらいだった
と
思う攻防の扉はあっという間に開かれた
[音楽]
の顔を立てて今回は許してやってくれない
か攻防の主人に真さんが頭を
下げる師匠に頭を下げられた職人が頭を
あげてくださいと慌てふためいてい
たこの度は本当に申し訳ありませんでし
た俺もしさんの横で頭を下げる
工房の主人は頭を下げているのが俺だと
気づき驚いた顔
で移動になったんじゃと言っ
た俺は精神誠意謝罪し課長は広角の処分を
受け本社から視点へ移動となることを
伝えるいいもの作ってりゃ嫌ことを言うや
なんて自然といなく
なるしさんは励ますように攻防の主人の肩
を叩い
たしさんの助けもありこの問題は
解決滞っていたシナジの納品も終わっ
た俺はしさんと一緒に視点に戻りやっと
日常を取り戻し
た今日も仕事終わりに新さんの攻防にお
邪魔して制作途中の飾りを見せてもらって
いる
父はお役に立てました
かかおさんがそっと話しかけてき
たもちろんです俺1人じゃ誰も説得できて
ませ
ん新さんは素敵なお父様です
ね俺のセリフにかおさんは困ったような顔
に
なるいつもかおさんはしさんに
よそよそしい態度
[音楽]
私父のことを素敵だなんて思ったことない
ん
ですもっと家庭を帰り見てくれていたら
お母様ももっと長生きできたんじゃない
かってずっと思っている
らしい高校卒業と同時に結婚したのも早く
自分だけの家庭を持ちたかったからだと
いう私は
絶対に幸せな家庭を気づくんだっ
てその1人よがりがダメだったんですよ
ねカさんの理想の家庭を気づく情熱に元
旦那はついていくことができなかっ
た離婚した後自分の独りよれに気づいたと
カさんは寂しそうに
笑う旦那は父とは全く正反対の人で
仕事は続かないし稼ぎは少ない
し結婚して初めてしさんが自分たちを愛し
ていたことを知ったとかおさんは
言うしさんは今でもかおさんのことを大切
に思っています
よ飲みに行ったらかおさんの話ばかり
ですもう仲直りしてもいいんじゃないです
か
かおさんは俺の言葉に深く頷い
てそうですねと小さな声で言っ
た2人の雪解は近い
だろう2年
後俺はもつバカマを着てかおさんの隣に
立っ
たかおさんは白く姿で眩しいくらい綺麗
だった
もう蒼太は私に感謝してよね香ると
くっつけるのに私がどれだけ骨を追った
と振り袖姿でふんぞり返るあねちゃんの横
でしさんは爆笑して
いるなかなかプロポーズできないでいた俺
を消しかけたのはあねちゃんだっ
た半年前の夕方攻防でカさんに見れている
と突然あねちゃんに足払いをされ俺は
ひっくり返る見てるだけで何年過ごす
つもり
よ小さな彼女が俺に
またがりどうするの育
なしと怒りながらポカポカと俺の胸を
叩くちょ
ちょっとあまりの幕に
俺の上に馬乗りになっているあちゃんを見
てかおさんが慌てて駆け寄って
くるこらあね何してる
のあねちゃんを俺の上から動かそうとする
が彼女はしがみついて離れ
ない俺は観念して寝っ転がったままの状態
でさんにプロポーズをし
たさん婚してくれません
かなんとなくお互いの気持ちは通じていた
のだが思いを口にしたことはなかっ
たかおさんの顔はみるみる真っ赤になって
いく立ち上がってからもう一度お願いし
ます俺は彼女に2度プロポーズをし
た現在は素敵な奥さんと可愛い娘尊敬する
義父に囲まれて最高に幸せ
だ人生何が起こるかわからない理不尽な
ことも起こるがその全てが悪いことだけ
じゃないんだなたった一時での出会いだと
思った女性とまさかの場所で再開したこれ
は奇跡か運命かその時は2人の未来が
こんな風になるなんて思っても見なかった
俺は橋本洋平28歳職員会社の本社の商品
企画部で働いている自分の考えた何かが誰
かのためになったりワクワクさせられたら
面白いだろうなそんな気持ちから何か企画
の仕事につけたらと思い今の会社を見つけ
たちょうど若い層を入れたいと新卒での
作業を行っていた入社してからは分や
データ収集が主で先輩たちの指示を受けて
動くことが多かったそれででもいつかは俺
もという気持ちで取り組んでいた企画書の
作成やってみろ課長の一声でチャンスが
巡ってきた時の紅葉感そして小さなもので
も企画が通った時の嬉しさは今でも覚えて
いる27歳の時新規プロジェクトの応募
企画があり思い切って挑戦したするとそれ
が採用されしかも大成功なんと社長賞も
もらったのだここまで来るのに決して楽で
はなかったが自分の中では順調に生来てい
たと思うそして気づけば29歳両親からも
仕事ばかりで結婚はどうなのと心配されて
いた両親は共に22歳の時に結婚兄も24
歳で結婚をしているもうすぐ30歳を
迎えようとしていても1人でいる俺が心配
だったのだろう知り合いでお相手を探して
いる人がいるんだけどねと母からお見合い
を進められたお見合いと聞いで気乗りし
ない俺に母はそんなに堅苦しいものじゃ
ないのよ1回会ってみたらというしかも母
はその相手の方に俺の写真を見せていた何
を勝手にとは思ったが反応は悪くなかった
と言っているちなみに相手の方の名前は
河田はかさん28歳で看護師をされている
というその子の写真は送るから見てみて
とこなくウキウキしている母は俺の返事を
またずして電話を切るすぐに写真と
メッセージが携帯に送られてきた真ん中に
いる子よ同僚と仲良く撮った写真のようだ
髪の毛を綺麗に1つでまとめていて笑顔が
似合う可愛い子だった写真を見ていると
続けて母からメッセージが傭兵の好みじゃ
ない兄もはかさんの写真を見ていたようで
兄が絶対俺のタイプだからと押したそうだ
さすが兄貴だ図星だったこともあり俺は母
のメッセージを読んで笑い声が出てしまっ
た正直なところ働き始めてから仕事に必死
で恋愛をしてこなかった今更どうやって
出会いを求めていいかもわからない将来は
結婚したいなとは思う会ってみるだけなら
いいかなと気持ちが前に向いたお相手の
はるかさんも堅苦しいお見合いは望んでい
ないという2人で待ち合わせをして1度
ご飯でも食べられたらとのことだった
お見合いをすることは決まったがナコード
などは入れずに2人で会うことにお互いに
連絡先を交換しひりを決めた2人の予定が
あったのが翌週の土曜日会う日を楽しみに
していたしかしそのお見合いの前日に
まさかの事態がお前に事例が出てるぞ石川
部長に呼び出され事例を受け取り目を
見開いたここって俺はうわず言葉に詰まっ
た移動があると聞かされておらず驚いた
こともあるがその移動先は県外の硬いなと
も言えるよんな場所にある視点だったのだ
従業因数も少なくただタスクをこなすよう
な部署だと聞いたことがある窓際族が
集まる場所として車内ではある意味有名な
場所だったア然としている俺に部長はお前
にぴったりだろ好きに意見して好きなよう
に働けるぞとこの移動は石川部長が俺を
推薦したと言っている人事部や上の人には
首をかしげられたそうだが俺が行けば活気
も出て売上も上がるんじゃないかと強く
押し頷かせたと石川部長は言っている本当
か嘘かは分からないが社長も俺の移動には
期待していると言っているらしいよかった
な石川部長はそう言ってあっていたなぜ
こんなことになったのかさっきの好きに
意見して働けるぞの言葉でピンときた俺が
社長賞を取った後くらいから石川部長の俺
に対する態度が急に変わったのだおい橋本
頼んでおいた資料どうなってるんだ気づけ
ばこれが始まりだったどれのことでしょう
かどれって1週間前に頼んでおいただろう
眉を潜めながらため行きまじに言われる
しかし部長時々に頼まれていたものも
なければ普段から直接頼まれることなど
なかなかない詳細も分からないまま俺は
みんなの前で怒られた浮かれてるんじゃ
ないのか調子に乗るなよ石川部長がなぜ
頼んでおいたと嘘を言ったのかは分から
ないが石川部長が俺に説教だけして去って
いったその忘れていたことに対して急いで
資料をまとめておけなどの指示もない
きっと何か勘違いでもしたのだろうとこの
時は思っただがその後も何かとつっかかっ
てくるというか嫌味の1つや2つを言わ
れるようになったのだそこで心当たりが
ちょっと前にある企画案が部長の気持ちで
押し倒されることがあったほとんど部長の
思いつきが詰まった内容しかしそれは以前
に却下されたものに似ていた他者が同じ
ようなものをやって失敗していたり今の
ニーズにも合っていないみんな思うことは
あっても部長には逆らえないのかイスに
そんな中俺は部長に意見というか助言の
ようなものをしてしまったのだそれが尺に
触ったようだそれで部長に目をつけられて
しまったのだ余計なことをしてしまったと
思ったが今まで通りを心がけながら石川
部長に気を使い仕事に励む日々を送ったで
もうまくはいっていなかったようだ結果
左川のような形を取られてしまった移動は
2週間後だからなちゃんと引き継ぎして
おけよ石川部長は俺にそう伝え警戒な
足取りで去っていったこんなことになりお
見合いどころではないと頭をよぎる移動先
は県外で遠いし今後の出も見込めないよう
な場所だ付き合いを始める前に断るべきだ
と思ったでも明日会うお店はもう予約して
あるキャンセルするのもなそれにはるか
さんに断るにしても電話で伝えるのは
あまりにも失礼だ明日直接会って謝ること
にした翌日お店の前ではるかさんと会う
笑顔で挨拶してくれるはるかさんに少し胸
がいんだ予約してある個室へと2人で入る
席に座ってすぐに俺はあのと声をかけた
はるかさんに昨日事例が出たこと行き先が
県外で遠く窓際部署へと配属されたことを
伝えた将来性がないことに加えこの先どう
なるかも分からないのによろしくお願いし
ますなど言えるはずがないこんな失礼な
状態で今日会うことになってしまったこと
もお詫びした電話でも良かったのに
わざわざ直接伝えてくださったのですね
わかりましたでもせっかくなので今日は
このままお食事付き合ってもらえませんか
怒られても無理はないだろうと覚悟してい
たがそれどころかはるかさんはニっと笑っ
てくれたこの後は美味しいご飯に下みを
打ちつつはるかさんの仕事の話や仕事が
忙しくて出会いがなかったことはるかさん
の知り合いの知り合い経由で俺へと繋がっ
た話などをしてくれた仕事にまっすぐ
突き進むところがお互いの共通点だったり
何気ない話も途切れることなくあっという
間に時間は過ぎる素敵な方だっただけにお
店を出る時はなんとも寂しい気持ちに帰り
は楽しい時間をありがとうと礼を伝え再度
お見合いを断る形になったことを詫びして
その場を後にした母にも連絡を入れる事例
の件を踏まえお断りしたことを伝えると母
は残念な声をあげたが納得してくれた移動
に関しては部長のことも含め不満がある向
の視点に行くくらいならと退職することも
考えただが行ってみるだけ行ってみて本社
に戻れる見込みがないことがはっきり
わかったらやめるのもありだろという結論
に俺は腹をくり移動先で頑張って働くこと
にしたそして1年が経つただタスクを
こなすだけと噂されていた田舎の視点確か
に本社の販売企画部にいた時に比べれば
面白みがない人件費削減で人が少ない上
本社なら別のやようなことまでやらされる
1人が抱える作業料が半端なく多く俺も
みんなも馬車馬のようだった残業続きで
エナジードリンクを飲んで騙し騙し働く
日々かなり体がきつかったそして猛暑を
迎えた夏の日バスに乗ろうと駅のバス
ターミナルに向かっていると急に具合が
悪くなったベンチに座ろうと向きを変える
と急に立ちくらみがその場でへたり込んで
しまったのだこの時の俺は軽い熱中になっ
ていた近くにいたおじさんに大丈夫かと声
をかけられるが頷くので精一杯すると今度
は大丈夫ですかと女性の声が聞こえた目を
開けられずにうってしまう立てますかすみ
ません一緒にあのベンチまでその声が
聞こえるとおそらく周りにいた人たちが肩
を貸してくれ日陰になっている場所まで
連れて行ってくれたのだ何人の方にお世話
になっただろうか半期で水を買ってきて
くれたり持っているもので青いでくれたり
声をかけてくれたさっきの女性は断りを
入れながら脈を測ったりおでこや首に手を
当てて体温を確かめてくれたり水分補給を
して冷たいもので首筋などを冷やしている
とゆっくりと症状が落ち着いてきた少し
気分がすっきりしてきたところで皆さんに
礼を伝えお引き取りいただいたよく手当て
をしてくださった女性の方は最後まで残る
よかった色も良くなってきてますねお家に
帰って安静になさってくださいその女性に
改めてお礼を伝えた本当にありがとう
ございます助かりました顔をあげちゃんと
目を見て伝えたところであれ俺はその女性
に声をあげたあやっぱりえっと橋本さん
ですよねなんとその女性ははかさんだった
のだはかさんは始め声をかけた時は気づい
ておらず俺が少し回復してきたところで俺
に似ていると思ったそうだ俺はクラクラし
て目が開けられず人の顔を見る余裕も
なかったから今更気づくでもどうして
はるかさんがこんなところに聞いてみると
今は休暇踊って1人旅中だというたった1
回会っただけなのによく気づきましたね
そう言って笑い合った笑えるほど元気に
なった俺を見てはるかさんはアドの表情を
浮かべるこのまま助けてもらったお礼をし
たいと思ったが今日のところはゆっくり
休むことにはるかさんは明日も近くの
ホテルにいるという翌日の土曜日にもう
一度会う約束をしたそして翌日俺はあの後
会社に直記の連絡をしちゃんと休んだこと
で体は回復気遣うはるかさんに元気になっ
たことを伝えたおすすめの両手でご飯を
食べながらはるかさにどうして1人旅をし
ているのと聞いたはるかさんは各地の温泉
巡りをしつつ自然に癒されたかったらしい
でも少し表情が暗く感じる疲れちゃったの
よね思い切って休みとっちゃったそう言っ
てはるかさんは無理して笑っているように
見えた橋本さんはどうなんですか話を振ら
れ俺も近況を話す前とは比べ物にならない
残念な仕事内容と少し愚痴をこぼしながら
改めて以前やっていた企画の仕事が好きな
ことに気づいたと話した今の環境に満足
できない自分がいる移動してきたばかりの
頃は本社に戻ってやると意地になってやっ
ていたがそれよりも別のことに挑戦して
みるのもありなのかなと最近思っている
ことを話したするとはるかさんは私も
こっちに来ちゃおうかな空気はおいしいし
なんだかほっとしてるしと遠い目をして
いるやっぱりなんだか表情が暗いなんか
あったんですか心配になりそう
やはり1人旅の理由はただの休暇では
なかったはるかさんは大きな病院の看護師
をしている平等の勤務で1人が抱える患者
さんの人数も多いそうだ看護師の仕事には
誇りを持っているけれど1人1人の患者
さんに真摯に向かい合いすぎて心が削れて
しまったらしい少し気持ちが折れてしまっ
たことでやっぱり自分には看護師の仕事は
向いていないのではと思うことにそういう
気持ちは党の昔に超えたはずだが今その
大きな波がまた来ているそうだ看護師の
仕事をやめようかと悩んでいるとのこと
元気に退院していく姿ばかりではない俺が
想像するよりもはるかに大変な仕事なのか
もしれない俺が言えるような立場ではない
が一度離れてみるのもいいんじゃない
ゆっくり休むのも必要だと思うよと俺は
助言じみたことを口にするはるかさんに
言ったつもりだったがなんだか自分に言て
いる気にもなった俺もやめちゃおっかな
伸びをしながら明るく言う俺そして何を
思ったのか俺は突しもないことを口にして
いたはるかさんがその気なら俺と一緒に旅
しません俺は一体何を言っているのだろう
かでも嘘の気持ちではないなんだろう漠然
とだがはるかさんと2人でいればもっと
いい未来になる気がしたのだはかさんは
驚いた表情をしたが俺のとんでもない提案
にに頷き私でよければと受け入れてくれ
たパパあれ今日どうした元気よく走って
くる息子しゃがんで抱き上げる診療所今日
半日だったから青と保育園にお迎え行って
連れてきちゃった今日は海沿いの商店街で
行われる待ち起こしイベントの日解散物の
販売はもちろんとれたての魚を焼いている
屋台や子供たが喜
おもちゃやフードも並んでいる俺はその
イベントを行う運営会社の社員として今日
はここにいるはかと再開したあの日俺は
一緒に旅をと口にしたその話が現実となっ
たのだお互いにこれは勢いだと思った俺は
会社を辞めはかは看護師を辞めた2人とも
仕事ばかりしてきたからお金を使う時間が
なかった旅に出る資金は十分にあったその
時の勢で俺たちは日本を一周した何か
新しいことを始めたいと思っていた俺だが
企画の仕事が好きだということ以外は
どんなことに興味を持っているのかどんな
関係の仕事にまたつきたいのかその辺が
はっきりとしていなかったはるかは一度
職場を離れることで前に進めたらという
思いだった俺の突拍子もない案に乗ったの
は自分が今どうしたいのかが分からなかっ
たから旅をして何か得られたらと思ってい
たらしいその時に訪れた1つが今住んで
いる海沿いの街塩の香りはもちろん食べる
もの全てが美味しかったそれに滞在して
いる間この街の人々の温かさがとても
心地よかったそれははかも同じように感じ
たという旅行が終わった後にここに移住
しようかなと互いに思ったすぐに働き先を
見つけなければ企画の仕事に着きたいと
思い求人サイトを開いてみると今動いて
いるイベント会社が求人募集をしていたの
だ食品なのか雑貨なのかと今までの仕事を
踏まえ狭い範囲で考えていた俺は瞬時に
これだと思った誰かのためにワクワクさせ
たい俺が企画の仕事をしたいと思っていた
原点だけはその時も変わっていなかった
イベント会社のホームページを見てさらに
心が踊ったそれでイベント会社へ最就職し
たのだそしてはかは診療所に最就職旅をし
て自分と向き合ったはるか看護師を目指し
ていた時のことを思い出したそう少しでも
誰かの支になれたらその思いも看護師の
仕事を誇りに思う気持ちも変わらないこと
に気づいたと旅をしている最中もはるかは
具合の悪い人を助けることが何とかあった
看護師の勘というものだろうか倒れていた
とかうまっていたとかではなくその人の
動きや顔色を見て大丈夫ですかとはるかの
方から声をかけていたのだ
さっさと動き落ち着かせたり気分を少し楽
にさせたりと俺を助けてくれた時みたいに
していたのだはるかにとって看護師は転職
なのではと思うほどはるかもそれに気づい
たのだと思うはるかは迷わず看護師の仕事
を探したそして今の診療所を見つけたのだ
診療所は地域の人との距離が近い好な街で
少しでも人に寄り添えたらと思ったそうだ
はかとの旅行岩場突発敵なものではあった
が旅をしている最中も不思議と不自然さは
なかった一緒にいても自然体で入れると
いうかワクワクする気持ちが大きかったの
だそんなはかとはすぐに距離が縮まって
いったこの町に移住して少し経った頃はか
とならその思いをちゃんと伝えるべくこれ
から先も俺と一緒にいてくださいと
プロポーズに近い告白をした嬉しいことに
はるかも同じ気持ちでいてくれた1年ほど
恋人として付き合い俺たちは結婚そして
息子の青人が生まれたのだちなみに俺の
家族は俺とはるかが結婚したことには驚か
なかった一緒に旅に出る時からこうなる
ことは予想していたらしい特に母と兄は
自分らがキューピットだと未だに言って
いるはるかのご家族もはるかが笑顔で
過ごしてくれていればそれでいいと離れた
土地で暮らしている俺たちを応援してくれ
ているもしはかと出会わなければ思い切っ
た行動はできなかっただろうししなかった
だろう今思うとあの理不尽な移動の話も
この楽しい未来に続く分岐点だったのかも
しれない左どころが俺にとっては永点だっ
たと思っているけれどあの時の思い切りは
今でも謎である何だったんだろう不思議
だったねと今でもはかと思い出しては笑っ
ているきっと奇跡と運命が重なったのかも
こんなこともあるんだなと思いながら幸せ
でいられる今を大切にそしてこの大好きな
街でずっと笑って過ごしていけたらと
思う珍しく俺と彼女の2人だけが職場に
残ってい
た俺と結婚してください俺が震える声で
彼女に言っ
た茶色のロングヘアに濃すぎないクールな
メイク落ち着いた雰囲気のエレガントな
ファッションに身を包んだ
彼女俺より1つ年上の35歳で会社の上司
課長
だはふざけてるの全然面白く
ない彼女は表情を1つ変えず吐き捨てる
ように言っ
た結婚って付き合ってもいないうちから何
を言っているのってことよバカくず
うせろ罵声を浴びせられ俺が惨めに
縮こまると彼女はとどに人を下げ小馬に
するような高笑いをあげ
たその高笑いの声で俺は目を覚まし
た布団の上に羽起きたパジャマの背中が汗
で濡れていた夢だっ
た悪夢だっ
たせめて夢の中でくらいは彼女に受け入れ
てほしかっ
たこんな俺だけどパジャマから着替えて身
を整と俺は部屋を出て1階に降り
た台所から食事の匂いがしたいつもなら
食卓で新聞を読んでいる親父の姿が見え
なかっ
た
おはよう父さんはキッチンのお袋に声を
かけ
た午後から出かける用事があるから着てく
ものを準備してるの
よ母さんも一緒に2人でお
出かけまあね
2年前に会社を丁年退職した親父は毎日家
でゴロゴロしてい
た専業主婦で1日中家にいるおふと2人で
それなりにやっている
らしい夫婦揃って外出するのは仲がいい
証拠だなどと俺は微笑ましく思っ
たかゆう俺は大学を出て就職してからも
ずっと実家で両親と暮らして
いる社会人になったら実家を出て
1人暮らしをしようか考えたこともあっ
たしかし俺は1人っこだったから両親2人
だけにしても寂しかろうし部屋を借りて
家賃を払うくらいならその分のお金を家に
入れた方が少しは親の助けになるだろうし
いずれ俺が結婚すれば家を出ることになる
だろうからそれまで実家で暮らすことにし
た
とまそう考えたのは事実だが実家にいた方
が楽でいいというのが本心だったと心の
片隅では分かってい
たお袋が作った朝食を食べてから電車に
乗って会社に向かっ
た職場が入っている複合ビルに着いて
エレベーターを待っていると俺のすぐ横に
人の立つ気配がし
た気配のした横を見た茶色いロングヘアに
すっと手をやっ
たその女性は夢に出てきた課長の彼女
おはようございます俺が張り切って挨拶を
すると彼女は横目で一別しただけであ
おはようそう大きな声出さないで
よ彼女に叱られ俺は心の中でごめんなさい
と詫び
た彼女が俺に不愛想で冷たい態度をするの
は常日頃からのことだっ
たこの時みたいに挨拶はいつもそっけ
なかった
チームの誰かに仕事を割り振る時も他の
メンバーにはこれお願いねみたいな口調な
のに俺にだけはこれしなさいと強い命令
口調だっ
たしかし俺自身はそんなことまるで気に
ならなかった子供の頃から厳しくされた方
が俺はやる気が出る性格だっ
た多分俺は褒めて伸ばされるより叱られて
伸びるタイプなん
だろうむしろ彼女の俺に対する態度を気に
していたのは同僚たちだっ
た俺が昔何かやらかしたのではないか彼女
との間に何かあったのではないかなどと
考えられることもあっ
たしかし当人の俺が何とも思っていないし
彼女から嫌がらせをされたのでも理不尽な
ことをされたのでもないから取り立てて
問題にはされなかっ
た多分彼女は俺がしれば伸びるタイプだと
見抜いているんじゃないかなどと俺はいい
方に捉えてい
たそんなことを考えていたので
エレベーターが職場のあるフロアについて
廊下を先にスタスタ行く彼女に俺はつい
こう話しかけ
たみんなから俺にだけリーダーの態度が
違うとか言われ
てすると彼女の足がぴたりと止まったは何
言ってるの俺に振り向いて彼女が聞いたえ
つまり俺にだけはきついとか冷たいとか
いや別に俺はそんなこと思っていませんよ
彼女の顔がみるみるこったので俺は焦った
すると彼女が俺から目を離し前の方を向い
てそんな私エコひきとかしませんと
言い残しさっさと歩いていっ
たエコひきってここで使うところ
かところが彼女も気にしたらしくその日は
俺にするが違っ
た田中君こっちの先にお願い
できる普段なら急ぎのこれ先にしなさいだ
チームのみんなも軽減にしていたが俺は
なんだか調子が狂っ
た尻のありがムズムズしてとにかく
落ち着かなかっ
た最もそんなのはこの日限りで次の日から
は元の彼女に戻ったのだ
がとにかく落ち着かない1日を終えて仕事
から家に帰った俺を今度はとんでもない
ことが待っていたので
ある俺が帰宅すると普段なら夕飯の支度を
しているおふがリビングで親父とお茶を
飲んでい
た何かをこそこそ話し合いながら2人とも
上期限だっ
た食卓には折り詰めの寿司が並んでい
た午後から2人で外食したついでに
デパチカにでも寄ってきて買ってきた
らしかった
俺が風呂から上がるのを待って3人で食卓
を囲ん
だそうまずは1杯
やれ珍しく親父が俺のグラスにお酒を注い
でくれ
た特上だぞ特上この
寿司親父は気味が悪いほど機嫌が良かった
お袋と外出したのがよほど楽しかったのか
とその時の俺は思ったのだがこれが大きな
間違いだっ
た特上寿司の夕飯を済ませた後親父が俺に
話があるというのでソファーに向かい合っ
て座ったおい母さんも早くこっち
に食後のお茶を入れていたおふを親父が
手招きしたおふもそくさと親父の隣に座っ
た決めてきたぞ今日決めてきたって何を
決めてきたの
[音楽]
お前の円THだよ結婚
相手俺は一瞬何を言われているのか理解
できずにい
たところが親父も親父の隣にいるお袋も
ただ満足げに俺の顔を見るばかりだっ
たつまりはこういうことだった半月ほど前
親父とおふはリビングで一緒に昼食を食べ
ていたするとけっしにたテレビから代理
合いを話題にした情報番組が流れ
た代理合いとは結婚相手を探している本人
たちに変わってその親同士が見合いをする
というものだその情報番組に俺の両親は
興味を持っ
た母さんやまおはどうなんだ結婚する相手
とかはいないの
かどうなんでしょう仕事が終わるとパト
みたいにさっさと帰ってくるし休みの日
だって特に
ね34歳にもなって女の影すらない俺の
将来をにわかにはんだと
いう母さんやだったら俺たちでなんとかし
てやるかなんとかってどうやってだから
ほれ今テレビでやってた大りおいってやつ
でだ
よ早速親父はパソコンを立ち上げネットで
結婚相談所を探し出したすぐさま入会
手続きをして代理お見合いを申し込ん
だそしてこの日結婚相談所がマッチングし
た相手方と代理見合いをして話をまとめて
きたというのであっ
たそんな俺に断りもなく勝手なことして
勝手でもとってでもいいんだ父さんたちが
なんとかしないとなあ母さん
そうよそれにそのお相手とっても良さそう
なお嬢さんらしい
から俺の行末を暗示てくれている両親の
気持ちには感謝した感謝はしたが
しかしとにかくもう決めてきたことだお
祝いに買ってきた特上寿司だってお前
うまいうまいて食べた
だろうなんてこったそうと知っていたら
食うんじゃなかった特上
寿司それともお前誰か付き合ってる彼女で
もいるのそうだともいるって言うなら連れ
てきて紹介
しろ畳みかけるように両親から迫られ
た親の首を閉めてやりたいと生まれて
初めて思っ
たわかったよだったら連れてくるよそう俺
が単価を切ると親父とおふがあ然として顔
をみ合わせ
たいるのか彼女本当にでどこまで行ってる
んだそんなことほっといて
よ今更嘘でしたなんて言え
ない分かっただったら次の週末次の週末に
俺と母さんに紹介
しろ代理合いした相手に返事をしなければ
ならないからと親父から機嫌を切られて
しまっ
た成行で俺が付き合っている彼女を次の
週末に両親に紹介することになった
だが現実にはそんな相手はい
ない自分の部屋に戻って布団に潜り込ん
だこのままだと両親が決めてきた相手と
結婚させられるかもしれ
ないそう思うと一向に眠れなかっ
た両親が代理見合いまでして探し出してき
たその女性もしかしてその人が俺に
うってつけの相手かもしれ
ない会ってみたらにいるかもしれ
ない俺を誰より理解している両親の眼鏡に
叶ったのだ
ししかし会う気になれない自分がい
たなんでだろうと布団の中で考え
た両親が俺を無視して勝手なことをした
からそれも1つあったしかしそんなこと
よりも目を閉じた俺のまの裏に浮かぶ彼女
の存在が断然きかった俺にだけ冷たい態度
をする職場の上司課長の竹内洋子
だ彼女を次の週に我が家に招いて付き合っ
ている相手だとか恋人だとか両親に
引き合わせられるはずはないでもだからと
言って両親が代理見合いをして見つけてき
たその相手と結婚を前提に交際するそんな
こともありえない
決着をつつけるの
だ布団で寝返りを打ちつつ俺は決め
たもしかするといや多分かなりの確率で俺
を嫌っているに違いない彼女でも俺は俺の
思いを伝えないといけないそうやって自分
の心に蹴りをつつけるの
だその翌日職場にいた俺は仕事をしながら
彼女の様子をずっと伺っていた
そして再確認した同僚たちが言っていた
通り確かに彼女は俺以外の部下たちには
やかで優しい笑顔で接して
いる俺がそんな彼女に見れていると彼女が
親の方でも見るみたいに鋭いまなざしで俺
を睨んでき
たやっぱり嫌われてるんだ
俺そう思いつつも俺のノりには仕事でミス
して土下座する俺の背中ををヒールで
踏みつけてしっかりしなさいと叱りつける
彼女の姿が思い浮かぶの
だ彼女に踏みつけられて俺は天にも登る
思いがして
いるちょっと田中君何を1人で似あけて
ないで仕事仕事し
なさい彼女にどやしつけられて妄想から
冷め
た俺は席を立って彼女の前に行っ
た彼女がむっした顔を俺に向け
た実は降り行って相談したいことがあるん
です
けど俺が言うと彼女は顎をしゃくって話の
先を促し
たここではちょっとあれなん
で俺は近くにいる同僚たちをキョロキョロ
見て内密な話であることを暗示し
たすると彼女は面倒そうにため息をついて
腕時計で時間を確かめた
それじゃあもうすぐ時間だから仕事片付け
てしまいなさいとまた顎をしゃくって俺を
席に戻るよう促し
たお先にお疲れ様の声が飛び交う中俺は
彼女とパーテーションで仕切られた
打ち合わせスペースに行っ
たそれで相談って何さっさと話し
なさいはい実はうちの親がですねその
代理見合いとかいうのをやってきまして俺
がしどろもどろで切り出すと彼女はポカン
とこ固まっ
た俺は代理見合いとはいかなるものかを
説明してから俺には事前に何の相談も
なかったこと両親との話し合いの成り行き
から次の週末に俺の恋人を紹介す紹介する
はめになったことを話し
ただからて私にって何な
の俺の恋人になってもらえませんかは私が
その恋人
に彼女が顔をこらせていっ
た俺は彼女を怒らせてしまったと思っ
た無理ですよねやっぱり俺どうせリーダー
から嫌われてる
し別に嫌ってなんかいないけどそんな小工
はやめ
なさい彼女が小工と言った意味が俺には
分からなかっ
たしかし覚悟はしていたものの彼女から
あっさり振られたショックで俺の頭はそれ
どころではなかっ
たすみませんでした忘れて
ください今の俺はそれだけ言い残して
すごすごと退散し
たその夜食欲もなくした俺は夕飯も
そこそこに自分の部屋に閉じこもっ
たそして布団で仰向けになりながら彼女の
言葉を思い返してい
た別に嫌ってなんかいないけどそんな小工
はやめ
なさい
あれ嫌っていない彼女は俺が嫌いじゃな
いっ
て小工小って何のこと
だ次の瞬間俺はガバっと上半身をした彼女
に勘違いされたのではないかと俺は
ようやく気がつい
た俺は親に代り見合いをされて週末恋人を
紹介するはめになったと彼女に事情を説明
したそして彼女に恋人になってほしいと
申し込ん
だ彼女はあの時確か私がその恋人にその
恋人にと答えた
見合いを断るためのダミーの恋人になって
ほしいと俺が頼んだっって勘違いされたん
だだから小工なんて言ったん
だ俺は一筋の巧妙を見い出した気持ちに
なっ
た同時に自分のまけさに真底呆れはて
た俺は彼女に伝えるべき肝心な部分を
すっ飛ばしてしまったのだ俺が見合いを
断りたいのは彼女がいるから彼女のことが
好きだからという
ことその完全かめなことを言い忘れて
いきなり恋人になってほしいなんて告白し
たから彼女に勘違いされたの
だ俺は大慌てで部屋から飛び出し階段を
駆け降りてリビングの親父とお袋の前に
行っ
た今度の週末だけど彼女連れて来られなく
なった俺がそう言うと親父が身を乗り出し
て
見合相手に返事を待ってもらっているのに
どういうわけかと聞いてき
た何かもっと大事な用があるとでも言うの
かお前の
彼女親父に詰め寄られて俺は首を縦に振り
そうになっ
たしかしその時小工はやめなさいと言った
彼女の声がのりに響き渡っ
たいないん
だ彼女って呼べる相手
正直に答え
たすると親父とおふがそれなら見合いを
受けろと俺に迫っ
た俺は無理だと突っぱね
た無理は無理だ
と親父とふ彼女はいなくても好きな人が
いるんだだから無理は無理だって言われて
もやっぱり無理だ
よ親父が怒りで顔を真っ赤にして
立ち上がりかけたのを隣からお袋が
引き止め
たお袋が親父に首を横に振って見せ
た親父は力なくソファーに腰を落とし
た翌日珍しく俺と彼女の2人だけが職場に
残ってい
た彼女はいつもと変わらない茶色のロング
ヘアに小すぎないクールなメイク落ち着い
た雰囲気のエレガントなファッションに身
を包んでいた
俺は彼女に話しかけるタイミングを
見計らってい
たそして今だと思って席を立ったその時太
騎士官に襲われ
た俺が彼女の前まで
行く俺と結婚して
ください俺が震える声で彼女に
言うはふざけてるの全然面白く
ない彼女は表情を1つ変えずに吐き捨てる
ように言う
さらに罵声を浴びせられ俺は惨めに
縮こまる彼女はとどに高笑いを
あげるこの前見たばかりのあの夢あの
悪夢だが俺は気合いを入れ直して彼女の前
まで行っ
た彼女が何事かと顔をあげ
た俺と結婚して結婚を前提に付き合って
ください俺は震える声で彼女に言っ
たはふざけてる
の彼女が表情を1つ変えず吐き捨てるよう
に言っ
たなじられ罵声を浴びせられるかと思っ
た何よご両親が持ってきたお見合い結局
断りきれなかっ
たしまったと思ったまた先走って肝心な
ことを話すのを吹っ飛ばしてしまっ
たそっちは片付いたんです昨日両親に
きっぱり言いましたから話がとびとびに
なってすみません昨日も俺課長を誤解させ
てしまって別に見合い話を断る口実に課長
に恋人になってくれなんて言ったつもり
じゃなかったんです必死で言い訳する俺を
彼女はずっと怖い顔で睨んでい
たそうだと思ってた田中君てそんな作詞
じゃないものね私もね早とりしたかと思っ
てさだから今日他のみんなが帰るまで待っ
てたの
よあなたから何か言ってくるだろうって
待ってたの
よ意外な展開に俺は身動きが取れなくなっ
てい
たでも課長は俺のこと嫌いだったん
じゃ嫌いじゃないって昨日も言ったよねそ
そそうでしたでもだったらどうし
てどうして俺にだけ冷たい態度をしていた
のか聞いたすると彼女は薬と鼻で笑っ
たそして言った仕事終わってるんでしょ
だったらさっさと帰り自宅しなさいご飯
食べに行くからほら早くしなさい
ってこうして俺は彼女と2人で夕飯に
出かけたのだった
この度正夫さんと結婚を前提にお付き合い
することになった竹内洋子と申し
ますその週末彼女が俺の親父とお袋に挨拶
をすると言って我が家に来
た俺は蒼いの拷問の陰道を見せつける見と
肛門になった気分だっ
たところで彼女が俺にだけ冷たかったのは
俺が好みのタイプの男だったから実は彼女
男の前では去勢を張ってきつい態度を取っ
てしまうのだとこの前夕飯を食べながら
教えてくれ
た大学生の時にねすっごい失恋したのよ
好きで好きでたまらない人だったから
振り向いて欲しくっ
てその彼に対する態度があまりにあらさ
だったせいで友達にもバレバレだったと
いうところが党の彼には別に一の人がい
たその人に振られてさ赤かっぱじかいたと
思ったのね悔しいやら恥ずかしいやらで
さそれ以来彼女は気になったり好きだと
感じた男には素直になれず冷たく接する
ようになったそう
だそう言って彼女は照れながら誰にも見せ
たことがない俺にだけの笑顔を作ってくれ
たの
が明るく元気印の主人仕事で尊敬できる
主人の存在が急に大きくなったんだ彼女の
表情や仕草が俺の胸の1番奥に追い込んで
いたある存在と重なったのだその瞬間表に
出せなかった感情が俺の中で弾け
た俺は立花啓介今年で28歳になる結婚は
まだしておらず実家で父と2人暮らし幼期
は祖父母と親とていたがある日突然母がい
なくなった両親の離婚と聞いているそれ
から母のいない生活が始まった仕事で
忙しい父に代わり祖父母に面倒を見て
もらっていた父はとても優しかったが
祖父母はとても厳しかったおもちゃや
ゲームで遊んでいると途中で取り上げられ
ひらがなや算数のドリルをやらされていた
小学校に入ってからもセルを置いて遊びに
行こうとすると怒られすぐに宿題に手を
つけないとこっぴどく叱られた宿題が
終わっても友達と遊びに行くことは許され
ず祖母が用意したドリルをやったり夕食の
手伝いをさせられたりしたのだ祖父も仕事
から帰ってくると宿題はやったかと必ず
確認してくる宿題のノートを見せるとよし
いい子だと頭を撫でてくれたが二言目には
勉強はしっかりしろよが祖父の口癖だっ
た休みの日父と2人で出かけられる日が俺
にとっては一番楽しみだったかもしれない
その日だけはゲームセンターで遊んでも
怒られないじいちゃんとばあちゃんには
内緒だぞそう言って父は好きなだけ遊ばせ
てくれたでも必ず帰り道に父はいつも
ごめんなと俺に謝って頭を撫でながら
ぎゅっと
抱きしめる今なら少し父の気持ちが分かる
が当時はその時間がとても切なく感じてい
たとにかく勉強ざまだった子供時代窮屈さ
も感じていた俺は大学入学と同時に家を出
た有名大学への入学は祖父母の願いでも
あった家を出てからも近所や親戚にうちの
孫が有名大学に通っていると自慢気に話し
ていた
らしいそんな祖父母もほどなくして祖父が
高し祖父が亡くなった年に祖母が認知症に
なり施設へ日に日に記憶が薄れていく中祖
が絶対に忘れなかったことは俺のこと面会
に行くと必ずちゃんとお勉強をしてるかね
頑張るんだ
よ口にするあの頃の圧はなく優しい口だっ
たがいつまでも俺の勉強のことを心配して
い
た祖母は施設に入所して3年で高い大学を
卒業した俺は地元に就職そこからは実家で
父と2人暮らし
だ父とは休みの日や帰宅時間が違うため
ご飯だけはそれぞれで済ませていたそれで
も時間が会えば俺が適当に作ったつまみで
一緒に晩酌することも
父との晩酌は静かにまったり飲んで眠く
なったら寝るのがお決まり大人になった今
は父と穏やかに過ごして
[音楽]
いるはいわかりましたよろしくお願いし
ます大きなため息と共に電話を
切る主人どうしました保育園から電話熱が
出ちゃったみたいで俺にできることがあれ
ぎます早く言ってあげてくださいいつも
本当にごめんお願いしてもいいか
な俺の会社ではよくある光景子持ちの社員
が何名か働いているため相待や遅刻血筋
なんかも多いでもうちの会社ではこういう
時でもすぐに勤務交代ができる体制が取れ
ている独身も含め急な休みでも対応して
もらえるいい会社だ今日は俺が事を継こと
に谷原主人には3歳の息子さんがいる
シングルマザー副食後も主人を任されて
バリバリと働いているいつも明るくて元気
いっぱいの主人だがある日お子さんの風が
映ってしまい数日休むとの連絡があっ
た俺はふと心配になる確か主人もシングル
マザーで育っていて母親はにいと聞いて
いる離婚をした当時会社をやめようか迷っ
たが今の仕事を続けたかったため実家に
戻るのをやめたと話したことがあったのだ
頼れる人が近くにいないはず大丈夫だろう
かそう思った俺はすぐに主人に連絡を取り
必要なものを買って届けたの
だ1週間ほど休んで主人が復帰買い物にも
出られずに困っていたから本当に助かった
と礼を言われた息子さんも元気いっぱいに
なったとのことで俺は安心したその数日後
主人からちょっと相談があると言わ
れる息子の太がね立花君にまた会いたいっ
て言ってるのあのお兄ちゃんまた来るって
言われちゃってどうやらお見舞いの時に
持って行ったプリンやゼリーが太君の大
好物だったようでちょっとだけ顔を見て
話しただけだったが気にられてしま
だそれでねママの会社でしか会えないよっ
て言ったら泣いちゃって今朝もしとし
ちゃってたの1度でいいから会ってもらえ
ないか
な主人が申し訳なさそうにお願いしてきて
いたがそんな可愛いことを言われたら会い
に行かないわけが
ない素直に母に甘えている太君が可愛いし
自分も祖父母がいたとはいえ片親だった俺
の場合はちょっとしたがママさえもあまり
言えたことがないこれくらいの願いなら
喜んで叶えてあげたいと思ったもちろん
いいですよ一緒に遊ぼうってこた君に伝え
て
くださいその晩主人がこた君に伝えると
とても喜んでくれたらしいけど困ったこと
になったと主人から連絡が来たなんとこた
君が俺と主人と3人で水族館に行くと言っ
て聞かないらしい
太君がお兄ちゃん一緒に行こうと言って
いるお願い動画まで送られてきたあまりの
可愛さに俺は悶絶主人は申し訳なさそうに
していたが俺は心よく叶えてあげることに
し
[音楽]
た早速次の休みに水族館へ主人の家まで車
で迎えに行くと玄関を開けた途端君が勢い
よく俺に飛びついてきたこらこらまずは
って言のこんにちはよろしくお願いします
きっと主人と練習したのだろう小さな頭を
ペコリと下げてニコニコと笑っている水族
館に着くまでの間も知っている魚の名前を
教えてくれたり保育園での楽しい出来事を
一生懸命に話してくれ
た水族館についてからは俺と主人の手を
ついで真ん中に入り嬉しそうにいでいる
本当に俺で丈だろと少し不安だったが
そんな心配はいらないほどに太君が喜んで
くれているお兄ちゃん見て見てと魚に反応
しては俺の顔を見てニコリと笑う様子に
何十回何百回とこた君が可愛いと思ったか
最初は申し訳なさそうにしていた主人も
いつの間にか心から楽しんでいるようだっ
た子供の笑顔のパワーってすごいんだな
主人も俺も自然な笑顔で溢れていたと
思う館内にある小さなカフェで大人は小太
君が遊ぶ様子を主人と並んで見ていたこた
君素直ないい子ですねのびのび育ってて
いいなほろっと自然に出てきた言葉だった
俺あまり子供の時の楽しい思い出ってない
んですよねちょっとだけこた君が
羨ましかったのだろうかふと子供の頃の
ことを思い出すその流れで俺は母が幼少期
にいなくなったこと母の記憶はうっすらで
遊びも自由にさせてもらえず祖父母に勉強
ばかりさせられていたことなど話していた
あつまんない話しちゃって住みませんでも
主人見てると思い出すんですよね俺の母も
いつもニコニコしながら俺のことを見てて
くれたなって記憶はうっすらですけどその
時少し不思議な感覚だっ
主人が太君に向けている笑顔が俺の母の
横顔と似ていると思っ
た今日1日一緒に過ごしてみて普段の仕事
中の主人とはまた違って見えなんか
落ち着くというか温かいと感じていたなぜ
だろうと思っていたが主人がこた君に笑顔
で接していたり君の言うことにそうだねと
何でも肯定するとこから入ったりそんなが
うっすらと残っている俺の母の記憶と
重なったの
だこた君とたくさん遊んでとても楽しかっ
たが温かい記憶を思い出せたことも嬉しく
思っ
たやんちゃで大変だけどねでも世界一
可愛いからつい甘やかしちゃうよね母親だ
もん家に帰り今日の主人との会話を
思い出すやんちゃさんかそういえばよく母
に啓介はやん家さんねって言われてたっけ
ななんだか今日の主人の笑顔や言葉1つ1
つが記憶の中の母と重なって
しまう父さん母さんてさ今何してるか知っ
てる父との晩酌中ふと聞いてみただが父は
その言葉を聞いて動きが固まったそれも
そのはず母がいなくなってからこれまで
1度も母のことを聞いたことがなかった
から驚いたのだろう離婚当時母が帰ってこ
ないことが寂しかったが父の辛くて悲し
そうな顔祖父はだまり祖母からは母ちゃん
のことは忘れなさいと大人たちの顔色を見
て子供ながらに母のことは口にしてはいけ
ないのだと思っただから離婚した理由も
知らないしなぜ何も言わずに母がいなく
なったのかも俺は未だに知らない
[音楽]
ごめん口にしたら行けなかったか
な黙り込む父を見て俺は謝ったすると父は
酒を一口飲んで咳払い
謝るのは父さんの方だすまなかっ
た振り絞るような声で話しだす
[音楽]
父気づけばこんな年になってたな何も聞か
ないのをいいことに目をそらしてた父さん
のせいなんだ父さんが母さんを守ってやれ
なかったお前からも引き離してしまっ
た父は俯きながら時折り顔をあげて
ゆっくりお酒を口にしながら話してくれ
た離婚の原因は祖母と母の教育方針の違い
だったそう母は子供はのびのびと遊ばせ
ながら育てたいと思っていたしかし祖母は
小さい頃から学ばせないとダメだと
しつこく言っていたらしいどうやら祖母は
自分の子供である父の教育の仕方を間違え
たという不の思いを抱えていたそうもっと
ちゃんと勉強させていればいい大学いい
会社に就職できたのにと父も俺と同じく
色々とやらされて育ったが高校受験大学
受験と失敗し祖父母の望む一流大学に入れ
なかったそうだ
有名大学すら入れず2流の大学に普通の
一般企業にしか入れなかった父にお前の
父さんは大企業で働いているのにと父の
ことを何度も情けなと言ったり育て方を
間違えたと口にしていたそう
だその追いを消したいがために祖母は孫で
ある俺に期待を寄せた俺は独りっこだが
長男であるということもありなおさら期待
する気持ちが強かったの
だろうそんな祖母に母は反発母は父のこと
を尊敬していたし一流大学だからいい大
企業だからいいという考えが大嫌いだった
子供にはのびのび育ってほしいと願う母
立花家の後とりなんだ口出しして何が悪い
お前はよそ者出てけ祖母はそう何度も口に
しては母を苦しめていただが
祖母は何度も絶しのぶ母が憎くなってきた
の
だろうある日母が仕事から帰ると玄関の外
に無造作に積まれた母の荷物
がお前はもうこの家のものではないと離婚
届けに無理やりサインをさせたというの
だ母は当たり前のように俺を抱き抱え連れ
て出ようとしたでもそんなことは許される
はずもなく祖父母が俺を部屋の中にで母
から強引に引き離した閉め出された母は
とうとう辛い決断を下しちょうど託した父
に
啓介よろしくお願いしますと消えそうな声
で母は頭を下げたそう何があったのか
気づいた父だったがごめんというのが精
一杯だったその時のことを父はひどく後悔
していた父はき損の息子であるがゆえに
祖父母には何も言えなかったと
いう母を守りきれなかった自分が情けなと
父は涙しながら話してくれ
たなんで母を引き止めなかったんだ普通
なら父をそう責めるだろうだが俺には父の
気持ちが分かる気がしたこれでも長い時間
祖父母と過ごしてきた祖父母に人生を否定
され続けてきた父はきっと行動することで
なかったんだと思う俺はとても父を責める
ことなどできなかったそれで母さんは今
どこにいるか知っている
の父の思いも受け止めた上で俺は父にそう
聞いたすると父は静かに席を立ち自分の
部屋へしばらくして1枚の紙切れを持って
き
た母さんの携帯番号だ変わっていなければ
う聞くと声でのやり取りはもう20年もし
ていないというそしてもう1つ父は俺に
封筒を差し出した開けて
みろ封筒の中身は俺名義の通帳だった
そっと通帳を開いてみるするとずらっと
入金記録がされていたのだよく見てみると
振り込み名義のとにカで何かじされている
おめで少し前をたどってみれば入学をお
めでとう卒業おめでとうそれぞれの節目
節目でメッセージととに1万円や3万円が
振り込まれてい
たお前の母さんから
だ1番新しい貴重のところはこの間迎えた
28歳の誕生日の日付だっ
た今まで黙っててすまなかったなかなか言
なくて
な父は20何年もの間このことを言い出せ
ぬまま毎年のように貴重だけは行っていた
のかと思うと俺は胸が締めつけられるよう
な思いだっ
た母さんが俺を思い続けてくれていること
だけでなく父もまた母のことを思い続けて
いると分かったから
だ父さん母さんに会ってみない
か俺がそう言うと父は目をを丸くしていた
が会えるなら会いたいと言うと父は静かに
頷き涙を流してい
た俺は父からもらった母の番号に電話を
かけて
みる
もしもし明るい女性の声が聞こえた俺は
名前を名乗りお母さんですかと聞いたする
と俺の名前を口にして黙り込むしばらする
とすすりなく声が聞こえていって
ごめんごめん
ね母は声にならない声で何度も俺に謝って
きたのだ俺は全て父から聞いたことを伝え
素直に会いたいと伝え
た家族3人で会う約束をした日待ち合わせ
場所は近所の喫茶店天内に入ると母が先に
待っていた母の記憶はうっすらなのに顔を
見ただけで母だとすぐに気づいた母は俺と
父と目が合うなり泣きだしへなへなとその
場に座り込んでしまったそんな母を俺と父
はぎゅっと抱きしめる父はごめんごめんと
母の背中をさすり母は俺の腕に触れると
そのまま手をぎゅっと握ってきた懐かしく
感じるぬくもりに俺も思わず涙が
流れる母さん
元気でよかった俺も母の手をぎゅっと
握り返すでも不思議だな手の感覚って覚え
ているもんなんだ
な母さんそんなに手小さかったっ
け俺がそう聞くとやっと母は顔をあげた
あなたが大きくなったから
よ母は大事そうに俺の手を撫で涙を拭い
ながらやっと笑顔を見せてくれた
少し母に話を聞く母は両親を早くになくし
ていたため今までずっと1人で暮らしてい
たらしい再婚もしていないという母は俺
だけでなく父のこともずっと思っていた
あの祖父母の暮らしでは父が辛い思いを
するのではと何度も何度
も父と俺を迎えに行こうと考えたらしいで
もなすすべがなかったという
[音楽]
あなたのことだから自分を責めたでしょう
何もできずにごめん
なさい母の目からすーっと涙がこぼれた父
は唇をふわせながら涙をこらえて
いる守ってやれずすまなかった情けな限り
だ追いかけることもできなかったなんとか
したかったでもダメだったごめんな
そう言ってうれる父に母は首を小さく横に
振りながらここまで啓介を立派に育てて
くれたじゃないそれだけで十分2人とも
元気でいてくれただけで
十分母は肩をふわせながら喋る父の手を
両手で包み父の思いを受け止めていた俺も
涙が溢れたこんなにもお互いを思いやって
いた親がなれにならなければいけなかった
のか母は1枚の写真を差し出すそこには
幼き頃の俺と両親が笑顔で写ってい
た母さん3人で一緒に住まない
か俺は思わずそう口にしていた突然の提案
に父も母も驚いていたが俺はもう一度家族
の時間を作りたかっ
た父さんも母さんもきっと気持ちは同じ
はずだ父さんと母さんの目を見れば
分かるお互い思い合っていることが分かっ
た
[音楽]
からそれから父と話し合い実家を売り払う
ことにした再スタートを切るのには新しい
家の方がいいだろうそして文章マンション
を購入家族3人での生活が始まった無口
だった父さんも母さんが家にいることが
嬉しいのか口元が緩くなって
いるそんな俺と母さんも目が会えば自然と
笑が溢れる20数年分の時間を埋めるのに
はそう時間はかからなさそう
[音楽]
だ母と暮らし始めて2年が経った頃俺は父
と母にある人を紹介した谷原主人と太君だ
実はあの水族館以来君気に入られた俺は
よく遊びに行く中になっていたのだ
プライベートで主人と孝太君に会うにつれ
俺は特別な感情を抱くようになっていた
それは主人も同じ気持ちだったいつか主人
と孝太君とも家族になれたらと思いこた君
の気持ちを大切にしながら慎重に交際を
進めていたそしてこの間こた君から誕生日
に欲しいものがあると言われた何が欲しい
のか聞い
たらお兄ちゃんがパパになって誕生日は
パパになって会いに来てと嬉しいお願いを
されたのだ本当にパパになっていいのと
聞くとずっとパパになって欲しいって思っ
てたと照れながら教えてくれたそんな
嬉しいお願いをされたら叶えないわけに
いかないこうして俺にも新しい家族ができ
たのだ結婚してから俺はマンションを出た
が両親の元には主人つまり妻のはかとこた
とよく遊びに行く父も母もおじいちゃんお
ばあちゃんと呼ばれいつも嬉しそうにして
[音楽]
いるなんだかはかさん若い頃の母さんに
そっくりだなそうでもやっぱり親子なのね
啓介も若い頃のお父さんによく似てるわね
なんだか昔の私たちを見ているよう
[音楽]
ねふと家族揃っている時に父と母が巣口に
した目を細めながらコータを見てお互いの
顔を見て笑い合っている両親そんな2人を
見てまた再開できてよかったと思っ
た父とは28になるまで過去の話もでき
なかったのに今では笑って母とも話せる
ようになっているあのまま3人で再び会わ
ずにいたらきっと今も辛い記憶のまま
過ごしていたかもしれ
ない両親も俺も今笑って過ごせるのは紛れ
もなく妻とこたと出会ったのがきっかけだ
たまたま妻と同じ職場でたまたまあの時風
で休んだ妻の家に行ってそこから太と
仲良くなって全てが繋がっているのかと
思う
不思議な気持ちだっ
た感謝してるよ
ありがとうふと隣で笑っている妻に
話しかける何急にでも私も感謝してるよ
幸せだね今の気持ち大切にしようね俺も
とても幸せだ両親と妻とこた俺にとっては
大事な大事な存在だ絶対離れるなんてこと
があってはなら俺がここにいるみんなを
守っていく今ある幸せがずっとずっと続く
よう
に今日のお話はいかがでしたでしょうか
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動画でお会いしましょう
ワゴン
